プレイリスト: Love Songs

ヴァレンタインも近いということで、柄にもないですが「Love Song」を題にプレイリストを作りました。
不安が増幅させられるような世の中なので、逆に敢えてポジティヴな曲を集めてみました。
いつもの私のラジオ番組より甘めの選曲にしてあるので、こちらの方が聴きやすいという方もいらっしゃるかもしれません。
全10曲、約36分です。


【プレイリスト】
1.Nicolette Larson “Lotta Love”『Lotta Love』(1978)

2.Billy Joel “Just the Way You Are”『The Stranger』(1977)

3.Sam Cooke "Wonderful World" (1960)『Portrait of a Legend: 1951–1964』(2003)

4.The Beach Boys “God Only Knows”『Pet Sounds』(1966)

5.Randy Newman “Marie”『The Randy Newman Songbook』(2003)

6.Joni Mitchell “A Case of You”『Blue』(1971)

7.Prince “Slow Love”『Sign "☮︎" the Times』(1987)

8.Alicia Keys “If I Ain’t Got You”『Diary of Alicia Keys』(2003)

9.Mary Bragg “Love Each Other”『Mary Bragg』(2022)

10.Björk “All Is Full of Love” (1999)『Greatest Hits』(2002)





【一言解説】
1.はニール・ヤング作で、「もっとたくさんの愛がなければ先に進めない」という情熱的な歌詞。

名曲の多いビリー・ジョエルの中でも特に好きな2.は、「無理に繕ったり変わったりせずとも、ありのままの君が好きなんだ」と優しく肯定してくれるところが良い。

サム・クックの代表曲である3.は言ってしまえば他愛もないというか可愛らしい内容だけど、明快な歌唱も込みで憎めない。古き良き時代の1曲。「歴史も生物も科学もフランス語もよく知らないけれど、君を愛しているということだけは分かっている…」

4.は作者ブライアン・ウィルソンの最高傑作として位置付けてもいい。編曲も完成されていて、弟カール・ウィルソンの歌も素晴らしい。「君がいなくなってしまったら、自分はどうなってしまうのか神様にしか分からない」

誤解されかねないほど皮肉の効いた曲ばかり作るランディ・ニューマンが、真っ直ぐに愛情を伝えてくると余計に響く5.。後に自身のピアノのみで再演したアルバムから。「髪をアップに結った君の姿を、決して忘れることはないだろう」という描写が好き。

ジョーニ・ミチェルの決定的な名盤からの6.は、「あなたは聖なるワインのように私の血の中にある。あなたを1ケース飲み干したとしても、まだ自分の両足で立っていられる」という一節が強烈で独創的。

7.はプリンスらしい性愛の讃歌でもありながら、「時間をかければもっと素敵になる」とそれだけではない本質的なことにも触れていると思う。

アリーシャ・キーズ初期の代表曲8.は「あなたがいなければ、どんなものだって価値はない」と古典的な言い回しではあるが、得意のピアノと抜群の歌唱で説得力を持つ。

9.のメアリー・ブラッグだけ知名度は低いだろうが、自分の趣味でこっそり入れておいた。「難しい局面を乗り切るには、お互いへの愛が必要だ」と普遍的な感情について歌っていると解釈した。地味かもしれないが、よく頭の中でかかっているお気に入りの1曲。

最後のビョーク10.はさらに普遍的かつ宇宙的とでも言いたい視座で、「あなたが気づいていない、受け取ろうとしていないだけで、愛は至る所に満ち溢れている」。そういう機会はないだろうし正直あまりやろうとも今は思わないが、もしオールナイトでDJすることがあったら明け方に最後の最後でかけてみたい、究極的な愛の歌。

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