#77 【ツムツムをやめるには?】1億点超の僕が引退後、人生が豊かになった話
※この記事はツムツムを1プレイするよりも短い時間で読むことができます。
僕はツムツムが好きだった。
どれぐらい好きだったかというと、無課金で1億点を超えるほど好きだったのだ。
来る日も来る日も、スキマ時間さえあればツムツムをしていた。
そんな生活をしていたせいで、毎日泣いていた。
ただただ、目が痛かった。
そんな僕がいかにしてツムツムを引退したのか。
ツムツム中毒の人に伝えたい。
いや、ツムツムだけでなく、何かの中毒になっている自覚はあるのにやめられない人に向けて書いた。
私のnote中毒も、その一つかもしれない。
ツムツムをやめる方法そのものはカンタン
結論から言おう。
ツムツムをやらなければいいのだ。
って思ったあなたは、正しい。
そもそもやめられないからこのnoteに辿り着いたのだと思う。
もう少し、具体的に書こう。
ツムツムを今すぐにアンインストールするのだ。
そうだ。
またもや、あなたは正しい。
そんなことでやめられるんなら、もうやめているだろう。
アンインストールさえすれば、これまで積み上げてきた(消し上げてきた、が正解か)データが何もかもが水の泡かと思いきや、再度インストールするだけで、LINEを通じて完璧に復元されてしまう。
では、どうすればいいのか?
実のところ、私もわからないまま、1年半もの月日が過ぎてしまったのだ…
世の中には、月日というものが解決してくれるケースが存在する。
でもわかんなかったんだろ!って?
いや、分かったのだ。
まさに、月日が解決してくれたのだ。
経験者は語る、である。
では、僕は一体どうやってツムツムをやめたのか?
答えはカンタン。
私はいかにしてやめられたのか
すまない。
アホみたいなことを言ってるようだが本当だ。
ツムツムをやめたあの日。
いや、正確には、あの日の前日。
私は、シコタマ、酒を飲んでいた。
覚えていないほどに。
たしか、三連休の初日の朝だったと思う。
乱れたスーツ姿のまま、昼前に目が覚めた。
なんて思いながら、持ち物を確認する。
よかった!財布はあった!
あれ。
ケータイがねぇ。
えぇ!?!
ケータイがねぇよ!!!!!!
やっちまったぁ!!!!
私はガラにもなく、とても焦った。
飲み過ぎてて、昨日のことを思い出すにも思い出せな…
私は急いでタクシー会社に電話しようと、財布の中を漁ったが、元々、領収証を貰う癖がなかったせいか、何も痕跡は見当たらなかった。
あぁ、こういうときはどうするんだ!?
そうだ!ケータイで調べよう!
僕は、ケータイ依存症であることをハッキリと認識した。それはそれはハッキリと確実に。
10分ぐらい、宙を仰いでた。
今は、妻も里帰りしていて、家には俺だけ。
連絡先も何もかも、全てケータイに入っている。
詰んだ…
やっと、冷静さを取り戻した俺は、もう一つの文明の利器であるパソコンに向かった。
ググってみる。
世の中には、同じような人がいる。
タクシー会社を覚えていない場合、その地域を管轄するタクシー協会に連絡するのがマストらしい。
急いでタクシー協会に電話しようと、俺は本日3度目となるケータイ探しを実行した。
俺は、正真正銘のバカだと自覚した。
また10分ほど、宙を仰いだ。
そこで閃いた!
また懲りずに、ケータイのGoogleマップで探そうとしたが、さすがに途中で気づいた俺は、怒りを押し殺しながらも真顔でパソコンからGoogleマップを開いた。
車で10分のところにあるやん!
そこに行こう!
タクシー協会の電話番号をメモした俺は、公衆電話へ急いだ。
* * *
公衆電話へ到着。
車を停める場所がなかったから、近くのホームセンターに停めさせてもらった。
公衆電話を使うのが久しぶり過ぎて、10円を全く用意してなかった俺は、渋々100円を投入し、なんかもうそのままの勢いで電話した。
ここで俺はキレそうになった。
どこのタクシー会社かわからんから、おたくにかけたんでしょうよ!
それを、誰にどうやって何を伝えてくれるんだ?
あと、俺は今ケータイがねぇんだ!!!
今ドキ、家に親機と子機なんてねぇだろ!
仕方なく俺は、付き合いたての頃から暗唱していた妻の携帯番号を伝えた。
そこでハタと気付いた。
いきなり妻にタクシー協会から連絡があったら、間違いなく妻は困惑するだろう。
一体、何を疑われるかわからない。
二重苦とはこのことだと思いながらも、急いで妻に連絡した俺は、ことの顛末を告げた。
ごもっともである。
しかも、妻は新たな命を宿したカラダであり、いつ産まれてもさほどおかしくない時期に突入していた。
ここでも僕はバカだということを自覚した。
様々な心配事ランキングの上位に、あろうことかツムツムがランクインしていたのである。
もはや誰が何と言おうと、ツムツム中毒並びにiPhone中毒だったのだ。
また、INFJともあろう私が、このような事態に備えることを何もかも怠っていたことに気付いたのもこの時だった(もちろん当時は自分がINFJだということどころか、MBTIの存在さえ知らなかった)。
ツムツムの居場所
結局、何も得ることなく帰宅した俺は、再びパソコンと睨めっこした。
急いで管轄の警察署ホームページを開く。
忘れ物のページに辿り着いた俺は、驚愕した。
いっぱいあるやんけ!!!!
しかも、機種不明!
どれかわからん!
とりあえず俺は、焦った頭を冷静にするためにも警察署に行って、届け出ることにした。
* * *
とりあえず届出を終えたが、翌日も連絡はなかった。
ケータイを持ってなかったから、何かあったら妻のケータイへ連絡するように届出していた。
おれは、半日置きに公衆電話に行き、妻と連絡を取る羽目になった。
そして2日目に気付いた。
なぜ気付かなかったのだろうか。
こういうおっちょこちょいな自分が嫌いである。
3連休、最終日。
このときはすでに、ツムツムなんてどうでもいいからケータイ見つかってくれの一心だった。
ケータイにはまだ現像もバックアップもしてない写真や連絡先が大量に残っている。
思い出とともに、何もかも消えてしまう恐怖がチラついていた。
もう、最後の連絡かもしれんと思ってパソコンを開くと、そこに妻からのメールがあった!
ついに、連絡があったのだ!!!
おれはウキウキ半分、不安半分で警察署へ向かった。超絶安全運転で。
どうやら本人確認がややこしいらしい。
ていうか、iPhoneにはストラップは付けられないし。
ここで困ったことに気付いた。
私のiPhoneは、全裸だったのだ。
何も服を着せてなかった。
どうしよう。
おれは、バカな頭をフル回転させた。
ウルトラクイズかよ!!
ロックが解除できたらOKじゃないのか!?
バックヤードで俺のケータイと思われる端末を操作していた警察官がわずかに微笑んでいる。
このときばかりは、ツムツムをしていてよかったと安堵した。
これでいいだろう…
まだ疑ってんのかよ!!!
しかもさっきより難しすぎるだろ!
っていうか、そもそも連絡先にも俺の名前が登録されているよ!
頼む…!!!!
どうやら、俺の次に乗った外国人の客が、タクシーの運ちゃんに預けずにわざわざ警察署に届けてくれたらしい。
しかも、名前も告げず。
どこの国か知らないが、カッコ良すぎるぜ…
そのせいで、お礼をすることは叶わなかったが、こんな素晴らしい外国人もいるんだなって、ほんわかした気持ちに…
って、待てよ?
俺の頭の中に、CMが呼び起こされた。
当時、この小説と映画が流行っていたのだ。
俺は、どちらも見たことなかったけど、一瞬にして戦慄が走った。
何はともあれ、よかった。
それ以来、俺はiPhoneに必ず服を着せている。
ツムツムをやめてよかったこと3選
ケータイを無くしてわずか3日。
振り返ると、このときの私に訪れた経験が、ツムツムを引退する決意を呼び起こしてくれた。
① 目が痛くない
これには驚いた。
いつも当たり前のように痙攣気味だった目が、正常に戻ったのだ。
目が全くシパシパしないのである。
それが日常すぎて、ヤバい状態だったことにさえ気付いていなかった。
② 朝の目覚めがスッキリ
これも顕著だった。
起きだちの、体のダルさが全くなかった。
これは、眼精疲労と、シンデレラを左右交互にひたすら高速消去するという職人技によって引き起こされた肩コリが大いに影響していたと思われる。
③ ツムツムなんてどうでもよくなった
最大にして最高の気付きである。
私は、ツムツムに人生を支配されていた。
無課金であるため、プレイ時間はマリオサーキットを軽く60,000周できるぐらいにまで到達していた。
一日中ツムツムをして、あとは何もしてない日もあったし、ディズニーにお出かけしたときもツムツム三昧で、新幹線で一瞬にして東京に着いたと感じたときもあった。
というか、私の人生の大部分はiPhoneに時間を吸い取られていた。
ケータイを無くして、初めて気付いたのである。
無くした当初はすることないし、パソコンでネットサーフィンしたりしていたが、そのうち飽きて、どこかに出かけたり、部屋を掃除したり、ただボーッとしてりして過ごしていた。
意外にも、ケータイなんか無くったって、何ともなかった。
そもそも、ケータイを手に入れる前は、ケータイなんか持ってなかったのだ。当たり前だけど。
この事実に気付いた俺は、恥ずかしいを通り越して、神になった気分だった。
ケータイを無くして心底良かったと思う。
何かに苦しんでいる人へ
ツムツムは楽しい。
ここまで書きながら、何周年とかでTVCMが流れてたときに何度かカムバックした。
技術は衰えてなかった。
しかし、もはや何も感じなかった。
今でも僕のケータイには、ツムツムがインストールされたままだ。
そのアプリを見るたびに思い出す。
何事にも限度があるってことを。
私はとにかく極めてしまう性格である。
理由はわからないが、ツムツムで1億点を超えるという目標を自ら樹立し、そこまでのプロセスを調べ上げて、実際に実行した。
ツムツムのハート交換LINEグループに所属し、毎日数百個のハートを交換した。
その作業を自動化するために、iPhoneのスイッチコントロール機能を活用して、自分でポチポチせずに半永久的かつBANされずにハートをゲットし続けた(もしかしたらこの機能に対抗するために、noteのスキ制限があるのかもしれない)。
コインも1,000万以上ためて、欲しいツムが出たガチャのときに、カンストするまでぶん回してスキルマした。
そして、1億点を超えた。
そのときはとても嬉しかった!
ついにやったぞ俺は、と。
でも、今回のことで思った。
ツムツムで1億点超えても、何にもならん。
コインを手に入れたって、何にもならん。
最初は楽しかったけど、途中からは使命感というか、もはや作業ゲーになっていた。
虚しい時間の使い方である。
だから、やっぱ中毒だったんだと思う。
世の中にはたくさんの中毒がある。
ギャンブル、酒、タバコ、クスリ、ゲーム、恋愛、人間関係による依存…
あげるとキリがない。
ツムツムにしても、それ以外のことにしても、それらをやること自体を否定はしない。
むしろ、できない。
大切なのは、楽しめる範囲でやること。
やめたくてもやめられない、という状態に気付けるかどうかである。
もしも、私と同じように、そういう状態の人がいたら、何かの参考になればいいなと思ったので、書いてみただけである。
いわば、ただのお節介である。
* * *
最後まで読んでくれた、ツムツム中毒のあなたに伝えたい。
ツムツムをするなとは言わない。
だが、あなたが生きていく上でやるべきことは、もっと他にあるのではないか。
人生は有限である。
いつ何が起きるかわからない。
病気になるかもしれない。
事故に遭うかもしれない。
災害の多い日本を見ていて思う。
とにかく、このままじゃいけない。
僕はというと、ツムツムをしていた時間を全て読書する時間に置き換えてみた。
その結果、人生がものすごく豊かになったのだ。
この変わりようを、同じ苦しみを持つ誰かに伝えたい。
確かに、ツムツムをやっていたから今があるし、幸か不幸か、ケータイをなくすという出来事によって、ツムツムをやめることができたからこその今でもある。
さぁ、今しかない。
試しに、ケータイを無くしてみてほしい。
まぁそれは現実的ではないから、このGWを利用して、3日でいいから家族にケータイを預けてみてほしい。
きっと、新しい自分が見つかるはずだから。
あぁ、目が疲れた。
2時間も没頭してしまった。
そろそろ筆を置こうと思う。
こんな感じで、noteとはちょうどいい距離感で付き合いたいものである。
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