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言語処理学会第30回年次大会に参加しました

皆さんこんにちは。IVRyでAIエンジニアをやっている町田です。
IVRyは2024年3月11日から15日にかけて神戸で開催された言語処理学会第30回年次大会に参加しました。今回はそちらの参加記録です。
(タイトル画像: ©一般財団法人神戸観光局)

言語処理学会とは

言語処理学会は国内の研究機関や企業に在籍する、自然言語処理(Natural Language Processing, NLP)に関わる多くの人が一同に会する学術学会です。

言語処理学会(The Association for Natural Language Processing)は,わが国の言語処理の研究成果発表の場として,また国際的な研究交流の場として,1994年4月1日に設立されました.

https://www.anlp.jp/index.html

これまでいくつか記事を書いていますが、電話DXと自然言語処理は大変相性がいいです。IVRyではサービス設立以来、NLPを使って様々な取り組みをしています。特に昨年からはLLMを利用した機能を開発し、実際にサービス提供をはじめています。

そんなIVRyでは国内の言語処理分野発展の一助となるべく昨年から言語処理学会のスポンサーとして協賛させて頂いております。そして今年はプラチナスポンサーで、初のブースも出しました。

第30回年次大会の様子

今年で30周年を迎えた言語処理学会の年次大会の様子をご紹介します。開催場所は神戸コンベンションセンターでした。

驚くべきことに、なんと今年は約2000人の参加者だったそうです!
数年前までは数百人のオーダーでした。ここ数年で規模が大きくなったと言われていましたが、2000人はすごいですね…
分野の注目度合いが伺えます。

そしてこのスポンサーの数です。スポンサーは合計89団体だったそうです!大変盛況ですね。

上位のプラチナスポンサーのごく一部

近年、スポンサーの数が増えたことでブースの申し込みはすぐに埋まってしまうようですが、IVRyは初のブースを出すことができました。

ブースを訪れていただいた皆様、ありがとうございました

会期中はたくさんの参加者の方にブースに来ていただきお話ができました。会社の認知向上の側面もありますが、それぞれの専門分野に詳しい方々とディスカッションできることも大変有意義で、言語処理学会の魅力の一つだと思います。(ちなみに最大の魅力はそんな方たちと連日どこかで飲みながら話せること)

今回、はじめて発表者ではなく展示側として学会に参加をさせていただきましたが学びも多かったです。
どのようなブースを組むか、いつまでに何を用意するのか等、全く別の視点が必要でした。今回は知り合いを中心に声をかけまくるスタイルでたくさんの方に来ていただけましたが、来年以降は展示自体もより魅力的なものにアップデートしていくつもりです。

参加者限定Slackスペース

また、言語処理学会では情報交換のためにslackが活用されています。
学会の参加方法、各セッションの質疑、周辺の観光情報まで大変充実しています。発表数の増加により1件あたりの発表時間が少なくなる中でも、slackを利用することで議論はこれまで以上に活発になっていたのではないでしょうか。国内の他学会ではあまりこういった取り組みはないそうで、本当に素晴らしい取り組みだと思います。
年次大会運営に携わる皆様には頭が下がります。このような素晴らしい学会を運営していただき、本当にありがとうございました。

slackを通じてスポンサーのPRもさせてもらえたりします

発表の特徴

昨年の年次大会では「ChatGPTで言語処理は終わるのか」というセンセーショナルなセッションがありましたが、やはり今年もLLM関連の発表が大変多かったです。
「LLM分析評価」「LLMデータ構築」「LLM手法提案」といった複数の関連セッションやポスター発表でも大変多くのLLM関連発表がありました。
見きれないほどでしたが、日頃はLLMの実応用ばかり考えがちになってしまう中、基礎研究の重要性を感じました。
更に、対話について扱った研究も多かったように思います。研究機関だけでなく、企業からの発表も多く、NLPの実応用がLLMで加速したことを実感しました。
来年はIVRyからも研究発表を行っていきたいです。

IVRyはNLPエンジニア以外も参加

IVRyでは今回4名が参加しましたが、全員NLPエンジニアというわけではありません。昨年に引き続き、今年もCEOが参加しました。
NLPエンジニアにとって年次大会は学び・情報交換の場として実りがある場であることはもちろんですが、他の職種でも良い影響があるようです。
例えば今年のチュートリアルでのNLP入門についてのご講演を聞いたり、
ポスターセッションをNLPエンジニアと一緒に回ることで、自然言語処理についての解像度と興味が格段にあがるようです。LLMやAPI経由で様々なAI機能が提供できるようになった昨今、適切にAIを使っていくための知識を持つことが重要ですが、言語処理学会に参加することがその一助になるのではと感じています。

関連しそうな発表は事前にAIエンジニアがピックアップしたりしました

これからも積極的にNLPを応援します

IVRyでは引き続き日本の自然言語処理の発展に貢献していく所存です。
言語処理学会以外にもNLPコロキウムのスポンサーもしておりまして、こちらも是非よろしくお願いいたします。

そして、何よりNLPを実応用したプロダクト開発を推進することが一番やりたいことです。
電話自動応答サービスのどこにNLPが関わるのかはこちらの記事を是非御覧ください。

プロダクトを一緒に作るNLPエンジニアを積極的に募集しております。是非ご応募ください!

https://speakerdeck.com/ivry/ivry-culture-deck

ちなみに、IVRyは5月のRubyKaigiにスポンサーとして協賛します!
こちらも是非よろしくお願いいたします。


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