今日の化けくんの会話

備忘録に残します。


化「どうして、僕はこうなのだろう」

真「どうしたの?」

化「だって、りん達はああやって楽しくやって、動画にも挑戦してる。
  今は学校を休めていて、脅威もないのに、
  どうして僕はぼんやりとしかいられないんだろう。」

化「なんだか、もう訳がわからないんだ。
  頭の中がぼーっとして、うまく喋れないし、
  物事を考えることすらできないんだ。
  でも、こうやってたまに考えられて考えるんだけど、
  やっぱりわからなくて。」

真「今日はよく喋るね。冴えてる?」

化「…わからない」

化「僕は寂しかったのか、辛かったのか、悲しかったのか、苦しかったのか…
  なんなんだっけ。もうそんなこともわからなくなっちゃって。」

真「辛くないのは君にとっていいことではないの?」

化「うーん…僕はね、抱きしめてあげたいんだよ。
  辛かったこと、嫌だったこと、一人で声を殺して泣いたことを、
  せめて僕だけは覚えておいてあげたいんだ」

真「それで?」

化「だけどそれを抱えると、こうやって拘束されるくらい、
  わけわかんなくなる。でも、きっと僕だけを愛してあげられるのは
  この世界の誰でもない僕だけで」

真「うん。」

化「あぁ、なんだっけ。わかんなくなっちゃった。
  わかんなくなっちゃったことが、ただひたすらに寂しいんだ。」

真「その抱えてるものを、僕らに分けることはできないの?」

化「ダメだよ、なんか、やろうと思っても結局これは僕から離れてくれないんだ。」

真「君の意識関係なくってこと?」

化「うん。これは多分、僕が僕に抱えていて欲しいから、
  こんな状態になっても離れなくて、解離しないのだと思う。
  でも、でも、抱えてたらそれはそれで苦しいから、
  リジンとかいうやつでふわふわしてるんじゃないのかなって
  この自己分析だって、多分リジンのそれだ」

真「なるほどね。」

化「あぁ、でも一つ、寂しいな。寂しい。彼女に会いたい。
  シュークリームを、確か食べたかったんだ。
  彼女が教えてくれたケーキ屋さんのシュークリーム、
  一緒に食べる前にいなくなっちゃったんだ。」

真「交差点のところの、ファンシーなお店か」

化「そう。食べたかったな」


化「あとは、〇〇たちとも、仲良くしたかった」

真「中学の頃一緒にいた男子たちか」

化「そう、もう中学の頃の記憶なんてないに等しいんだけど、
  楽しかったはずのそれは悲しい過去に変わっちゃったんだけど、
  でも、確かに笑ってて、あいつらの背中はあったかかったし」

真「うん」

化「どこで間違えちゃったんだっけな。確か、わがままを言って、
  構ってよーってしたんだ。ねぇねぇねぇって読書中に声をかけたから、
  嫌われちゃった。あいつは本が好きだった。」

真「それだけで嫌いになるのどうかと思うけどね。付き合ってたのに」

化「それは人それぞれだよ。彼は本を楽しみたかったんだ。」

真「そうか…」

化「あぁ、またわからなくなった、なんだっけ、なんだっけ、なんだっけ…。
  今日は寒いね。」

真「そうだね」

化「……………………」

真「化け?」

化「………」

真「おやすみ」

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