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ブックサンタ2023参加記録

最近、ブックサンタなる活動があると知った。
フォローさせていただいている梨の木さんがご紹介くださった。↓↓

おお、これは私の好きなタイプの寄付活動。
教員時代、年に1度図書室が発行していた、先生たちの推薦本紹介を集めた冊子があった。
私は初年度から欠かさず、毎年7~8冊分を寄稿していた。
人に本をおすすめするのは大好きだ。

私は年間100冊ほど本を読むが、買うことはほとんどない。図書館通いである。
部屋に本が際限なく増殖していくのが怖いし、まあそもそもケチなのだ。
そんな私にも、書店に貢献したい、という思いはなくはない。
ブックサンタなら。
本屋さんで本を買っても、自分の部屋には溜まらない!
12月24日までやっているらしい。滑り込みセーフ!


ブックサンタ2023に参戦

勇んで参加書店に乗り込んだ。
駅ビルの、ちょっと大きめの書店。
 
どんなのを選ぼうか。
幼児向け絵本は集まりやすいが、中学生・高校生が読むような本の寄付は少ないと聞いた。
よろしよろし。私は高校生を想定しよう。
 
文庫を端から端まで眺めていく作戦に出た。
単行本だと1冊で終わってしまう(私の予算的に)。
文庫なら複数冊いける。

茶ぶどうサンタ おおいに迷う(※読み飛ばし推奨)

ここで迷いが出てくる。
どういうのが、いいのか……?
(以下、どうしようもない茶ぶどうの思考 次の見出しまで飛んでください)
 
結論は先に出ている、私がいいと思ったものでいい、はずだ。
どんな子がそれを手にするのかわからないからこそ、
「今の若者向けは……」とか考えない方がいい。
相手の好みを知りようがない以上、自分の好みでいくしかない。
しかし、40過ぎの私が「いい!」と思った本が、今の10代の子に響くだろうか?
いやいや、そんなこと言ってたら選べないで終わる。
とにかく、私が読んだことがあって、「いい!」と思うものでいこう。
 
でも、あんまりにも、「押しつけがましい」チョイスもなあ……
……だからそんなこといってたらきりがないんじゃんやめやめ
今現在の私のベストを、私なりのフィーリングをもって、この限られた一書店という空間で、選ぶしかない。
その本を手にすべき子に、届けられると信じて。
 
しかし、他にも贈ってる方が多数いそうな作品は……
あんまりベタなのはちょっとな……
ああ、今集まってる本のタイトルとそれぞれの冊数を知りたい(無理)。
まあ、大人が「いい!」って選ぶ本なんか何冊もかぶって当然だし、かぶったってそれら全て別々の子どものところに届くわけだからいいんだいいんだ。
 
図書館で借りられるような古典的なのはどうなんだろう。
最近の人気作だと、図書館で数百人待ちで全然回ってこない、なんてこともあるらしいから、そういうのの方が喜ばれるのか。
いやいや、図書館ですぐ借りられるような本だって、目の前に持ってこられて初めて出会うってこともあるでしょう、この世にはあまりに本が多すぎる、それらのタイトルは知っていても、実際読む機会がどれくらいあるか? そう考えると、最近の本でも、少し古い本でも、全然かまわないわけで……
 

6冊選んで3冊に絞る

などとグダグダ考えながら本の海をさまようこと小一時間。
茶ぶどうは6冊の文庫本を手にしていた。

結局、「私が読んだことがある本」という条件だけが残った。
(もちろん、読んだことがない本を贈っても全く問題はない。これはあくまで茶ぶどうルール)
 
上3つは、「一生の財産になりえる本」だと思って選んだ。
私が自分で所持している数少ない本でもある。
下3つは、「こういうの私好きだな きっと好きになる子いるよな」という本である。
 
・『人間の土地』サン=テグジュペリ
内容も素晴らしいが、宮崎駿の手になるカバーがまたいい
 
・『銀の匙』中 勘助
きらめくガラス細工のような美 少し古い作品だが読みやすく文章も内容もただただきれい
 
・『旅をする木』星野道夫
世界の広さと深さを味わえる 「今、ここ」の外へ連れ出してくれる  
 
・『それからはスープのことばかり考えて暮らした』吉田篤弘
気軽に読めるが、あたたかい、しみこむ優しさ
 
・『本屋さんのダイアナ』柚木麻子
10代のすべての女の子に読んでほしい 男の子でもいいんだけども特に女の子
 
・『うたうおばけ』くどうれいん
感受性の鋭さがすごい 10代の子なら私より共鳴するかも 「私は一人じゃない」って
 
 
このうち3冊を買った。(旅をする木、ダイアナ、おばけ)
2000円ちょっと。
よしよし。私の趣味と身の丈にあった寄付ができた、とひとり満足の笑みを浮かべて書店を去った。

世界は私の知らない路地に満ちているけれども

さて、改めてTwitterを見ると、

おお、そうか、活動資金も……そりゃ必要だよね。
 
もし、この記事を読まれた方で、
「ブックサンタいいなあ、でも今年はちょっと間に合わない!」
「本ってどうやって選んだらいいかわからない、てか参加書店に行く暇ない」
みたいな方いらしたら、銀行振込での活動支援もあるようですよ、と。
お伝えしておきますね。
 
あと、Twitterで関連ツイート見てると、
本の選び方って難しい というか
私の想像が及ばない状況で暮らしてる子がいるんだな
と思わされる。
(保護者の留守中に家にあるものでかんたんに作れる料理本の需要がある とか……)
やっぱり、私一人の(かなり恵まれた)人生から選べる本って範囲が限られてるよな って。
 
でも、だからこそ、色んな人に参加してほしいな、と思った。
誰かの想像力が、誰かの「必要」に届くはずなんだ。
 
今回、私が何も知らずに、ある意味とても無邪気に「これいいよ!」って贈った本たちそのものは、絶対にいい本だと思うので、そこを否定する必要は全然ないし、そんなの著者にも出版社にも、それを読んでくれる子たちにも失礼だと思う。
なので、上に挙げた6冊は(結局贈らなかったものも)、本当に私が「いい!」と思っている本です。そこは揺るがないです。
 
来年は11月に選んで、もしまだnoteやってたら早めに投稿したい。


(↓↓趣味 本部門↓↓)

(↓↓趣味 オタク部門↓↓)


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