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22.「ニーズがなかった」を避ける、起業アイデアの考え方

▼誰に読んでほしいテーマか
・起業のアイデアを考えている方
・新規事業のアイデアを探している方
・新規事業開発の担当者

▼そもそもニーズとは何だろうか

このテーマは、起業や事業のアイデアを、具体的に固めていく中で、
「ニーズ」をどのように捉えるかという内容です。


・ターゲットやニーズもしっかり決めたのに…


事業アイデアを持って、誰かに相談をしたり、
アンケートを取ったりすると「それは面白いね」という
ポジティブな声を得られることがあります。

そこに「ニーズ」を確信して、サービス化・商品化してみたものの
全然売れなかった。。。

このような話はたくさんあります。
僕も、似た経験を沢山してきましたが、
そういう時には、大体ある視点が抜けているのです。

それは、
その課題(ニーズ)は、お金を払ってまで解決したいか?
です。

・確かにニーズはある。しかし・・・


結論を言うと、ニーズは「グラデーション」で成り立っています。

「あったらいいかな…」というものと
「喉から手が出るほど欲しい」というものの対極で、
タイミングや状況によって、都度、その位置は変わります。

現代のように、ある程度の生活欲求が満たされている社会では、

・いまあるものを、もっとよくする
・いまあるものを、効率的に、ラクにする

など「モアベター」がビジネスの着眼点になることが多いのです。

なので「あったらいいよね(なくてもいいけど)
というものを見つけるのは、そこまで難しくありません。

ただ身銭を切り(企業であれば予算をかけて)解決したいかどうかは、
まったく別モノです。

例えば、外で急な雨風に見舞われたとき、
「ビニール傘」という解決手段があります。
ただ傘は強風などで、結構簡単に壊れてしまいます。

ここに着目し、「絶対に壊れない、頑丈な傘」を提案したら
「あったらいいね」という声は沢山出るかと思います。

が、いくら「いいね」がたくさんあっても、
それで商品化したら成功するかは別です。

価格などの要素も絡むため、一概には言えませんが、
傘はいつでも、どこでもほぼワンコインで購入ができます。
最近は、傘のシェアリングなども広がりつつあります。
エコノミーシェアや経済性が進む中で、さらにそこに
お金をかける選択をしてもらえるかどうかは、慎重な判断が必要です。

実際は、こんな単純なものではありませんが、
言いたいのは、そのニーズのグラデーションの見極めが
大事ということです。

▼どうやってニーズを見極めるの?


ここが知りたい。という方は多いと思います。
一人一人に「これ有償で買いますか?」と細かく聞く方法もありますが、
大局は捉えづらいと思いますし、おそらく限界があります。

なので僕が、アイデアを詰めていくときに
大切にしていることをシェアしてみます。

▼お金を払っても解決したいかを見極める3つのこと
1.代わりに何にお金を払っているか?(代替品)
2.競合がいない(少ない)理由は?(競合の不在)
3.自分だったらお金を払うのかを考えてみる(置き換え)

1.代わりに何にお金を払っているか?


顧客が、別の解決手段で満足しているケースです。

例えば、上にあげた「雨に濡れたくない」の代替手段は、
持ち運びやすいコンパクトなレインコートかもしれませんし、
歩きが面倒だと思う人にとっては、タクシーかもしれません。

・課題解決の手段として、どんなものが存在してるか?

これを考えるメリットは、「視点の多角化」です。
また代替手段を以ても解決ができていないことにこそ、
金脈が眠っている可能性というものは大いにあります。

「雨に濡れたくない」というニーズの解決策について、
「移動手段の補助」のほか「雨が止むまで待つ」という選択もあります。

例えば、平日の日中で、次の予定までに時間があるなら、
雨宿りができて、仕事ができそうな場所を探すと思いますが
近くのカフェなどは、同じような目的の人で混んでいたり、
がやがやで集中できなかったりします。
そういう人に、「雨が止むまで、自由に使える静かな場所(プレイス)」などの提供やマッチングができるならば、お金を払っても利用したいと思うかもしれません。

こんな風にアイデアを考えていく中で、

・課題の主な解決手段は何か?
・ほかの解決手段はなにか(代替品を含め多角的に)
・それでも解決できていないことは何か?

この3点セットは、アイデアが深まっていくのでお勧めします。

2.競合がいない(少ない)理由は?


競合が存在しないこと」は本当にベストでしょうか。

もちろん、本当にそのアイデアが、
目をつけていないものである可能性もあります。

が、これも僕の経験上ですが、
長い歴史の中で、一人も同じことにチャレンジしなかった
ということを見つけられるほうがレアケース
であると思うのです。

なので、「これは画期的だ」「ブルーオーシャンだ」というものを
思いついた場合、

過去、誰かが既に試されていて
お金を払うほどのニーズではなかった=市場がない
もしくは、課題を解決できなかった=解決難度が高い

という可能性を一度考慮する必要あります。

過去打破できなかった課題を、現在の技術の組合せで解決できることもあるので、一概にブルーオーシャンを狙うのは駄目というつもりはありません。
ただ
「なぜ誰もやっていないのか?」
「本当に誰もやっていないのか?」
「そうならば、なぜ今まで放置されていたのか?」

この辺りを是非考えてみてください。

3.自分ならお金を払うか?


結局はここにいきつくと思っています。

自分のアイデアには、時間をかけるほど、思い入れができます。
それを自ら手放したり没にするのは、身を切られる思いです。

思い入れがあることは大切ですが、
ある種のバイアスに陥るリスクもはらみます。

それは、多少の粗や懸念があったとしても
自分に都合の良い解釈をしてしまうこと」です。

これは僕も含めて、誰しもそうだと思います。
なのでここは、冷静で客観的な目線がどうしても必要になります。

自分は買わない、利用しないだろうな…と思うものは、
やはり人も買いたいと思ってはくれません。

・自分だったらお金を払うのか。
・いくらなら買いたいと思うのか。
・逆になにがあったら買いたくないのか。


ここが実際の顧客を想像するために重要な考え方です。

▼まとめ


今回はニーズを捉えるために
「お金を払うか」というポイントを紹介しました。

「お金」というと生々しく聞こえる方もいるかもしれませんが、

お金(売上)は、
アイデアに価値を感じてもらえたかどうかの対価・指標です。

そして、アイデアをより多くの人に広げていくためには、お金(利益)という手段は欠かせません。

なので、お金を払っても買いたいかどうか?は
必要不可欠な考え方だと思っていますので
是非、取り入れてみてもらえればと思います。

最後までお読みいただき、がとうございました!


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