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日本は「世界一のパワハラ地獄」! なくならないパワハラ・セクハラから日本を世界に顔向けできる国にしていくためには、、、

インターネットで飛び交う、今週1週間のIT・科学・経済のニュースを 独自の視点で振り返る「ITニュースウェブ2023/12/22(第090回)」さて今週は、、、

日本は「世界一のパワハラ地獄」! なくならないパワハラ・セクハラから日本を世界に顔向けできる国にしていくためには、、、

「痛恨の極み」2年連続“不祥事”経営トップ退く…女性に抱きつきENEOS社長解任(12/19)

12月19日、石油業界トップの「ENEOSホールディングス」斉藤猛社長の解任が発表されました。斉藤社長は、会社の懇親会の場で、酒に酔った状態で同席していた女性に抱きついたそうです。たぶんこれ1度きりなら解任まではならなかったと思いますが、これ以外にも放っておけない行動が多々あったと思われます。また、去年の8月の当時の杉森務会長が、女性ホステスへの悪質なセクハラ行為で辞任した際には、斎藤社長自ら「・・・私が先頭に立ち“人権の尊重”“コンプライアンスの徹底”をしてまいります・・・」と発言していたこともあり、この会社がパワハラ・セクハラの巣窟と言われてもしかたのない状況だったことが明るみになりました。

宝塚歌劇団と遺族側の弁護士が2回目の面談「従来の姿勢を改め事実関係と評価を再検討している」(12/20)

パワハラといえば、宝塚歌劇団の宙組に所属していた当時25歳だった団員が急死した事件。上級生からのパワハラやいじめがあったのかどうか、未だ歌劇団が認めないまま年を越しそうです。

【2023年TVニュースランキング】芸能トップは「ジャニーズ事務所問題」(12/13)

芸能界の年間トップニュースに選抜されたのも、故ジャニー喜多川氏の性加害問題でした。

五ノ井さん、1人と和解 陸自性被害巡り横浜地裁(12/15)

2021年に陸上自衛隊郡山駐屯地で性被害を受けたなどとして、今年提訴していた元自衛官の五ノ井里奈さんの事件もありました。

「ボケ」「殺すぞ」日常的に威圧的な指導「パワハラと思っていなかった」海上自衛隊岩国航空基地 隊員(12/18)

五ノ井さんの事件を受けるかのように、海上自衛隊岩国航空基地の40代の隊員が12月18日、2013年から2017年にかけて複数の隊員に対し「ボケ」「殺すぞ」など、日常的に威圧的な指導を行い、精神的苦痛を与えていたことが発覚し懲戒処分を受けています。

パワハラで“クビ”元楽天・安楽智大の行きつく先は…日本はおろか韓国プロ野球も取り手ナシ(12/16)

プロ野球界でも、東北楽天ゴールデンイーグルスの安楽智大投手が、後輩複数選手へのパワーハラスメントで自由契約となりました。安楽投手は、今年57試合に登板、3勝2敗10ホールド、防御率3.04と一定の成績を挙げた優秀な投手なだけに残念としかいいようがない。

沖縄の南城市長がセクハラか 元運転手が提訴へ 市長は「一切やっていない」(12/15)

ほかにも沖縄南城市の古謝景春(こじゃ・けいしゅん)市長の女性運転手へのセクハラ疑惑など、全国の県議会ではいたるところで、力を持つものが力のないものたちを「納得のいかない言葉や腕力」で従わせられている状況が、次々と明るみに出ています。

日本は「世界一のパワハラ地獄」、消えない6大理由(22/09/18)

東洋経済で執筆中の株式会社グローコム代表取締役社長・岡本純子さんの記事によれば、日本は「世界一のパワハラ大国」だといいます。岡本さんの分析によれば、日本では「目上の者は、目下の者に指令し、下の人は上の人に敬語を使い、従う」という「上下関係」が定着している。この「身分の固定化」によって年齢や序列が上の人の「ぞんざいで横柄な言葉遣い」が横行してしまう。目下の者のギネス級の「我慢強さ」にもパワハラ・セクハラ問題を見えにくくしていると指摘しています。

村中直人「『叱る』ことの限界と依存性」(01/16)

岡本さんの記事でも取り上げられている臨床心理士の村中直人氏の著書「『叱る』ことの限界と依存性」によれば、「叱らずにはいられない」という問題は、人格や愛情の問題ではない、ということだそうです。つまり子供や隣人を心から愛している人で人格も優れた人である、ということと「叱る」という行為に関係はないというのです。

では何が関係しているのか。それは「人は苦痛をやわらげてくれるものに依存する」ことと関係あるというのです。何らかのことからパワハラをしてしまう人の多くは「元々何かに苦しんでいたり、悩んでいる」この状況から開放されたいという欲求から「叱る」という行為が生まれてしまうというのです。「叱る」ことで「相手の学びや成長を促進し相手のためにもなっている」と勘違いしていることもおおきな原因だと指摘しています。

「パワハラ防止法」が日本の中小企業でも2022年4月から運用開始(22/04/28)

日本でも大企業向けには20年4月から、中小企業には22年4月より「パワハラ防止法」の適用が始まっています。そのためにはまず「叱ることが相手のためになっている」という妄想から脱却することだそうです。そして思わず叱ってしまう前にその「問題」は何かを考える。その「問題」を自分は予測できていたのか。できていたならなぜ「予告」していなかったか。できていなかったのなら次に「予測」するために自分どうしておけばよいか。これを問題の「前さばき」というそうなんですが、自分の視点を「前さばき」に変えることがパワハラ・セクハラを未然に防ぐことにつながっていくそうです。来年はこうした世界に顔向けできない「パワハラ・セクハラ日本」から一新できるようになりたいものです。

今年の「ITニュースWeb」は今回が最後となります。来年からは装いも新たに連載を始めたいと思っています。これまでお読みくださった皆さまありがとうございました。良いお年をお迎えください。

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