見出し画像

ネット碁振り返り#14


対局

この碁は野狐囲碁のネット対局で、私の白番です。お相手は9段の方です。

内容

白番でもお構いなしのいつもの三連星からのスタートです。現代碁らしい黒もダイレクト三々です。黒も我が道を行くといった感じでしょうか。

白は思い切って右上のカタツキで黒を制限してみました。私らしいと言えば私らしい。黒19のトビに白20と受けたのは少し短略的だったかもしれません。ケイマにかけていくなど、積極的に行くべきところだったかもしれません。

黒の下辺への迫りに対して白はツケノビで対応しましたが、黒29のツケが機敏でした。

白28と30のノビキリに関しては立派だったのですが、白32が手拍子の悪手でした。ここから白の苦戦がスタートします。

黒37まで入り込まれた上に、下辺の黒は隙がなくしっかりしている。あからさまに白の失敗です。ここでは…

ワリコミから黒の形を崩すべきでした、実践同様隅には入られますが、下辺の黒のキリなどの隙の多さが違いました。これなら互角の進行だったでしょう。

形勢を損ねたと思う時は部分戦や焦って稼ぎに行くのではなく、とにかく大きく構えてワンチャンスの大勝負を目指すのが肝心です。すると41と黒が入ってきてくれました。ここで一つの考え方として、取りに行くのと、生かして打つというのがありますが、実践私は生かす方を選択しました。

中央の厚みと模様だけを維持して、あくまでも長期戦に持ち込むという作成です。しかしここでは取りに行くという選択肢もあったとは思います。そこは好みや気分の差くらいで良いでしょう。

そのため白番どんどん広げていきます、するとやはり黒も少しずつ錯覚をしてくるものです。

右上のワリツギをしたあたりから黒の調子がおかしくなります。さらに不用意に黒91とツケてしまいました。

とうとう黒は焦りからミスを連発して損を重ねてしまいました。

黒としては損をしないように慎重に外から間合いを詰めるくらいだったと思います。白2では白も簡単に負けてしまいそうなので…

右上に入ることで意地のぶつかり合いになると思いますが、これなら黒残りそうな雰囲気です。

実践は白100のワリコミが決め手になり、白逆転となりました。

中盤で打った手が最終的に全部取られてしまったということを考えると黒はなんとも辛いものがあります。

この対局のポイントとしては、白が下辺で損をしたあとに我慢して盤面を大きく相手に見せるというところでしょう。負け碁は我慢して、勝負所を作れそうになるまで、ひたすら碁を広くするということです。

あとがき

今回は劣勢の碁の紹介でした。ご意見やご感想があれば是非よろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?