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MURDER for TWO 観劇記録

大千秋楽から一ヶ月以上も経ってますが次に控える舞台の初日が開ける前に残しておきたいことを徒然なるままに。※海宝さんメイン

とにかく出ずっぱりな二人の芝居力とエネルギーに圧倒されっぱなしの1時間50分、キャラクターのスイッチングや韻がふんだんに盛り込まれた楽曲の素晴らしさや奥深さ二人の芝居の妙にこれほどまでに魅了されることになるとはビジュアルが解禁された時には想像もしていませんでした。

マーカス、大好きですね。
王道のヒーローとは程遠いけれど人間味や親近感を感じずにはいられなくて身近にいる等身大のヒーローという感じ。認められたくて刑事に昇進したくて背伸びして犯人を捕まえるんだとはりきっちゃう。でも曲者揃いの容疑者たちにちゃちゃを入れられまくり空回りのすえ自暴自棄に。
誰にもそんなときあるんじゃないかなと、少なくとも私の過去にはあった気がする。認められたくてはりきったけど空回りして落ち込んだりして。最後にステフという最高の相棒を見つけて笑顔で歌うマーカスを観てるとそんな人生もあるよねと笑いあえた気がして穏やかな気持ちになれた。

セリフがない時こそが海宝さんのお芝居の醍醐味だと密かに思っていたけれど今回の作品、キャラクター13人に対してキャストは2人。必然的に実際に見えているキャラクターは2人だけというその状況がこの思いを更に強めることに。
終盤のダーリアソロで自暴自棄になりやさぐれながらサイドの椅子に座るマーカス。セリフはなし。東京公演では気怠そうに、あくびをしながらただ座っていたはず。公演を重ねた大阪の同じシーン、何やら横を向きながら喋っているなぁと、、ステフ、、?ステフがそこにいるのね、、!東京公演ではいなかった、見えなかった座るマーカスの隣に立つステフがはっきりと見えたし、実際のセリフはないけれど「これいつまで続くの?どうする?」といったニュアンスのセリフが聞こえてくる。最後には「僕が止めてくるから待ってて」という身振り。

声を大にして言いたい、海宝さんのこの、セリフが無いときこそのリアルで丁寧なお芝居が大好きだと!

なのでセリフないときもずっと目で追ってしまうので怖い観客かもしれないなと思いつつも舞台上からは見えてないだろうからこれからも追い続けます(重

次の作品が6日後に迫るなかで久しぶりにこの作品を振り返ってみると2人の役者だけで紡がれる、舞台作品の原点のような、バーン!という大きな衝撃作、というよりはじんわりと温かく心に残り続けるような大切にしまっておきたい作品だなと、そんな作品に出逢えて良かったです。

来週の今頃には新しい作品の世界にどっぷり浸かっていることでしょう。次は早めに記録残したいです。

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