第1446回 神様のお話

1、初詣に行く神社といえば

みなさまは初詣には行かれましたでしょうか。

私はといえば12月のうちに地元で最も大きな鹽竈神社(しおがまじんじゃ)に参拝することをお蔭参り、と称して一年の御礼を述べるとともに

年が明けてから実家のそばにある白山神社にお参りすることを恒例にしています。

今日はその二つの神社についてご紹介したいと思います。

2、鹽竈神社

鹽竈神社は宮城県塩竈市にあり、陸奥国一之宮とも呼ばれています。

主祭神は塩土老翁神(シオツチオジ)とされ、『日本書紀』においては海幸山幸の物語や、神武東征に関する説話に名前が見えます。

また塩土老翁神を祀る社は「別宮」と呼ばれ、

鹿島神宮の主祭神である武甕槌神(タケミカヅチ)を祀る「左宮」

香取神宮の主祭神である経津主神(フツヌシ)を祀る「右宮」

が共に尊崇されており、

東北地方を平定する役目を担った鹿島・香取の神を道案内されたのが鹽土老翁神の神であり

神社公式Web

とありますので、どこか太平洋海運との関わりが感じられる社伝となっています。

本殿、拝殿など14棟の建造物が国の重要文化財となっています。

また奥州藤原氏の一族である和泉三郎忠衡が寄進したと伝わる文治三年の鉄灯篭は松尾芭蕉も「おくのほそ道」にも記していますし、

桜の名所としても知られています。

3、白山神社

こちらは仙台市若林区木下に鎮座する由緒ある神社です。


これまた古くは文治年間の源頼朝の奥州攻め頃からの伝承が残り

伊達政宗の尊崇も篤かったようです。

祭神は伊弉諾尊(イザナギ)、伊弉冉尊(イザナミ)、菊理媛尊(ククリヒメ)の三柱となっています。

白山神社といえば石川県の白山比咩神社を総本社とする信仰と関わりがあるのかと思いますが、実際のところは不明なようです。

政宗以前は国分氏がこの地域を治めていたこともあり、

旧臣たちが中心となって祭礼を受け継いでいたようです。

二代藩主伊達忠宗が建立した本殿が宮城県指定文化財となっています。

境内には摂社が多数祀られています。


須賀神社
八幡宮
雷神宮
紫神社と稲荷神社

4、信仰圏の影響

いかがだったでしょうか。

仙台の国分寺周辺と塩釜は直線距離にすると15キロくらいの距離感ですが

全く同じ信仰圏というわけではなく、

戦国時代以前の領主が異なり、その影響が残っているような肌感覚があります。

たまたま実家と現住所で双方を観察しているのも面白いですね。

そしてさらには松島でも由緒ある神社として知られるものに紫神社があるのですが、白山神社の摂社にも同じ神名が見えます。

どのような関わりがあるのか、改めて調べてみる必要がありそうです。

本日は最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。




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