連載小説 | 週末はサーフィンする #3
▼前回の話
当たり前だろうが4月の海は冷たいーー。
周りの人々が平然と裸足で海へ入っていくので、おれは案外水温は高いんじゃないかと勘違いしていた。
「冷たっ……!」
海へ片足突っ込んだ瞬間、思わず叫んでしまった。
南田さんはそれを見て笑っている。
「大丈夫! 入ってる間に慣れるから。あ、波来るよ」
波打ち際でロングボードを持って棒立ちしているおれに、波が容赦なく襲ってくる。小さな波に見えるが威力が強く、おれは足元からふらついた。
「波打ち際は波をくらいやすいから