紡ちひろ

小説とエッセイ。

紡ちひろ

小説とエッセイ。

マガジン

  • 誰かに紹介したいnoteたち

    noterさんたちのいいな、と思ったnoteをまとめています。

  • 創作大賞、気になる作品

    創作大賞応募作から、個人的に応援したかったり、気になった方の小説やエッセイなど。

  • 掌編小説

  • エッセイ

  • 【連載小説】週末はサーフィンする

    舞台は鎌倉・湘南。 毎週末に七里ヶ浜へサーフィンに来る 都内住みのサラリーマン。 茅ヶ崎に住む女友達のもとへ 定期的に尋ねるOL。 夏に稲村ヶ崎のおじさんの家へ遊びに行くのを 楽しみにしている少年。 夕暮れには毎日必ず海へ出かけ写真を撮る、子育てが終わった主婦。 行くと不思議とゆるやかな空気に包まれる湘南に魅了された人々の、 少しのドラマと日常の物語。 短編連作小説「週末はサーフィンする」

記事一覧

固定された記事

掌編小説 | 冥泉

 男は夜の森を彷徨っていた。  月明かりの中、空まで届くような杉の木の間を這うように進む。ぬかるんだ地面は男の足どりを重くさせた。いつのまにか辺りは霧に包まれ、…

紡ちひろ
12日前
24

「時給」という観念がなくなれば、もっと社会は良くなると思う。8時間働いててワークライフバランスって無理があると思うんだよね…
私はフリーランスなので、1日働く=4時間働くで十分と思ってる。会社員でも8時間働かなきゃ1日分の給料をもらっちゃいけないという強迫観念は無くしていくべき。

紡ちひろ
9日前
14

三服文学賞に落選したので掌編小説をnoteへアップしました📕
幻想的な世界観の男同士の怪しい話を書きたかったので、雰囲気良くかけて気に入っています。個人的に温泉は書いてみたい題材でした。
お気に入りの作品なので読んでいただけると嬉しいです📗

紡ちひろ
12日前
14

花筏に出会う

おひさしぶりです。 最近としましては、いま書いている小説が春をテーマにした女子高生ふたりのお話なのですが、春が終わる前に書き終えられるか不安で仕方ない、そんな日…

紡ちひろ
1か月前
54

次の小説のネタを考えてるんだけど、わたしは場所・舞台から考えるのが一番考えやすいかもしれない。好きな作家さんがわくわくする舞台設定をする人が多いのもある。

紡ちひろ
2か月前
22

昨日アップした「あとがき」があまりに勢いで書いて乱文・感情的になってしまいましたので、冷静になって全部まるっと書き直しました。
読んでもらった方すみません…!

紡ちひろ
2か月前
10

あとがき | 週末はサーフィンする

 「週末はサーフィンする」を読んでいただきありがとうございました!  書き始めたのは去年の4月。完結までだいぶ遅くなってしまい申し訳ないです……。  私は去年から…

紡ちひろ
2か月前
26

連載小説 | 週末はサーフィンする #8 完結

《あらすじ》 システム会社に勤めて7年目の鹿島友紀。 会社にはなんの不満もないが、自分の人生はこのままでいいのかと考え始めていた矢先、上司から鎌倉・七里ヶ浜へ出張…

紡ちひろ
2か月前
16

三服文学賞応募しました!

三服文学賞応募しました! 佐賀県の嬉野温泉の旅館さんが運営する、温泉などがテーマの2000字の短編文学賞です。 温泉を舞台に一度作品を描いてみたいという思いがあって…

紡ちひろ
2か月前
29

「週末はサーフィンする」7話目アップしました!
7話で終わる予定が全然終わらないので、8話になるという汗
最近、一日のスケジュール管理がいい感じで、仕事と作品執筆の両方をバランス良くできるようになってきました。ノート3冊駆使して自己管理してるので、今度そのエッセイも書きたいなと。

紡ちひろ
2か月前
9

連載小説 | 週末はサーフィンする #7

《あらすじ》 システム会社に勤めて7年目の鹿島友紀。 会社にはなんの不満もないが、自分の人生はこのままでいいのかと考え始めていた矢先、上司から鎌倉・七里ヶ浜へ出張…

紡ちひろ
2か月前
17

もう少しで「週末はサーフィンする」が描き終わりそうです。
もっと短い話の予定が予想以上の長さになってしまった……。
「終わらせたくない症候群」が出ていて、ずっと最終話が書けずでしたが、これ終わらなきゃ、次も描きたくない自分もいるので頑張るしかない。
ラストスパート!がんばれ自分!

紡ちひろ
2か月前
8

自分で自分の背中を押す

前回の続きなので、こちらを読んでからが良いかも!⇩ モーニングページを始めて今日で三日目。 三日目にして気づいたのは、「自分は臆病だ」ということ。 私は昔から誰…

紡ちひろ
3か月前
29

思考の言語化能力を鍛える方法

 最近、いろんな箇所からよく目に入ってくるワードが、「手帳」や「日記」「言語化能力」「書くこと」について。  これはたぶん私が無意識下で自分に足りていないことだ…

紡ちひろ
3か月前
75

書きたいテーマはあるか?

古い書類を整理していた時のこと。 数年前に自分で書いた文章の中で「物語の発想方法」というタイトルのものを見つけた。 そこには、「まず前提に、物語を最後まで描きき…

紡ちひろ
4か月前
63

書かなくなった年賀状

 いつからだろう、年賀状を書かなくなったのは。  小学生の時は、何時間もかけてクラスの子ほぼ全員に書いていたっていうのに。  その頃は年賀状が楽しみで仕方なかった…

紡ちひろ
4か月前
18
掌編小説 | 冥泉

掌編小説 | 冥泉

 男は夜の森を彷徨っていた。
 月明かりの中、空まで届くような杉の木の間を這うように進む。ぬかるんだ地面は男の足どりを重くさせた。いつのまにか辺りは霧に包まれ、男は途方に暮れた。
 はたと、霧の奥のオレンジ色の灯りに気付く。そこには、一軒の古い小屋が建っていた。黒い瓦屋根で立派な門構えだ。竹林が小屋の裏の敷地を囲み隠している。小屋の裏からは濃い霧が立ち上っていた。

 霧じゃない。湯気だ。

 男

もっとみる

「時給」という観念がなくなれば、もっと社会は良くなると思う。8時間働いててワークライフバランスって無理があると思うんだよね…
私はフリーランスなので、1日働く=4時間働くで十分と思ってる。会社員でも8時間働かなきゃ1日分の給料をもらっちゃいけないという強迫観念は無くしていくべき。

三服文学賞に落選したので掌編小説をnoteへアップしました📕
幻想的な世界観の男同士の怪しい話を書きたかったので、雰囲気良くかけて気に入っています。個人的に温泉は書いてみたい題材でした。
お気に入りの作品なので読んでいただけると嬉しいです📗

花筏に出会う

花筏に出会う

おひさしぶりです。
最近としましては、いま書いている小説が春をテーマにした女子高生ふたりのお話なのですが、春が終わる前に書き終えられるか不安で仕方ない、そんな日々です。2000字のショートショートのはずが、なぜか5000字にしてまだ序章という…
だれかショートショートで良い教本がありましたら教えてください。

という訳で、noteの更新がなかなか出来ないので、代わりに日常の出来事でも記そうと思いま

もっとみる

次の小説のネタを考えてるんだけど、わたしは場所・舞台から考えるのが一番考えやすいかもしれない。好きな作家さんがわくわくする舞台設定をする人が多いのもある。

昨日アップした「あとがき」があまりに勢いで書いて乱文・感情的になってしまいましたので、冷静になって全部まるっと書き直しました。
読んでもらった方すみません…!

あとがき | 週末はサーフィンする

あとがき | 週末はサーフィンする

 「週末はサーフィンする」を読んでいただきありがとうございました!

 書き始めたのは去年の4月。完結までだいぶ遅くなってしまい申し訳ないです……。
 私は去年からnoteを拠点に小説を書き始めたのですが、うまく創作と仕事、プライベートのバランスが取れず、なかなか書き上げることが困難でした。まさか1話書くのに1年もかかるとは……。
 自分でも驚いてしまい、しっかり執筆の時間を確保しないと小説は書き

もっとみる
連載小説 | 週末はサーフィンする #8 完結

連載小説 | 週末はサーフィンする #8 完結

《あらすじ》
システム会社に勤めて7年目の鹿島友紀。
会社にはなんの不満もないが、自分の人生はこのままでいいのかと考え始めていた矢先、上司から鎌倉・七里ヶ浜へ出張しないかと声をかけられる。
七里ヶ浜のゲーム会社の社長、南田さんはとても魅力的な人物で、趣味のサーフィンを一緒にしないか、と誘われる。
即断即決の南田さんに促されるように、鹿島は毎週末、サーフィンを習いに行くことになる……。

▼前回の話

もっとみる
三服文学賞応募しました!

三服文学賞応募しました!

三服文学賞応募しました!

佐賀県の嬉野温泉の旅館さんが運営する、温泉などがテーマの2000字の短編文学賞です。
温泉を舞台に一度作品を描いてみたいという思いがあって、絶対出したい!と思い、今回応募しました。

5日間、集中して執筆。
しっかり最後まで書きあげ、推敲・校正もでき、はじめて賞へ出せたので自分を褒めてあげたいです。

去年の受賞者の作品はどれも文学として質も文章表現のレベルが高くで、「

もっとみる

「週末はサーフィンする」7話目アップしました!
7話で終わる予定が全然終わらないので、8話になるという汗
最近、一日のスケジュール管理がいい感じで、仕事と作品執筆の両方をバランス良くできるようになってきました。ノート3冊駆使して自己管理してるので、今度そのエッセイも書きたいなと。

連載小説 | 週末はサーフィンする #7

連載小説 | 週末はサーフィンする #7

《あらすじ》
システム会社に勤めて7年目の鹿島友紀。
会社にはなんの不満もないが、自分の人生はこのままでいいのかと考え始めていた矢先、上司から鎌倉・七里ヶ浜へ出張しないかと声をかけられる。
七里ヶ浜のゲーム会社の社長、南田さんはとても魅力的な人物で、趣味のサーフィンを一緒にしないか、と誘われる。
即断即決の南田さんに促されるように、鹿島は毎週末、サーフィンを習いに行くことになる……。

▼前回の話

もっとみる

もう少しで「週末はサーフィンする」が描き終わりそうです。
もっと短い話の予定が予想以上の長さになってしまった……。
「終わらせたくない症候群」が出ていて、ずっと最終話が書けずでしたが、これ終わらなきゃ、次も描きたくない自分もいるので頑張るしかない。
ラストスパート!がんばれ自分!

自分で自分の背中を押す

自分で自分の背中を押す

前回の続きなので、こちらを読んでからが良いかも!⇩

モーニングページを始めて今日で三日目。
三日目にして気づいたのは、「自分は臆病だ」ということ。

私は昔から誰かに背中を押されないと自分の意見が言えないタイプだった。

大学時代の話。
映画ゼミにいたのだけど、最初の授業で「脚本を書いてきて」と宿題を出された。その時に先生が言った一言が「自分の言いたいことを書きなさい」だった。その一言がなければ

もっとみる
思考の言語化能力を鍛える方法

思考の言語化能力を鍛える方法

 最近、いろんな箇所からよく目に入ってくるワードが、「手帳」や「日記」「言語化能力」「書くこと」について。

 これはたぶん私が無意識下で自分に足りていないことだから、目につくのではないかなと思う。いろんな媒体を通しての見えない何かからのメッセージだと思っている。(急にスピリチュアル)

 自分は小説家を目指しているのに、自分の気持ちの言語化があまり出来ていないように思う。出来ていないというより、

もっとみる
書きたいテーマはあるか?

書きたいテーマはあるか?

古い書類を整理していた時のこと。
数年前に自分で書いた文章の中で「物語の発想方法」というタイトルのものを見つけた。

そこには、「まず前提に、物語を最後まで描ききることってなかなか難しいです。それをなるべく避けるために私は、自分の好きなテーマ、深めたいテーマ、今気になってること、など物語を自分ごとのように捉えられる事を前提に物語を作ることを意識しています。」と書いてあった。

そして、「私のテーマ

もっとみる
書かなくなった年賀状

書かなくなった年賀状

 いつからだろう、年賀状を書かなくなったのは。
 小学生の時は、何時間もかけてクラスの子ほぼ全員に書いていたっていうのに。
 その頃は年賀状が楽しみで仕方なかった。朝早くに聞こえる、郵便ポストに「カタン」と入る音。聞こえた途端、急いでポストへ取りに走る。
 だいたいは輪ゴムで止めてあり束で届く。それを1枚づつめくるのが楽しい。お母さん宛の親戚からの年賀状、お父さんの仕事先からの年賀状、そして私宛の

もっとみる