壊れるなら壊れてしまえ。ダイヤモンドの中心、小高い山の上で痛みを主張する肩肘を挑発した。先輩が繋いだボールは、土の汚れで茶色く染まっていた。吹奏楽部の華やかな演奏と応援団の図太い声がこだまする。託された想いに応えて、先輩や監督を胴上げしてやる。晴れ舞台が、ボクを少し強気にさせた。

画像1 【140字小説19】

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