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2022年、今取り組んでいることとやりたいこと

福岡で大学教員をしている飛田(とびた)と言います。

プロフィールに書いているとおり,主として大学教員として研究,教育に励みながら,アントレプレナーシップ,経営管理システムのデザイン,中小企業,スタートアップ,高大連携,都市と地域の連携をキーワードに活動しております。

なんか一貫性がないように見えますが、以下この記事をお読み頂くとなんとなくつながりをご理解頂けるかと。

プロフィールはこちら。

ここでは「仕事依頼」記事として、今進めているいくつかの活動についてご紹介します。

中小企業・スタートアップ企業を対象とした管理会計分野の講演・講師

研究者としての専門分野は、中小企業やスタートアップなどの小規模企業対象の管理会計や経営管理システムのデザインとしています。

ポイントは,規模のいかんに関わらず,「経営者と管理者,従業員といった組織成員との間には見えている世界が違うことによるズレが生じるので,それを組織目的に適切な方向に仕向けるための仕掛けをデザインする」というところにあります。これは経営理念しかり,KPI(Key Performance Indicator:重要業績指標)しかり,目標管理制度の整備しかりで,その仕組みを導入することによって得られるであろう成果(期待)をどう設計するか,組織成員が経営目的や目標実現のために適切な行動を取れるようにどんなインターフェース(目標の見せ方)にするかを考える必要があるということです。

デザイン分野の大家であるノーマン流に言えば、シグニファイアとアフォーダンスをどう設計するかというお話。

また,経営者の果たすべき役割は,自社から創出される価値を最大化し,生み出した付加価値を誰にどのように分配するかという点にありますから,経営戦略,マーケティング,イノベーション,製品開発など,市場の変化を見据えながらいかに実施していくかを検討することが求められます。

つまり,理念・ビジョン→戦略→計画→実行という大概念から小概念へ,また成果の測定→計画・戦略の評価というフィードバックをどのように仕組みとして構築するか。これを私は「経営管理システムのデザイン」と呼んでいます。

また、オンラインやチーム型の組織が増えていく中で、従来の役職に与えられた正統性だけではマネジメントをすることは難しいし、上意下達的に部下が上司の言うことだけを聞いていれば良いという働きからも次第に無くなっていくでしょう。となれば、組織的に何を実現して、自分はどのような貢献ができるのか。成果をどのように測定して、次にどうつなげるかを考えていかねなりません。

そこにデザインという発想を取り入れる意義があると考えています。

そのようなことから,管理会計やマネジメント・コントロール・システム(Management Control System)といった会計を中心とした専門領域についてはもちろん,中小企業の経営戦略やマーケティング,時には組織開発をテーマにお話をすることがあります。

私自身の研究成果は,『経営管理システムをデザインする』という研究書にまとめ,2021年の日本財務管理学会賞を受賞することができました。専門書なので読みづらいと思いますが,興味がある方はぜひご一読ください。

高大連携を中心にした地域における起業家教育の実践

最近(2022年1月現在)は,福岡と九州・山口の各地を結びつつ,人口5万人未満で高等教育機関(大学,短大,専門学校)を有しない地域における人材育成をテーマに,社会人のリカレント教育,高大連携を進めています。つまり、18歳で経済の担い手となり得る人口の大半(9割!)が街から消える地域で持続可能な経済をいかに創るか。そこで小さくとも自律的な事業をいかに構築するかをテーマに活動しています。

そこでは起業を主に目的とする「狭い起業家教育」ではなく,ハーバード大学によるアントレプレナーシップ(企業家精神)についての定義であるコントロール可能な資源を超越して機会を追求するに従って,事業機会を見出し,創出可能な価値を最大化する,そのための「一歩踏み出す勇気を持とう」(中高生にはアントレプレナーシップこうやって教えています)を合言葉にした「広い起業家教育」を推進しています。

例えば,福岡県那珂川市にある私立福岡女子商業高校においては,2019年より高大連携による教育プログラムを実施。大学生が高校生にアントレプレナーシップ講義を行う取り組みを進めています。これにより,高校生はロールモデルとして大学生を見て,進学に対する考え方を,大学生は高校生に先生役として接することで大学で学んだ知識や経験を身体化する「教えながら学ぶ(Learning by Teaching)」を実践することを目標としています。この取り組みについて記した記事は下記のマガジンからご覧ください。

この取り組みを各地に展開することを考えており,すでに2021年12月から2022年1月にかけては大分県日田市の日田三隈高校において,大学生が月1回開店しているポップアップカフェを共同運営し,参加した高校2年生7人が同級生の前で事業報告をする取り組みを行っています。

大分合同新聞日田・玖珠版(2022年1月20日)

また,2022年度は長崎県の離島にある実業高校で同様のプログラムを実施する予定です。その模様はまたこちらのnoteでご紹介します。

地域における小規模創業のサポート業務

上記に関連して,小規模創業の支援も進めています。地方都市の課題は仕事がないこと。中高生たちがテレビやインターネット,SNSで知るような仕事は身近になく,とかく「地方にはなにもない」と捉えられがちです。

しかし,公表されているデータを見ると,福岡市とある地方都市における生産年齢人口(15-64歳)1人あたりの生産性(付加価値額)はほとんど差がありません。都市部は人口が増えているけど,それと同じペースでしか価値を創出できていない。一方で,地方都市は生産性が向上している上に人口が減少しているので1人あたりの生産性がさらに大きく見えるという現状があります。このことからわかるのは,都市部はすでに生産性を高められるだけの伸びしろが失われつつあり,地方都市は余白が多々あるけれども,担い手の確保が大きな課題になっているということです。

都会には何でもあるようだけど、そこで働く人たちは本当に幸せなのでしょうか?その生活を維持するためだけに働く?未来の展望は?

地方の人がわざわざ都会まで買い物に行かなきゃいけないのは、その地域では店舗を維持できないという大企業の論理。じゃあ、そこにお店があれば買い物に行くの?周りにいる働く大人は格好いい?きっと「仕事がない」のではないのですよね。「やりたい仕事がない」のですよね。

であるならば,いかに地方に仕事を創るか。

これを現在テーマに学生とともに活動を行っています。

例えば,佐賀県武雄市の温泉通りにはTANEMAKIという「ポップな公民館」をキーワードとし,原宿を中心としたファッションブランドSPINNSとコラボレーションしたショップをオープンしています。興味を持った若い人が週に3日だけオープンし,武雄のみならず,周辺都市からも洋服を求めて来店します。

この取り組みを各地で進めており,2021年秋に長崎県島原市で実施した際には島原だけでなく,遠くは長崎市内から買い物に来た人がいたり,普段は車の送り迎えでしか娘と関わることができなかったお父さんが「今回このお店ができたことで初めて娘から商店街に行こうと誘われた。小さな頃はよくあったことだけど,この年になって誘われるってのは本当に嬉しい」というようなコメントを頂けたり。

こういう小さい商売を1つ1つ作って,地元でお金が回る仕組みを作ること,「私にもできるかもしれない」と思ってもらえるようにすることで持続可能なまちづくりを進めたいと考えています。

ぜひご相談ください

と仕事柄どうしても堅い文章で書いてしまうのですが,以上に関わる内容であれば、いずれもお引き受けします。ぜひご相談ください。

これまでゼミで関わってきた地域

こちらの画像はこれまでゼミが関わってきた地域。そして、赤はゼミ生の活動拠点として場所をお貸し頂ける場所、青はこれからお願いをする予定の場所です。ざっと10ヶ所近くを九州各地で活動拠点=ラボを持てるようになりました。

これらの場所を拠点に地域の皆さんと学生を結びつけて、新しい価値を生み出す活動、これまで見えていない価値を掘り出す活動を進めていきたいですね

こんなことをしている私ですが、経営者研修、従業員研修、大学生や高校生向けのアントレプレナーシップ教育、地域で仕事を創るといったテーマであれば、ワークショップ含めていろいろとお話します。

また、学生、若い力で街を盛り上げたい、元気にしたいというご相談もお待ちしています。

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