短編小説「カレーライスのはなし」(過去作)
老若男女問わず愛されるカレーライス。
日曜日のお昼より少し早い時間からその匂いがするのが、一種の日常のような感覚でいた。
3歳の時からずっと動き続ける換気扇と、グルメ番組、炊飯のタイマー、この3つがだいたい組み合わさっていた。しかしながらお腹は鳴らない。可笑しい。
唐突だが、私はちっちゃい時不思議だったことがある。
給食のカレーがお米と分けられていたこと。
地域によって異なるが、私の地域では、半々に分けられたおかず、汁物、缶に入ったご飯、森永牛乳、時々デザートと分けられてい