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1.2 モネ展とキュビズム展をはしごしました

朝からゴロゴロしてたら彼氏からLINE。「今日はなにするのー?」
これに対してここのところ、ゴロゴロする!と返し続けている気がする。
なんかつまらない人間みたいで癪である。
ということで、映画か美術館だな、とひらめき検索するとモネ展がやっていたのでレッツゴー。

モネ展

上野の森美術館で開催中のモネ展へ。
自宅からインターネットでチケット事前受付を見てみると、全時間×が並ぶ中奇跡的に△になっていた12時からの回に滑り込むことにした。
なぜモネ展にしたかというと、私が一番好きな絵画がモネの作品なのだ。

雪のアルジャントゥイユ。国立西洋美術館の中ではポピュラーな作品で、グッズもいくつか出ている。この絵画が私は大好きで、この雪景色を見るために上野に訪れるほど。
この作品がモネなので、ぜひぜひ、と思いここまで訪れたのである。

全体感

展示全体としてはとにかくモネ!モネ!モネ!!!
なんてったって純度100%モネしかないのである。こんな贅沢なことある??
世界各国から同じモチーフ(連作)のモネが集められているから、世界中に散らばったピースが集まって隣どおしに並ぶ姿は圧巻だった。
音声ガイドは苦手なので聴いていないのだが、モネの半生や趣味嗜好についてはあまり詳しくは説明していなかった印象。終始とにかくモネの絵画とその背景について説明しきっているように感じた。

ここからは印象に残った作品をいくつか。

花咲く林檎の樹

今回の展示で一番気に入った作品!モナコ王宮コレクション。
この作品はとにかく明るく光があふれだしていて、心地いい風を感じさせる。
モネの青空って淡い青空が多い印象なんだけど、これはまさに青天!の青なのもすごく好き。↑のリンクだと分かりづらいんだけど、本当に明るいブルーだった。
そして観た瞬間林檎だ!とわかるほどに林檎の花の風景。東北とか長野の人ならわかるはず。
フランスのはずなのにどこか日本の原風景を思い起こさせる、そんなモネの作品に自分が惹かれることをあらためて再確認させられた作品でした。

ヴァランジュヴィルの崖のくぼみの道

これはね、現地でしかわからない感動があったからメモ。
小屋の連作の中の一つとして展示されてたんだけど、この絵、海が光り輝いているの。
もちろん崖の迫る勢いとか轟々しさとかもすごかったんだけど、とにかくこの奥の海がきらっきら。グリッダーでも使ってる?!
モネは水の作家ともいわれますが、その本領を感じさせられる作品だった。
展示されているのはウォルソール…遠いなあ…

雨のベリール

この作品も、生で見た時の印象が全然違う!
実際の絵はもっと「雨の日」だった。あの薄暗くて土のにおい立つ中、細長い雨が降り注いでいる感じ。あれは描き方の影響なのかな。ライティングもひっそりとしてて、この展覧会の中で異質だったように感じる。
後から図録を見て、こんな鮮やかだったかしら、という感想が出る一番の作品。雨を描けるモネ、すごい。

ウォータールー橋、ロンドン、夕暮れ

この作品は一気に都会にやってきてびっくりしたのと同時に、車のヘッドライトたちが輝いていてすごく惹かれた作品。
自然を描いた作品も好きだけど、個人的には近代的な営みを描いた絵画作品がものすごく好きなので(例:レッサーユリィ「夜のポツダム広場」https://growing-art.mainichi.co.jp/artnotobira_20211206/)、この作品はピンポイントで刺さった。
全体的に翠がかった景色にぼんやり浮かぶ工場の遠景、そして真ん中では渋滞するヘッドライトが並び、手前ではひっそりと流れるテムズ川。描かれたのが1904年だから、産業革命後、WW1前という一番機械が轟音を立てていたころだろう。石炭の匂いの中、自然を愛したモネがこの橋を連作で描いた理由が知りたいと強く思った。

キュビズム展

モネ展を見終えた後、やっぱりどうしても「雪のアルジャントゥイユ」が観たくなってしまい、せっかくなので特別展も、ということで見てきた。

楽しかったけど、非常に難しかった…
あと、展示の中にもあったけど、アフリカの作品を原理主義的に扱うところがすごく苦手だとも感じた。実際、展示の文面には「その背景や意味を知らずにもてはやした」的なことも書いてあって、この展示会を作った人は、今の時代をしっかり見据えている人だと思った。すごい。

黒、を印象的に使うのはなぜなのか?というのもすごく考えた。
直前がモネだったのもあり、全体的にすごく暗い印象を覚えたのだ。
それは黒がキュービック化に一番相性がいいから、というのが答えな気もするんだけど、だったらこげ茶とか、白とかでもよかったと思うのよ。
実際サロン・キュビスト達の作品は明るいものも多かったから、なぜピカソやブラックが黒にひかれたのかを知りたいと思った。

美術館って、博物館みたいに気軽に学芸員さんに聞けない雰囲気あるよね。聞きたいこと、いっぱいなのに。
そういえば30日に呑んだ仕事仲間は、アートコミュニケーションのボランティアをしている。今度これについて聞いてみよう。

以上!上野めぐりでした。
あ、雪のアルジャントゥイユはやっぱり最高だった。年パス来年もあるなら買っちゃおうかな~。。。

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