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子育てを乗り切る方法

私の子育てを振り返ってみます。

確かに、小さな子どもを抱えている女性は、
人生のなかで最もたいへんだと思います。

何しろ、際限なくやることがある。

泣いたらまず抱っこして、よいよいして、
おむつが濡れていないか見て、

濡れてたら変えて、お尻をきれいに拭いて、
乾かして(ここが大事)、

まだ機嫌が悪かったらおっぱいあげて、
ゲップさせて、よいよいして、
うとうとしてきたらそっと寝かして。

で、そうっと離れようとしたらまた泣いて、
もう一度抱っこして、よいよいして、、、、

と際限なく繰り返す。

これが、新生児期から約3から4ヶ月間、
毎日毎日24時間、昼も夜も続きます。

赤ん坊が寝ている間に、洗濯やら掃除、
料理などをやらなければならないのは、本当に大変。

どんなに優秀な人でも
「赤ん坊の世話をしている時には、
それ以外は何もできない」のが当たり前です。

赤ちゃんは、お腹の中にいる時には、
寝たり起きたりを20分間隔で繰り返していますが、

生まれたあとは2から3時間サイクルになり、
徐々にサイクルが長くなり、

数ヶ月経って4から5時間になると、親の方も、
少し合間に休むことができるようになります。

しかしそれまでは辛いですよね。

何人かが交代で、
育児と家事を回す方がよいと思います。

フランスでは、夫に対する新生児のお世話特訓
というのがあるそうです。

妻がいなくてもなんとかなるように
鍛える2週間の特訓です。

そのための費用や休暇は、国や企業が出します。

2週間ちゃんと訓練されると、
大体できるようになりますよね。

私や夫は、学生時代に一人暮らし歴があったので、
もともと二人ともなんでもできました。

また、私はあまり寝ない人なので、
それもふだんから産科当直を週に2から3回やっていたので

(夜中に7人もお産に立ち会ったり、
たて続けに3つの帝王切開をやったことも)

自宅で赤ちゃんだけ見ていればよい、
それも、朝になったら保育園に連れて行けばひと安心、

という産後の生活は、
かえって楽に感じたような記憶があります。

つまり、若くて体力があれば、それと、訓練があれば、
赤ん坊の世話は誰でも可能です。

私の30歳代の体力と、医師としては中堅の力で、
最初の子はなんとかこなせました。

でも、2番目の子供が産まれた時には、
上がまだ2歳半でした。

2歳の子は日中ベビーシッターさんに
預かってもらっていましたが、

赤ん坊の世話をしていると何もできない。

帰ってきた夫に

「一日中何していたの?食事ぐらい用意しろよ」

と言われて、ボロボロ泣けてきたのを覚えています。

赤ん坊を抱っこして
夕日が暮れていくのを茫然と眺めていました。

うつとまではいかなくても、
マタニティブルーになってましたね、きっと。

頭も回らない、手首も痛い、腰も痛い。

赤ん坊は(特に二人目の子が)気難しくて、
おっぱいを飲まずに泣いてばかり。

途方に暮れました。

だから、産後2ヶ月で
職場(お産と手術と救急医療の現場)に戻った時には、

当初は「こんなボケた体調で大丈夫か?」
と不安でしたが、
かえって生き返ったかもしれません。

夢中で働き、10時間、20時間と、
あっという間に時間が経ちました。

そして仕事から帰る時には、急に、
一刻も早く帰らなくてはと思いました。

笑い話でしかない大変さを、
いつか笑って振り返ることができる、
と信じるしかない毎日でした。

女がいない職場なので、
ママであることが周囲の誰にも気づかれません。

みんながやっている普通の仕事ができないのなら、
仕事をやめたらと平気で言われました。

「今に見てろよ!」と心の中で
悪態をつきながら働いていました。

職場の飲み会がある、
夜間の会議や土日に学会があるのも、
勤務の一部でした。

上野千鶴子さんが、私と同じ年代の女性
つまり男女雇用機会均等法時代の女性たちを、

ご著書で「死屍累々」と表現されたのを見て、
そうか、私は戦っていたのか、と思いました。

男が免責されている家事や育児を、
女性がすべて背負って戦わなくてはならないせいだと。

では、私が討死にしなかったのはなぜでしょうか?

夫や親に理解があった?
母親の助けがあった?

いずれも「否」です。

理由は、
「なぜ私だけが、働くのを諦めなくちゃいけないの?」
という疑問を感じていたからです。

私は一人前の医師になりたいけど、まだトレーニング中だ。
だから今やめるわけにはいかない。
夫も同様、彼も子どもを育てながら働いている。

だから、協力しあってやるのが当然でしょ?
としか思えなかったのです。

子育てと仕事、遊び、様々な活動も、
どうしてできたの?と言われたら、

「男性ができていることは、女性もできなくちゃ、
世の中の方がおかしくない?」と逆に聞きたいです。

ということで、東北弁で
「ゴンボほり(言うことを聞かない子の意味)」の私は、

今まで、自分がやりたいことをいっさいゆずらずに、
ここまで来てるんです。ヒドイですね。

でも、世界には、いろいろな国、
いろいろな人がいます。

狭い国、狭い考えの、凝り固まった人たちの言うことをきく
「よい子」である必要は全くないと、今も思っています!

これでお答えになったかどうかわかりませんが、
私自身は、30年前と全く変わっていません。

体力が落ちた今は、
「よくあれだけ寝ないでやれたなあ」
と若かりし自分に感心してます。

(追記:私のゴンボほりに呆れた、夫やベビーシッターさんが、
とてもとても頑張ってくれたことには、感謝しています!)


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