見出し画像

tsurucloverの #2023年Vtuber楽曲10選 【オリジナル楽曲編】

やって参りました、 #2023年Vtuber楽曲10選
半年前の #2023年上半期Vtuber楽曲10選 に続いて参加させていただきます。野良猫のユウさん、企画ありがとうございます!.

今回も上半期10選と同様に、オリジナル楽曲とカバー楽曲(歌ってみた)を分けて10作品選定しました。オリジナル楽曲は「自身で0から生み出したもの」、カバー楽曲は「既存作品を自身の持ち味で表現したもの」と違った魅力があり、ひとまとめには出来ないと思っているためです。

私自身の一年間のVtuber推し活の総決算と言っても差し支えないので変に緊張しますが、どの楽曲も素晴らしい音楽体験を届けてくれることは間違いない素晴らしいものばかり。不躾ながら紹介させていただくと共に、一つでも素敵な出会いが生まれれば良いな、と思っております。

あと気合い入れて書いて文字数多すぎたかもしれないので!!!!!せめて曲だけでも聞いて行ってください!!!!!!後生の頼みです!!!!!!

それでは!!!!!!よろしくお願いします!!!!!!

※曲順は投稿日時順です。


Gimme me Love / Alice*Iris

Vocal:朝比奈こん
作詞・作曲:瑠芽

デカい箱で爆音で聞きたいクラブサウンド。1曲ずっと鬼リピした期間の長さでいえば今年一番だったかもしれないくらい大好きな楽曲です。
歌詞のメンヘラチックな人物像を数億倍に膨れ上がらせる歌唱表現があまりにも天才。甘さの中にほんのり見え隠れする毒々しさが世界観にバッチリとハマっていて、それでいてクールでスタイリッシュなサウンドと調和するキレも持ち合わせていて、本当に巧妙過ぎる。メロとサビで歌声のメリハリを感じるところも、歌詞の人物像の感情とリンクしていて世界観の説得力を上げているかのよう。マジで歌が上手い。
そんな歌声を乗せる曲もまた堪らないんですよ本当に。特にサビが最高。大量のエレクトロサウンドが幾層にも重なってフルボッコにしてきます。鋭い音から輪郭丸い音まで入り乱れる様は、まるでサイケデリックな心理状態を真正面から受け止めているかのように圧倒されて、どうすればいいか分からなくなる。もちろんメロもたまりません。聞いていて気持ちいい音がドカ盛りされていて中毒性が異常。恐らく合法で聞いていい曲じゃないです。
時おり差し込まれるガラスの破砕音のようなエフェクトも、破砕音という自然音が人工的な電子音の中にあるからこそ存在感を際立たせていて、エッセンスとしてこれ以上ないパンチを利かせているように感じます。
つべこべ言ってますがとにかく「カッケ~~~~~~~気持ちいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜最高〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」って思ってます。激𝑳‌𝑶‌𝑽‌𝑬。
あと皆様おなじみVtuber楽曲専門ラジオ「ぶいあーる!」でこの曲が流れたんですけど、リクエストを投稿したの私だったんですよね。やったぜ。自分の推し曲がラジオで流れるの超嬉しい~!


UMenity / 涼海ネモ

作詞:ANEHOKURO  (※涼海ネモさんの実姉です)
作曲・編曲:尾崎 和樹

2023年生まれてきてくれてありがとう楽曲大賞。マジで聞く度に「良い曲やなぁ…」と感嘆の声を漏らしています。
とにかく歌声と曲の親和性が素晴らしすぎる。涼海ネモの透き通るような甘い歌声と温かく柔らかなジャズテイストの伴奏が融和して心に流れ込んで来ます。
「歌声を聞いて欲しい、聞かせたい」という想いが感じられる構成も好きなところ。歌い出しはシンプルな鍵盤のみの伴奏で、そこから間奏を超えたメロ入りは伴奏3種(2種+鳴り続けるシンセ?)。2番の入りも伴奏の種類は少なく、かつ歌声を邪魔しないような単発音が多め。そしてアウトロは約40秒に渡るスキャット。自分自身の歌声を本当に大切にしているのだろうなぁ、などと一人勝手に想いを馳せています。
そんな控え目な伴奏から一転、ブラスを始めとしたサウンドが一気に合流するサビもたまらない。様々な音と共に踊っているような華やかさはメロとのコントラストが効いていて、尚のこと心弾みます。
涼海ネモのいたずらっぽい人物像や、歌や活動に対する真摯な態度、そしてファンに対する想いが詰まったこれ以上ない自己紹介ソング。彼女の世界観に身を委ねて揺蕩う安らぎのひと時を味わえる名曲。
……ところで皆さんこの曲をネモたの配信上で聞いたことはありますか???その瞬間の感情を乗せた生歌唱がとても魅力的なので、聞いたことがなければ是非とも一度聞いてみてください。毎度定番の「ね?」が死ぬほど可愛い(ここめっっっっちゃ大事)。下記リンク(※)から執筆時期直近にUMenityを歌っている箇所へ飛べるので何卒よろしくお願いします。
あとちょうど今この文章を書いている瞬間(2023.12.23 20:30)に涼海ネモ1stワンマンライブ『VoyageЯ』の開催発表があって大喜びしていますおめでとうネモた~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!チケット秒で買いました~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!楽しみ~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!
(※ ↓ UMenity歌い始め直行リンク ↓)


WWW / HIMEHINA

作詞:Gohgo
作曲:Soma Genda & Dirty Orange & Gohgo
編曲:Dirty Orange

HIMEHINAの音楽は治安が悪ければ悪いほど良いと相場が決まっている(上半期10選で「コレは間違いないと思います!」とコメント頂いたので多分間違いないです)。
聞いているだけでIQが5000くらい下がるブチアゲ混沌ドラッグサウンド。最高に俺好みのモノ。常に鳴りやまない腹の底まで響くような重低音やら、そこに乗っかるブラスやら打楽器群やらエフェクトサウンドやら、遠くに聞こえる奇怪な響きのエレキやら、時おり聞こえる猛禽類の鳴き声みたいな音(ピヤ--------みたいなの)やら、とにかく音の魑魅魍魎百鬼夜行で、聞いていて楽しいのなんの。
そしてそんな音楽に負けないどころか、隊列の先頭を引っ張っていくのが、ヒメヒナの迫力の歌唱なんですよね。鈴木ヒナのスッと通る歌声、田中ヒメのグッと圧のある歌声、二人の絶対的信頼のハーモニーが、「この曲の主役は私達だ」という存在感を放っているようでカッコいいったらありゃしない。歌唱表現についても多種多様で、時にダウナーに、時にアッパーに、しっとりと、叫ぶように、おふざけのように、語るようにと多方面から聴覚を攻め立ててくる。Cメロの高速ライムもヒメヒナの十八番で相も変わらず最高。
伴奏と歌唱の無限の化学反応で一瞬たりとも飽きを感じさせない、3分41秒の最高のエンターテインメント。聞いているときは正気を保つのがやっとです。ほんと大好き。
これ朝に爆音で聞くと脳ミソ揺さぶられて目が覚めるのでかなり頻繁に聞いています。僕が出勤直前に聞いてる曲ランキング2023年ナンバーワンです。あとDJイベでWWW聞いた時楽し過ぎて四肢が弾け飛ぶかと思いました。


追熟 / 龍ヶ崎リン

作詞・作曲:アザミ
ギター:サカモトコウタ(from Narco-lepsy)

夜更けに薄明かりの中で聞きたいメロウなR&B。
龍ヶ崎リンのハスキーな低音ボーカルがフワッと空間に広がるようで心地良いひと時を味わえます。ブレス混じりの柔らかな歌唱は霧散してしまいそうな儚さ。そんな言葉の輪郭が丸く蕩けたような歌声が、サラリと心の器に溶け込んで来ます。
そして歌声に乗る歌詞は、決してポジティブな言葉ばかりではありませんが、何かが上手くいっていない誰かにそっと隣に寄り添ってくれるような暖かみを感じます。胸がじんわりと温まるようでとても魅力的。
そんな歌唱と世界観でありつつ、伴奏とコーラスが一気に集うサビはとても華やか。かつ一音一音は優しく穏やかで、温もりに包まれているかのようです。めちゃくちゃ良い。
思わず体がゆらりと横揺れするグルーヴ感がたまらない一曲。ガサキの求める「上手下手ではなく、良い歌を届けたい」というポリシー(概略)(間違っていたらすみません)が感じられて大好きです。リリース時に聞いてから時間差でハマったんですけど、なんかタイトル回収したみたいになったので個人的に謎のエモを覚えています。


skylark / 渡会雲雀

作詞・作曲・編曲:堀江晶太
ギター:岡村大輔 // ベース:ナツメユウキ
キーボード:柴崎洋輔 // ドラム:ゆーまお

雲一つない青空のように爽快な正統派バンドロック。渡会雲雀、ストレートなロック歌唱が本当に上手すぎる。
先に歌詞の話をすると、「何万回でも 羽ばたくのさ」「何処までも行こう」を始めとする前向きフレーズや「その手を 攫いに行こう」とこちらに手を差し伸べる描写がとても暖かくて、真っ直ぐこちらを向いているように感じられます。聞いている人を元気付けたい、勇気を与えたいという想いに溢れていることが伝わってくるかのようです。
そんなメッセージを届ける歌唱表現が本当に素晴らしい。その歌声は、しっかりとした芯があって突き抜けるような清々しさを持ちつつも、柔らかく穏やかに語り掛けるようなニュアンスも内包していて、聞き手に寄り添って応援してくれている気持ちがひしひしと伝わってきます。彼自身の言葉が、想いが、楽曲に乗せられているとはっきり分かる歌声です。
あと個人的にとても好きな箇所が、ラスサビのファルセット。各サビの「○○たい」(揺らしたい等)は基本地声で歌っているのですが、ラスサビの「朝を告げたい」だけファルセットになっているのが本当に美しい。その一瞬のきらめきは、朝日が顔を覗かせて世界を照らす瞬間のような輝かしさを覚えます。
なにか疲れてしまった人や落ち込んでしまった人はこの楽曲から貰える勇気があるかもしれない、そんな頼もしい応援ソングです。
このパートを書いている途中でにじさんじ5th Anniversary LIVE『SYMPHONIA』Day2に移動したら初っ端にこのskylarkを聞くことが出来て感情がぐちゃぐちゃになりました。上半期10選のレビューで「ライブで聞いたら訳も分からず泣いてしまうと思う」って書いたんですけど、実際そのシーンを目の当たりにして涙が流れてしまいました。本当に大好きな楽曲です。好きの種類がもう一アーティストとして好きになっているくらいヒバの歌声に惚れ込んでいます。


Gordon Kill the Thomas / ピーナッツくん

作詞:ピーナッツくん
作曲:nerdwitchkomugichan

(MVは映像に合わせたSE入りなので映像と一緒にお楽しみください)

テンポ良い重低音がずっと鳴り響いているのが心地良くて聞いている間ずっと体が揺れています。
そして「Gordon Gordon…」の同フレーズを繰り返すサビは、歌詞読解に回す意識リソースを減らすことが出来るように感じています。おかげでメロディー側にがっつり体を預けられるので、音が生み出す世界観に没頭できます。
個人的に「どれだけノれるか」が好きな音楽の指標の一つなので、激しいビートと頭からっぽに出来るサビは、音楽体験としてとても心地良いです。最高。
あと、合間に挟まるチルなロングパートが楽曲全体に強烈なコントラストを生み出していて凄まじいですね。鍵盤の優しい音色が火照った心を落ち着けてくれるかのようです。しかし、その途中で本筋の重低音が徐々に湧き上がってにつれて、体が治安の悪い音楽を求めていることに気付かされます。小休止を挟んでから聞くアッパーなサウンドの気持ち良さは格別。サウナと水風呂のようなメリハリに心も体も整います(私はサウナも水風呂も好きじゃないんですけども)。
曲調が本当に好みなので、聞いていて体が火照る曲2023年top tierの一角です。
余談なんですけど私の刀ピー関連のポストが万バズしてちょっとウケてます。


未来証明 / 白玖ウタノ

作詞・作曲:優莉
編曲:堀江晶太・星銀乃丈
E.Guitar:星銀乃丈
E.Guitar, A.Guitar, Bass:堀江晶太
Drums:ゆーまお (ヒトリエ) by the courtesy of Sony Music Labels Inc.

とにかく楽曲に込められた白玖ウタノ本人の想いが真っすぐ心に届くことが、この『未来証明』の一番の魅力だと思います。
私は歌を“音”として聞く癖が付いているのか、楽曲の歌詞まで意識を回すのは何度か聞いた後になることが多いのですが、この未来証明については歌が「言葉」として届いてくるようで、初めて聞いた瞬間から歌詞がしっかりと耳に飛び込んできました。それだけ「聞き手に想いを伝えたい」という気持ちが歌声に乗せられているのでしょう。
「想いを 言葉にするのは 苦手だったけど 歌えば 伝えられるから」「たったひとつ この声が 存在証明なんだ 叫べ 歌え」という歌詞からも、『歌』というものが彼女にとってどれだけ大きな存在であるかが伝わってきます。
そんな歌詞に込められた想いを鮮明に乗せる曲構成もまた最高。1メロ「思えば がむしゃらに走っていた 目指す場所まで」で鳴るアコギのノスタルジックな雰囲気は、過去の回想であるという空気感を漂わせているように感じます。その後のサビ前「本当は自信なかった~」の力強いドラムはまるで猛る心臓の鼓動のようで、今から何かが始まるという緊張感が伝わってきます。そしてサビは歌声も伴奏も弾けるように華やかで、希望を抱いた前向きな感情が爆発的に心に届くかのよう。メロ初めで過去を語り、サビで現在の想いを叫ぶ構成がまるで彼女の人生の縮図のようにも思えてきます。
また、サビ「響いて 届いた」の箇所(+ほか同一パート)は、次のワードに届くまで発声を続けているのが歌唱の拘りと本人談。『歌声を遠くまで届ける』という想いが込められていると共に、名字『白玖』の由来である『シラタマ=全音符』のニュアンスも含んでいるそうです。こういった歌唱の細かな拘りもまた、楽曲に乗せられた強い想いを伝える大きな要素になっているのだと感動しました。
チャンネル登録5万人を達成した瞬間に歌った未来証明は涙誘う素晴らしさで、リアタイ出来て本当に良かったです。そして楽曲の解像度が何倍にも増して更にこの楽曲を好きになれること間違い無しの『未来証明』本人解説配信も是非見て欲しいと思います(下リンク)。


ビー玉 / HACHI

作詞・作曲:海野水玉
編曲:出羽良彰

日本の夏の夜の清涼感と淑やかさをそのまま形にしたようなエモーショナルなバラード。その煌びやかで透明感のある美しさは、さながら日本の伝統工芸品江戸切子のよう。
HACHIのドラマティックな歌声がとにかく曲調にマッチしていて、特に印象に残る「からからり、ころり」の浮遊感あるコーラスは格別です。歌声のなんと儚く美しいことでしょう。ラスサビ前の歌い出し直前に挟まるフェイクの美しさもまた素晴らしく、物語の終わりに向けたラスサビを一気に盛り上げます。
また歌詞について、ラムネの炭酸が時間を経て消えていく様や、ラムネ瓶のビー玉が目の前にあるのに手が届かない様など、ラムネに関する描写を恋心に例える表現もまた素敵です。HACHIのどこか愁いを帯びた歌唱と、曲の持つノスタルジーな雰囲気が合わさって、まるで過去のひと夏の恋を思い出しているかのようにも聞こえてきます。
そしてガラス玉、風鈴、ラムネの炭酸、線香花火のように聞こえる音が時おり差し込まれるのも、夏の夜らしい世界観をより鮮明に膨らませていて、制作の拘りや遊び心を感じます。
個人的に夏に聞きたい曲筆頭の一つになったので、来夏はこの曲を聞くためだけに夜の川辺なんかに行ってみたいなぁなんて思います。


Midnight Mission / Midnight Grand Orchestra

Vocal:星街すいせい
作詞・作曲・編曲:TAKU INOUE

床に大の字に寝っ転がって「最高~!」と叫んで終わりたいくらい何かもうめちゃくちゃ凄い楽曲。イノタクさん、なんすかこれ。
特に大好きなのは1サビの入り。突然ギュッとスマートに表情を変えてくるの本当にもうなんなのでしょう??「な なにーっ!!今まで鳴り響いていたスネアやシンバルやストリングスは!?」と某漫画コラのような驚愕に襲われると共に、あまりの曲調の切り替わりに笑いが止まりませんでした。サビのとてつもない引力に心奪われたことを今でもはっきり覚えています。思わず体がリズムを取って横揺れしてしまうダンスミュージックにワクワクが止まりません。
「右に罠 左側 裏に3名」の箇所も好きです。キーボードとバスドラのシンプルな伴奏は、まるで静かに身を潜めて相手の出方を窺う緊張感を表しているようで天才。大きく鳴るバスドラがまるで逸る心臓の鼓動のようで、聞いているこちらも思わず息を止めてしまうような臨場感を覚えます。
とにかく全編通してずっと音が楽しい。曲の毎秒について語りたいくらいです。
そしてそんな巧妙な曲を華麗に捌いてみせるのがミドグラVocal星街すいせい。音程やテンポ感の難解さを感じさせない余裕すら感じる歌唱が、心地良い視聴体験を生み出してくれます。どこか淡々とした歌い口なのも、Midnight Grand Orchestraとしての拘りを感じますね。その感情を乗せ過ぎない歌唱は、まるで物語の語り部であるかのようで、楽曲の世界観を鮮烈に聴き手に投げかけてきます。
とにかく曲、強い!歌、上手い!最高~!
あと、この曲のインスト多分サブスク上には無いんですけど配布はされているので、一度は聞いて欲しい、というか聞きましょう絶対に。(下記ポストよりdriveに飛べます)。インスト版で聞くと「曲の楽しさ、気持ち良さ、意味の分からなさ」にブン殴られます。まるで1本の映画を見ているかのような目まぐるしい展開と各パートごとの魅力に、インストだけでも十二分に楽しめる充実感に満たされます。つけ麺屋で「まずは麺だけでそのままお召し上がりください」と言っている気分ですね。是非とも。


コラプション / みそらみみ

作詞・作曲・編曲:梔

疾走感がたまらね~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!こういうの本当に大好きです。歌詞の文字密度は多ければ多いほど良いとされている。
何と言ってもサビ歌唱の凄まじい破壊力が最高に魅力的。つんざくような鬼気迫る歌い出しは心をざわつかせ、感情が揺さぶられます。各サビの歌い出し「ねぇ神を堕とせ」「怒りを灯せ」「願いを求め」「光を恐れ」の4種のフレーズが綺麗に韻を踏んでいるのも、楽曲のスピード感を損なうこと無い拘りのように感じます。そして韻だけでなく歌い方についても、それぞれの聞こえ方を出来る限り近付けているかのようで、歌唱表現まで繊細に練られていることも伺えます。そして転調するラスサビの迫真の歌唱はフィナーレとしてこれ以上ない盛り上がりを見せ、たまりません。命を削るかの如くまくし立てるメロの歌唱も圧巻です。滑舌が凄い。
ブレイクが多いのもマジで最高。疾走感溢れる中での急停止・急発進の繰り返しは絶叫マシンのやり方なんですよ。脳内が快楽物質に侵されていく感覚に溺れます。特にサビはもはやブレイクと言っていいのか分からない程に高速な2連打の止めが差し込まれ、恍惚の域にも達する勢いです。これが快感。
また、楽曲の前後にツーーーというエフェクトが添えられていますが、最後のエフェクトは心停止を想起でき、この一曲の歌唱に命を、全身全霊を捧げたかのようにも捉えられ、胸に刺さりました。これについては考察し甲斐がありそうですね。
行き場のない怒りと葛藤を叫び放つかのようなダークな世界観の歌詞に、感情を痛烈に訴えかけるような歌唱、そして疾走感とブレイクが癖になる伴奏が完璧に噛み合った一曲。みそらみみさんはVtuber準備中とのことですが、あまりに楽曲が好き過ぎたのでレギュ内ということにして10選に加えました。今後の展開が楽しみなお方です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以上、tsurucloverの2023年Vtuber楽曲10選 【オリジナル楽曲編】でした。【カバー楽曲編】以下のリンクから読むことが出来るので、是非ご覧ください。
また、10選として紹介し切れなかったけど大好きな楽曲が沢山あるので、候補として挙がっていた楽曲をまとめた再生リスト『🍀2023良かったオリ曲』を作成しました。本当にオススメしたい楽曲ばかりなので是非聞いて欲しいと思います。42曲もあるのは何故。

さて、昨年は当企画のことを知らずに個人的な楽曲まとめを執筆していたのですが、そこでは以下のように記していました。

「今年はホロライブとにじさんじの楽曲を主に聴いていましたが、2023年はもっと範囲を広げて楽曲を追っていきたい」「来年また同じことをするなら更にバラエティ富んだリストなれば良いですね」

そうした想いで2023年のVtuber楽曲を追ってきたのですが、今年の10選は昨年とは比べ物にならないほど幅の広い選曲となりました。決して「事務所や個人を散らしたい」といった意図もなくこのような10選になったのは、それだけ選択肢が生まれる程に沢山の楽曲に出会うことが出来た結果だと思います。
これもひとえに、音楽活動をしているVtuberの皆様のコンテンツ提供のおかげです。ありがとうございます。
そして採掘士とも呼ばれる楽曲digに熱心な方々のおかげで出会うことが出来た楽曲も大多数です。採掘士として最もよくお世話になったギルザレンⅢ世、そしてよくnoteを拝見しておりますVtuber楽曲ファンの皆様、重ねて、いつもありがとうございます。

2024年も出来るだけ沢山の楽曲を聞いて、より楽しい音楽体験を味わいと思っています。それでは、良いお年を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?