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びじゅつやってみよ その6 まなざしの先

はじめに

 前回の記事で、お子の才能を伸ばしたいパパママさんへと言うおはなしを書きました。

 で、それって、本人が気になってるものを整理する話でもありますね、ということで、やってみよ記事のその3でご紹介したcollageが有用なんですが、ここでちょっぴり、もう一つ。大人が、子のまなざしの先をどのように受信し、理解し、手を差し伸べるのか、引っ込めるのかということについてお話しします。


タイプ別子どものまなざしの種類

 時間軸で言うと、「分析解析収集取捨選択」ロードのちょっぴり前に当たります。「分析解析収集取捨選択」ロードに入っている人は、既にお子が何が好きなのか、大体もう見えているんです。やること見えてるからやるだけ!でも、「うちの子に本読ませたいけど・ものつくりに親しんでもらいたいけど、何をしたらいいのかしら」にいることってあります。

タイプ別で書きますと、

1,お子が小さすぎて好きなことに対して大人も手探りな場合
「前途洋洋くん」

2,興味をあまり表さないタイプの子の場合
「控えめくん」

3,興味を沸かせる機会のない子の場合
「手持ちカードが少ないくん」

ざっくり書くとこの3タイプ。
どこに当てはまるか、ちょっと振り向いてみてくださいね。

タイプ1「前途洋洋くん」

 1,の「前途洋洋くん」は、たくさん大人が枠を広げて一緒に楽しめるタイミング!パパやママご自身が興味なかった世界への窓をお子が開いてくれる楽しい時だと思います!公園にも図書館にもたくさんの扉があると思います。ただ、やっちゃいけないのは大人の安易な感情で「汚い」「面白くない」等の扉を閉める発言。安全を確保して正しい情報を伝えるのと、ジャッジすることは別、、、、、扉を開けるのは安全を確保すること。その扉が良いのか悪いのかを問うているんじゃないんですよ、、、、、子どもの気持ちを操作してないか時々立ち止まってみてね!


タイプ2「控えめくん」

 2,の「控えめくん」は、本人の言葉を大人が拾ってない、気がつかないパターン。実は本人自身小さく発信してるけど大人気づかない、または、親に否定されるの知ってるから言わないようにしている。そして、本人も意識してないような言葉なので大人もそれに気づかない、気づけばその先があるパターンです。
 こちらも実は結構ありまして、発信しているにもかかわらず、お母さんお忙しくて話をきいてあげられていない、という悩み相談をきくことあります。寂しいですよね。大人も子供も寂しい。でもどれもこれも全部拾わなくて良いと思うんです、ちょっとづつ小さなことでいい、、、、、ただ、拾った言葉は少ないほど大事なものになりがちなので子供にとっても大人にとっても「分析解析収集取捨選択」ロードの手がかりに直接つながっちゃいます。センシティブ。

タイプ3「手持ちカード少ないくん」

 3,も、周りの大人がお忙しいパターンではあります。おうちに本のない家、もののない家、物を作る道具のない家はあります。ものをおきたくないお気持ちもわかりますし断捨離流行りの世の中なのであまり言いたくないですが、お子の興味のこれまでとこれからを思うと、「定期的に図書館行こうか」「博物館行ってみようか」と言いたいですね。一見タイプ1,「前途洋洋くん」の小さい子のパターンと同じなのですが、これからを作るためのストックを作りたいので、ストック作りには大人がもう少し一緒に歩いても良いかなって思います。
 みなさんお気づきになってませんが、お子さんの横でお母さんがAって言ってたらその子にはAっていうストックはできてもそのほかはできないし、Dに行けばDしか扉はできないんです。つまり、このタイプは大人が見ているものをそのまま吸収してますから、周りの人の趣味がそのまま少ないカードの一つになってると考えられるのです。


少し怖い心配点


 しかしながらこれらの問題、実は時々間違った方向に誘導・すり込み・洗脳してしまうことがあります。

 私はこれにとても危機感を感じるので、人になにか作品を薦めることに慎重です。闇雲にいろいろな扉を与えられている子ならその扉のうちの一つとしてどんどん紹介できますが、というか敢えて大量に紹介していこうってやり方が怖くないかなと思えるのですが、「これはマストだよね〜 美術やるならこれ見とかなきゃ」みたいな言い方して作家を紹介するようなやり方は危険だと思ってるのです。(結構そこいらにいる。結構出会ってきました。そして「なんで見てないんだよ」とキレる人専門家にも多い。)
 

 これ、子供の人権に対するモラルなんじゃないかと最近思います。自分の理想や希望、考えている思想のためにこどもの想像力を誘導する行為に近いんです。子供の見る本・読む本を検閲すると言われたら「それは行きすぎてるよ、おかしいよ」と思えますが、良かれと思ってやったことにより子供の心や感覚がつぶされることだってあるのです、、、、スタートはあくまでもその子自身の感性なはずです。どうか忘れないで欲しい。

 人は多かれ少なかれ「良かれと思って」やってしまうことはあるので余りここで書かないようにしますが、影響のある立場にある大人が言った発言は、思っている以上に子供には大きな枷とされることもあるのです、、、、

まとめ

というわけで、

めっちゃ簡単に書くと、

「その子の好きなもの」や「気になってるもの」を聞く
(言葉になってたらラッキー、言える環境作ろうぜ)
           ↓
紹介できるものを紹介or一緒に似たようなものを探す
(リファレンスだね)

実はこれだけ。
子供のまなざしのその先を一緒にみようね。
間違っても押し付けすぎるなよ。です。

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