『特殊清掃人』(中山七里・著)
最近、業者への依頼が増えていると聞く「特殊清掃」、孤独死などで遺体が長期間放置された部屋を片付け、綺麗にする作業(仕事)です。
それが題名に入る『特殊清掃人』(朝日新聞社・刊)を書架で見て手にしました。
本書は、web TRIPPERに連載されていたものに加筆修正されて単行本化されたものです。
特殊清掃の仕事について、業者のサイトに次のような説明がありました。
厳しい仕事、難しい仕事であることが想像されます。
本書に登場するのは、清掃業者〈エンドクリーナー〉です。その代表五百旗頭 亘(いおきべ わたる)、社員の秋廣香澄(あきひろ かすみ)と 白井寛(しらい ひろし)の3人で、依頼のあった部屋を清掃します。
〈エンドクリーナー〉のメンバーが作業に入るとき、
と重装備です。
これだけの装備をして入った部屋には…。
亡くなって発見されるまで時間のかかった部屋は、遺体はありませんが、体液が…、臭いが…、ハエの大群が…、さらに病原体も…。
そして、その方が生きた証が…。
〈エンドクリーナー〉の特殊清掃人が、作業が済んで“業務”は終わりです。けれども、五百旗頭、秋廣、白井が、特殊清掃が入らなければならないような〈死〉に至った“人生”を解き明かしています。
「生きること」そして「死生観」、いろいろ考えました。
お薦めです。
【関連】
◇中山七里オフィシャルWebサイト
◇中山七里「特殊清掃人」(web TRIPPER)
【関連?】
◇「遺体の体液で腐食が…」孤独死の部屋を片付ける“特殊清掃”…超高齢社会の現実(CBC MAGAZINE)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?