来客が増えてきたコーヒー屋は、近所のカフェを全力で紹介することにした。
ツキシマでーす。
ゴールデンウィークはよく働いたので、ちょっと休もうかね。
さっそく本題:最近お客さんが多くなって、偏りも大きくなってしまう。
お客さんが誰もいない時なら別にいいんですが、混んでるときに限ってたくさんお客さんが来ちゃうことがあります。そういうときに限ってラテばっかり注文が入ったりしちゃうので、アタフタしたりします。
理論的な話①:M/M/1 の待ち行列を考える。
期待する平均来店数が1日5人(5時間営業として1時間に1人)で、コーヒー提供やら会計やらは長めに見積もって10分+何かの話をしていったり作業していく人が多いので、合計で30分滞在としましょう。
来店のタイミングがランダム(ポアソン分布)であるとして、お客さんの対応時間は平均30分の指数分布を考えてみます。
$$
平均到着率:\lambda = 1 (1時間に1人来る) \\
平均処理率:\mu = 2 (1時間に2人さばける)\\
平均利用率:\rho = \frac{\lambda}{\mu} = 0.5
$$
暇な時間が欲しいコーヒー屋なので、コーヒー屋に誰もお客さんがいない時間はどのくらいあるかの確率を求めましょう。以下の「コーヒー屋に n 人いる確率」の式で、n = 0 を考えればいいですね。
$$
P_n = \rho ^n (1 - \rho)
$$
0 なら簡単。
$$
P_0 = \rho^0 (1-\rho) = 0.5
$$
0.5は50%の結果で、5時間営業であれば半分の2.5時間は誰もいないので内職に使えます。(理想状態)
理論的な話②:人が増えるとどうなるか計算してみよう。
1日に平均6人以上来ると、私の暇な時間の理論値はどんな感じになるでしょうか。λ が 6/5 とかに変わるだけなので式は省略しますが、簡単な計算ですね。
1日平均6人:2時間ほどは暇
1日平均7人:1.5時間くらいは暇
1日平均8人:1時間は暇
1日平均9人:30分だけ暇
本題:世の中はランダム来店ではないことが多い。
理論的な式では1人1人がランダムな来店を仮定していますが、経験上、同時に2人や3人が一緒に来ることが多いです。もしくは人+犬とか人+人+犬とか人+犬+犬みたいなケースが多くて、そのときはもっと時間がかかります。(犬と遊ぶのが最優先)
こうなると計算も大変なのでシミュレーターを作ってみましょう。
一番シンプルなケースで1日5組がランダムで、2人ペアで来ると仮定して、Simulink の SimEvents っていうツールで時系列シミュレーションをしてみましょう。
これでも忙しすぎですし、もっと来客(来犬)が多くなれば休みなく働かなければならない、なんていうのは言わずもがなですね。
結論:そもそも待ち行列にならないように、人を散らせばいいじゃない。
こういうモデルの一般的な対処法は、①処理できる窓口を増やす、②仕事効率をアップする、とかなんですが、そもそも忙しいのが嫌なので待合上限を決めるというのがいいですね。
ということで M/M/1(N) モデルになるんですが、N人を超えて待つようなことがあれば別のコーヒー屋に行ってもらえば解決です!Nは3か4くらいでいいかね。
最初の頃は「スタバ行け」でなんとかしておりました。
最近は近所に素敵なコーヒー屋さんが出来たので勝手に激推ししており、普段からうちのお客さんに「うちになんか来てる場合じゃない、あっちのカフェに行け」くらいに推しています。
まとめ:きっと選択肢は多いほうがいい。
紹介しまくってるおかげで近所のコーヒー屋さんにも感謝されるし、うちの客数も適正化されるので一石二鳥でした!
これを踏まえて、カフェって近隣に多ければ多いほど選択肢も多くなるし、お客さんを適切に分散させやすくなっていいのかも、なんて考えになっております。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?