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BlenderのTips集でお金を稼ぐことが難しい理由

私は2週間ほど毎日更新の「Blenderの日替わり弁当」というTips集の記事を更新し続けた。

とりあえず4月30日までの記事は予約投稿を終えている。そしてこの2週間で感じた違和感。

(約 3,400文字の記事です。)



読まれていないのはニーズの不一致

Google解析した結果、想像以上に読まれていない。最初は宣伝不足か?とも思ったが、本当にそれだけか?と更に分析した結果、驚きの結論に。

Blenderの初心者向けTips集にお金を出す人はほぼいない?

  • 初心者はお金を出してまで情報が欲しくない(無料チュートリアルが既にたくさん溢れているから)

  • 中級者は自分で情報収集できる(だからこそ脱初心者になれた)

  • 上級者はアウトプットで忙しい。情報収集の効率化もしたいが高度なテクニックを欲しているので初心者向けTipsには興味なし

  • プロも同様で、実用的なテクニックにしか興味がない


Blenderのユーザー層

Blenderユーザーを分析した結果。

  • 3DCGのプロ

    1. Blenderに依存していない(Mayaなどで済ます)

    2. Blenderを使うつもりなら既に情報収集能力がかなりある

  • アマチュア

    1. ハイアマチュア(既に自走できるだけの情報収集能力)

    2. VRChat ヘビーユーザー(全体ワークフローが出そろっている)

    3. 初心者(Tips単体ではなくて全体ワークフローで学習する)

これらに上記の結論をくっつけていくと、Blenderの初心者向けTips集にお金を出すユーザーが見当たらない。

VRChatキャラモデラーくらいが例外か

私の知る限りではVRChatのプロのキャラクターモデラーは割とBlenderを使っているらしい。でもそれ以外の分野のキャラクターモデラーでは既存のデファクトスタンダードDCCツールが多い気がする。ゲームだとMaya、アニメや建築だと3ds Max、物作りだとCAD系、フィギュアやデジタル粘土造型はZbrush、After Effectsなどの連携を考えた動画系だとC4Dなどなど。アニメで一部の製作会社がBlenderを導入しているものの、全部置き換えたという話も聞かない。(あるかも知れないが、知らんのです。。。)

ただ、私は個人的にVRChatに関わるつもりはないのでVRChatのプロのキャラクターモデラーについてこれ以上言及するつもりもない。そもそもプロのBlender使いがBlenderのTips集を金で買うか?という問題。


多くの3DCGプロは現在Blenderに依存していないかも

そう、デファクトスタンダードのソフトが必ず1本以上あるのが実情。なのでまずはそちらのソフトをたたき込むことになる。Blenderはあくまでも次世代の代替ツールに「なり得るかどうかの実験段階、検証止まり」なのだ。

そしてプロからすればBlenderの実用性にしか興味がないので、実用的なレベルの情報を知りたいはずだ。なので初心者向けTips集には興味がないだろう。

ハイアマチュアとVRChatヘビーユーザーについても実用的な情報が必要なだけ。となると初心者は、Blenderの基礎情報なんて無料でWeb上に溢れているのでまずはそちらを検討するだろう。そしてBlenderを始めるほとんどの人がライトユーザーで、ガチ勢は少ないだろう。

BlenderのTips集を欲するユーザー層が薄い?

結局、Tipsやノウハウを単体で集めただけならば、それらを体系的にカテゴリ分けして収録したところで、誰が読むんだ?という結論。読みたい人はいるだろうが、その情報をお金を払ってまで欲するか?という問題。

なので売れない情報を毎日1時間~2時間かけて執筆したところで、無駄である。

Blenderの細切れなTipsは売り物にならない

こういう結論に至った時点で何だか納得できた。Blenderの場合はソフトも無料で使い方の情報もたくさん溢れている。つまりはとっても真っ赤なレッドオーシャン。なのでBlenderの使い方に関する情報は全く売り物にならないのだ。

Blenderで売れるものは多分以下の3つくらいだろう。

  1. アドオン

  2. 完成モデル

  3. キャラクターセットアップなどの「一連のワークフロー」を含む教材

1と2は当たり前。3についても分厚い書籍などのように「1から10までステップバイステップの完全ガイド集」や動画チュートリアルに限られる。またキャラクターセットアップに限らず、人物モデル、ロボット、ドラゴンなどのテーマを絞った重厚なチュートリアルなどが考えられる。その一連の過程の流れで色んな知識が身に付くことがメリット。

だが単発Tipsは、いつ・どうやって・どんな風に使うと・どんなメリットがあるのか、が分かりにくい。いわゆるTwitter Xで時々流れてくるお役立ち情報がそれだ。一見すると凄いように見えるが、それらをいつどうやって使えば便利なの?がない。いいねとRTした後に、どんな改善がなされるか?と問われれば、多分、何の変化も起こらないだろう。SNSの罠。


無駄だと分かった以上、垂れ流しはNG

なのでBlenderの日替わり弁当および弁当箱のマガジンはいったん公開終了予定。5月から非公開化してBOOTHからも非公開化予定。


過去記事の選択、内容をBlender 3.6で検証、加筆修正を加えて予約投稿。でもこれだけで毎回1時間使う。そしてもし過去記事のストックがなくなると新規で記事を毎日追加することになる。1.5~2時間は確実に消費される。だがニーズはご覧の通り。時間だけが過ぎていく。お金には繋がらない。完全に自己満足だけの世界。それは私の本意ではない。

なので2週間続けてみたが、こんな合理的な理由が見つかった以上、このプロジェクトはいったん休止させる必要がある。無駄を垂れ流すことはできない。

成果物を作るためだけにBlenderを使ったほうがいいかも?

もはやBlenderの使い方情報を売ることはかなりレッドオーシャンだと感じる。この記事に書いてはいないが、Blenderのアプデごとに仕様がコロコロ変わる点もプロユースには向かない。またTips記事もアプデごとに全部動作検証するのも非現実。

結局、Blenderは成果物を生み出すためだけに使い、使い方情報はWebや書籍や動画チュートリアルから「効率的かつ大量に取得」し、次の自分の成果物に生かすだけでいい気がしてきた。

Blenderの情報発信は「それ自体にメリットを感じている人」または「ボランティアを引き受ける意思のある情報発信者」にお任せしたほうが一番お得ではないか?と。

Blenderの情報発信している時間があるならばBlenderを使って成果物を生み出す「クリエイト時間」に充てたほうが楽しい気がするのだ。毎日1~2時間クリエイトしてWIPをUPするか、成果物の質を上げるほうが自分の実力になる気がする。対してTipsをいくら量産しても自分の「何がUP」するのか?不明。それがお金に繋がらないならばなおさら「何のための活動か?」という疑問が残る。


Blenderでのアウトプットへの切り替え、Zbrushへの復帰

というわけでおそらく5月からはBlender関連の執筆はTips集から成果物へ切り替えた記事に変更予定。そしてBlenderメインからZbrushメインに戻る予定。もともとZbrushに戻る予定はあったし、2ヶ月ほど前倒しに変更する予定。

Twitter Xの鍵垢、解除を検討中

色々思うところがあり、Zbrushメインの活動に復帰するときに今までメインの鍵垢を再び公開垢に戻そうか検討中。鍵垢にした理由も今となっては「ま、いっか。」と許せる気がした。時があまりにも流れすぎた。もうあの頃にこだわる必要もないかな、と。心機一転で初心を取り戻してリスタートするのも悪くはないかな、と。


というわけで今日は久々に長文日記。

今回の創作活動は約1時間15分(累積 約3,782時間)
(1,038回目のnote更新)


読んでくれてありがとう。気長にマイペースに書いてます。この出会いに感謝😊