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破産するか否かの決断に迫られたときに起こったこと①

2020年の秋の頃。
ひとつの大きな決断を迫られた。

それは、
「破産するか否か。」

この年はコロナ禍が始まり、これからやろうとしていたことが悉く頓挫した。

事業的にも苦しくなり、2,000万円近い借金が残った。

融資返済の督促の電話が毎日のように鳴る日々…。
精神的にはかなり追い込まれていた。

仕事の当てはなく、収入も厳しい状態。
資産は少なからずあったが、全てを返済に充てても負債が1,200万円近く残るような状況。

何人かの弁護士に相談したが、
「破産しかない」の一点張り。

でも自分の中で踏ん切りがつかなかった。

「破産すれば楽になれる」

という甘い蜜と、

「そもそも自分の責任で作った負債なのに、それをチャラにするってどうなんだ?責任放棄じゃないのか?」

という自分自身の妙な正義感とが対峙していた。

事業を始めた2016年、興味本位でビットコインを買っていた。
当時所有していたのが、1.2BTCくらいだっただろうか。

購入した2016年当時は40万円程度だったと記憶しているが、
破産を考えていた2020年の中頃にかけては、100万円/BTC前後をうろうろしていた。

人生不思議なもので、無謀にも
「破産しないで返していくんだ!」
と心に決めてからまもなくして、価格が急上昇していく。

500万円/BTCを超えたあたりで、その全てを売却。
そのお陰で、負債額は500万円を切ったのだった。

その後、自力で返していくことに本格的に舵を切り、
銀行と任意整理(今後一切の利息がかからないようにする手続き)の手続きをして、返済を開始。

これ以降、ランニングのコーチングを続けつつ(コロナ禍でなかなか厳しかった)、多種多様のアルバイトをしながら、返済をしていった。

返済の気晴らしではないが、
伊勢までの徒歩の旅をしたり、
ADDressという多拠点生活のサービスを活用して、全国を転々としたりと、
なんとかメンタルを保ちながら、お金という価値観と向き合いながら生活をしていた。

表面的には、
「こんな経験しましたー」
的なプラスのメッセージを送っていたけど、心の中は苦し紛れだった。
なんとかこの苦しい状況を打破したい一心だった。

そして2022年5月に長野県小布施町に移住。
そして現在、負債額は遂に100万円を切り、終わりが見えてきたのである。

続く



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