デザインのひきだし創刊50号記念!目を見張る技術!宮川箔押産業 超微細エンボス加工×ツジカワ腐食版
先日販売されたデザインのひきだし創刊50号記念特別号。
「あなたの会社の一番得意な印刷加工を教えてください!」というテーマのもと、印刷を取り巻く様々な会社の印刷物が掲載されていました。
まさに創刊50号にふさわしい「現代日本の印刷加工大全」となったと思います。
今回ツジカワは数社に版を提供させていただきましたが、各社すばらしい仕上がりのページでした!
今回はツジカワが箔押し版を提供いたしました、「有限会社宮川箔押産業」様の作品を取り上げます!
有限会社宮川箔押産業様について
宮川箔押産業様は福岡で30年以上箔押しを専門にものづくりをされている会社です。
ショップカードや封筒など紙ものだけではなく、ボコボコした片面ダンボールや木や革への箔押しもされています。
同社のサイトhaku lime ハクライムではトータルオーダーメイドの箔押し依頼が可能です。1つの版でカード・台紙・箱への箔押しをしてもらうこともできるそうなので、セットで頼むと箔押し費用はかなり浮きそうですね!
共通の版で色々なものに加工してくれる印刷所は意外と少なかったりします。
デザインのひきだし50掲載作品
そんな宮川箔押産業様がデザインのひきだし50に掲載された作品はこちらです!
神殿というモチーフもあいまってラグジュアリーな雰囲気が漂っております。
箔は村田金箔グループ様のシルキーシャンパンという箔です。
とても上品な輝きで高級感がありますね。
結婚式のインビテーションやメニュー表にピッタリの箔色だなぁ。
紙も素材感のあるエンボスがかかっていて高級感がすごいやー
なんてのんきなことを考えながら見ていた私ですが、
その細部を見れば見るほどその加工の恐ろしさがわかってきたのです・・・
怪奇!超微細エンボス加工!!
エンボスの絵柄をアップで見てみましょう。
おわかりいただけただろうか・・・・このエンボスの絵柄の細かさが・・・
ルーペで見てみましょう
じっくり見ながら「エンボスってこんなに細かい点も再現できるの!?」と版屋ながら驚いてしまいました。
版の細かさもさることながら(自画自賛)、やはりそれを加工時に再現できるのはさすがの腕前だと感じました。
怪異!元データは(ほぼ)同じなのに・・・!?
箔押しのほうも細部を見てみましょう。
箔押しには、2回腐食を行うことで、版面に非常に細かいエンボスパターンを入れることのできる彩光腐食版をご使用頂いています。
こちらもルーペで見てみるとその細かさがよくわかります。
勘の良い方はもうお気づきでしょう・・・
実はこの作品、浮き出し(上)と箔押し(下)元々はほぼ同じ絵柄なのです!!!
元となった絵柄は同じものを使用されていますが、そのままデータを流用しているわけではなく、エンボスはエンボス用に、箔押しは箔押し用に狙った仕上がりになるよう修正したデータをいただきました。
ツジカワでも細かい絵柄が反映されるようにデータ修正をしていますが、
やはり実際に加工される方からきっちり指示をいただけると仕上がりが違います。
彩光腐食に関してはこのようにパターン名と入れる範囲を明示してもらっています。
同じ絵柄からエンボスと箔押しという全く表情の違う仕上がりの作品ができる裏側には、こうしたデータ作成上のノウハウも隠れているのでした。
ムダに怪談風の演出をしてしまいましたが宮川箔押産業様のインクレディブルなエンボス・箔押し加工おわかりいただけましたでしょうか?
細かな絵柄のエンボスも箔押しも潰すことなく再現する確かな技術。
次にそれを目の当たりにするのはあなたかも知れない・・・・
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