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2023年と2024年のこと

明けましておめでとうございます。
言葉に尽くし難い大変なニュースが続く2024年の年明けです。たくさんの方が心を痛めていることと思われますが、日常のありがたさを噛み締めて身近な人を大事に生きていこうと改めて思った私です。

そんなこんなで年初のnoteを書きました。

2021年に会社の体制と主幹事業を変更してから2年間ほどたち、会社も自分自身もやっと安定基調に入ってきたように感じています。ここ数年は「回復」がテーマになっており、しばらく年初の目標などは立ててこなかったのですが、ようやく回復も達したかという気持ちで新年を迎えることができているので、初心にかえって年初目標について考えたりまとめたりしていきたいと思います。

なぜ回復が必要だったのか

2021年の中程に6年続けた会社の体制と主幹事業を変更しました。これは間違いなく経営上の失敗を意味していて、なんかこの辺りで私の気持ちはポッキリ折れてしまいました。結果としてみると失敗とはいえ、成功させるために沢山の人の支援と自分自身の時間とお金を注ぎ込んでいたので、申し訳なさと情けなさに加えて自分自身の緊張の糸も切れてしまった。

経営や事業推進に失敗はつきものなので、1度や2度の失敗くらいで…とも思いますが、この失敗は私の人生にとって非常に重要なものだと感じたので、きちんとこの失敗に向き合い、丁寧に失敗の検証を行おうと決めていました。というのも、私のような仕事をしている人間にとって「自分の判断を間違いなく信じることができる」ことは何よりも重要であり、ここで中途半端で表面的な回復を演じることは今後のさらなる失敗の誘因につながるからです。

22年23年の2年をかけ、主幹事業を切り離し、別事業を主幹化し十分な利益を確保できるまでに育成させることに専念していました。それと同時に失敗の検証を進め、自分が納得できるロジックとして整理することができました。時間はかかりましたが体制も気持ちも整理がつき、次の挑戦の基盤作りができたと思います。

2023年の振り返り

毎年年末に行うことに「その年にコミットしたプロジェクトの棚卸し」があります。1年間のうちどんなプロジェクトに・何件に関わったか、プロジェクトの成否ポイントは何だったか、次期の成長につながりそうなものは何か…等々を書き出していきます。

私が振り返りのために用いているのはCSVのフレームワークで「土台」「守り」「攻め」の観点で、自分自身のパフォーマンスを土台としながら下記のような観点でバランスよく検討していきます。

若い頃は攻めのことばかり考えていましたが、自分という土台が成果を生み出すので土台は持続可能である必要があります。もういい歳なので自分を労りながら成果を出していく方向にシフトチェンジしていかねばなりません。

ここからは「土台」「守り」「攻め」それぞれの観点で2024年の目標について整理していきたいと思います。

2024年の目標①土台

23年うまくいった土台づくりの取り組みとしては「自分自身を理解する」ことでした。その結果自分が自分で理解していたよりもずっと内向的な人間であることが分かったので「人と飲みに行く回数を減らす」「意識的に学習時間を増やす」「SNSと距離をとる」など土台を強化する取り組みにつなげることができました。

今年の土台づくりの目標としては「最高の体調・体力づくり」です。昨年はずっと謎の疲労感を抱えていて、加齢による体力低下かなと考えていましたが、コロナ禍中の在宅中心生活による運動不足の弊害だったように思います。土台づくりの観点で「体力」は重要項目ですので、今年は体調と体力づくりに注力していきたいです。23年に下記の本を読んだのですが「体調づくりにも体力づくりにも時間がいるやん…」と絶望したので、今年は体調・体力づくりを最優先事項としていく所存です。

※ちなみに、上記の「土台」「守り」「攻め」に関しては、実施優先順位も「土台」「守り」「攻め」の順となります。

2024年の目標②守り

守りでは「成果を最適化する」とか「効率化する」という観点での取り組みを検討していきます。業務効率化ツールの導入などもここにあたります。辻原の24年の守りの目標は「新規のスポット(短期)案件やコンペのご相談を辞退する」です。一見攻めのような目標ですが、こうした案件のご相談をお受けすることで、既存プロジェクトへの注力が分散してしまったり、既存顧客や長期で信頼関係を獲得すべき顧客との業務に悪影響が出てしまうケースは少なくありません。

23年に私が支援したプロジェクトのうち、それぞれの継続率・リピート率は下記のようになります。
・スポット業務(3ヶ月):継続率30%
・中長期契約の業務(6ヶ月〜12ヶ月):継続率80%

こうした数字を見ても後者に注力することは営業的にも重要であり、継続して関係性を構築できる顧客を優先することは当然でもあります。

私たちの仕事に価値を見出し信頼してくれる顧客を最優先し、バリューを発揮することに最大集中していく1年にしていきます。

2024年の目標③攻め

攻めでは「成果を最大化する取り組み」を検討していきます。広報や情報発信に力を入れる、採用に力を入れる、などもここに該当すると思っています。弊社のようなクライアントワーク中心の事業形態においては、攻めの取り組みを検討する際に注意したいことが2点あります。

①クライアントが喜ぶ・貢献する取り組みであること
②始める前にやめること

①に関しては、攻めの取り組みを検討する際、つい「広報に力を入れる」など自社利益になるものに注力しがちですが、クライアントワークを中心とした事業形態ではすでに顧客が存在しています。その顧客を無視した取り組みは長続きしませんし、顧客からの悪評を買う原因となることがあります。弊社もそうですが、クライアントから投資いただいたお金で会社運営を行なっておりますので、私たちの活動は顧客であるクライアントの事業推進に役立てられるものであったり、彼らのレピュテーションを高めるものであるべきだと考えています。私たちをお選びいただいたこと・信頼いただいていることに報いる活動が計画できると良いと考えています。

②に関しては、クライアントワークを主幹事業とする会社は「会社運営が二の次」になる傾向があると思っています。ミッション自体が「クライアントに貢献すること」なので、それ以外のことが後回しになってしまう。Web制作会社さんで、ポートフォリオを何年も更新していないことろが多いのはこうした背景があります。なので、新しい施策を始める前に何かをやめる必要があります。やるまえにやめる、これはとても大事なことです。

私の24年の「攻め」の目標は次の2点です。

1.クライアントプロジェクトの主体者となって発信を行う
2.プロジェクトを通じ獲得したナレッジをチームとクライアントに提供する

1について、クライアントに喜ばれるかどうかはケースバイケースですが、これまでは多くのプロジェクトにおいて支援者としての位置をとってきてしまったのでもっと主体者になっていきたいと考えています。

2については昨年より準備を進めてきたのもあり、下記について順次ナレッジをシェアできそうです。
・プロジェクトマネジメント
・ファシリテーション
・新規事業創出
・ブランディング
・コーポレートデザイン

個人的には今年PRやマーケティング領域の強化を行いたいと考えているので、そのあたりも順次追加していきたい。「会社の価値を高める」ことに対し全方位で支援できる会社になっていきたいと思っています。

こうした取り組みを行うために止めることは、私自身が行う品質へのマイクロコントロールです。とはいえこれはチームを強化という新たな「やること」につながるので、どういう流れで進めていくのかは2023年までの反省を踏まえトライアンドエラーを小さく繰り返しながら前に進めたいと思っています。

40歳でデザイナーをやめようと思っている

私は今年38歳になる歳で、デザイナーとしてのキャリアは15年目になります。これを長いと見るか・短いと見るかは人によると思いますが、私自身は「結構長い間同じことを続けられたなあ」と感じています。デザインは私にとって大変楽しい仕事で、この仕事にたどり着いてよかったなあと心から思っています。

デザイナーという仕事に喜びや誇りを感じている反面、この肩書きに仕事の幅を制限されているなと思うことも少なくありません。特に日本では「デザイナー=モノを作る人」という理解が根深いのもあり、私の仕事領域に対し「なんでデザイナーがそこまで?」と言われることも多々あります。なんとなく肩書きで仕事をするのが楽しくなくなってきたと年々感じていて、一旦デザイナーという肩書きをおろすことで次の楽しいことを始めるきっかけになるんじゃないかという期待もあります。とはいえ大きな目標ややるべきことは変わらず継続していくつもりです。

23年は回復をテーマにしていましたが、新しい機会創出に資する取り組みをいくつかスタートすることができました。24年はそれらを伸ばしていきながら、25年以降を見据えた投資も積極的に行っていきたいと思っています。

24年も頑張るぞ。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

thank you! I love you.

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