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外資大企業から国内のスタートアップに来て3ヶ月が経って想うこと: RightTouchで働く自分への期待を込めて

転職後の最初の2,3ヶ月はとても重要です。

最近はオンラインだけではなく出社する人や組織も増えてきてますが、入社したばかりの方々は分からないことがわからなかったり、文化の違いに戸惑います。それでいて成果を爆速で出したいという気持ちもあるため、通常の何倍も疲労する時期だと思います(体験談)。

2022年10月に株式会社RightTouchに入社して3が月が経つこの年末に、ちょっと振り返りながら来年の事を考えようと思います。

今回は最近のことから書き始めて、転職当時、転職直前、転職を意識した時期、将来のことの順番でまとめます。全体のまとめは以下のとおりです。

  • 転職して3ヶ月経つとやるべき事も増えるしやれる事も増えてくるので、どんどんチャレンジしていくべきだと自分に期待しつつ楽しめる

  • 転職前後の時間はめちゃめちゃ大切で、何に時間をかけてどういう姿を想定して時間を過ごすか

  • キャリアパスは多様で、自分のAs-IsとTo-Beをしっかり考えながら逆算でも積み上げでも自分が納得する動き方をする

最近のこと

3ヶ月があっという間に過ぎて、毎日忙しく営業パーソンやらせて頂けています。入社して割と早い段階から断続的に展示会などの外部イベントが多かったこともあり、自社サービスの事やマーケットの知識を得る機会がとても多い3ヶ月でした。

併せてお客様との商談も増えてきたため、現在は平均して日に2〜3件の新規案件を進めさせていただく様な状態です。アポ獲得後の初回商談が多かった11月前半までと比較して、徐々に2回目以降の商談が増えてきたこともあって、最近では価値提案や実際の導入イメージを膨らませるディスカッションをお客様とさせて頂く事が多くなりました。

商談を進めていくうちに、自分のナレッジもそうですが、会社のド創世期に積まれてきたナレッジをもっと上手く活用しようという機運も高まってきて、商談ナレッジの運用に向けて仕組みづくりを手掛け始めたのもこの1ヶ月です。

商談ナレッジの運用設計と実装

少しだけ詳細を説明すると、以下の様な仕掛けを作って年明けから効果検証を行なっていきます。

  • Googleドライブ上でスライド資料のフォルダ管理とラベル付けをした(ラベル作成から)

  • ページ単位でファイル保管して、ラベル検索で利用目的やシーン(初回商談用とかクロージング向けとか)、業界別などにスライドを取り出せる様にした

  • Googleスライドに転記して、検索後のファイルから自動スライド合成するGoogle Apps Scriptを走らせてスライド準備工数の削減プログラムを実装した(まだまだ改良の余地あり)

弊社はこれから「営業」ポジションの方が増えていくフェーズになりますので、今のうちに型化出来るところを固めておいて、ジョインした方が走りやすく立ち上がりやすい環境を整えていきたいです。

これと近いところで、セミナー後の御礼(+ディスカッション機会の提案)のメール送信をGoogle Apps Scriptで半自動化しました。

Google Apps Script (GAS)によるメール送信の自動化アプローチを介した営業プロセス変革(の入口)

半自動の意味は、コード実行でお客様にメール送信するのではなく、一旦Gmailの下書きに入れる事でミスの発見と個別の変更に幅を持たせているためです。ここについては、セミナー参加欠席による条件分岐や返信がない方への再度お伺いするフォローアップなどを仕組み化できるように、もう少し改良に取り組もうと考えています。

なぜこういう事にチャレンジしたか?というと、前職までに触ってきたデジタルツールに影響されています。これまでコンテンツ管理でHighspot、営業プロセスの実行にOutreachを使う機会があり、特にHighspotは結構使い込んできました。営業プロセスにおけるコンテンツ管理を現場側で目的を持ってやる事は重要なので、色々なツールを参考にさせて頂きながらGoogleドライブ上で実装してみて検証し始めたところです。

また、これからインサイドセールスの仕事やメンバーが増えるにあたって、どうしてとお客様へのコンタクト方法の効率化は必要だったためOutreachで気に入っていた部分を自作しました。(ここはまだ改善を進めていく予定)

年明けにはセミナー登壇も控えており、これからまたフルスロットルでやりたい事をやっていきます。

まとめ: 営業周りのアレコレ、めっちゃ楽しくやってます。

転職当時のこと

文化の違いへの戸惑いからスタート

外資で歴史のある企業キャリアが長がったこともあり、入社してすぐはとにかく働き方の違いに戸惑いながら過ごした時間でした。

特に違っていたのは以下の点です。

  • Windows→Macに伴い、オフィスツールもExcelすら使う機会がほぼなくなった

  • Slack+Notionでガンガン共有、ナレッジ化という超速回転に最初ついていけなかった

  • 基本的に全員何やっているかがわかる様になっている事に感動(Slack文化のいいところ)

入社してすぐに会社全体(親会社のPLAID)のkickoffがあったおかげで雰囲気を掴めたのはありがたかったのですが、自分より1,2ヶ月しか違わない社歴の方が昔からいた様な存在感と走り方をしていて、私は1ヶ月後にこの人みたいになれるのだろうか?と不安を覚えたのは忘れません(なんとかなった気がしていますが)。

転職直後に心がけた事、やって良かった事

転職当時に心がけた事は以下の内容です。

  • 自分の理解度と現在地をオープンに伝えながらオンボーディングを進めた

  • とにかく商談に同席させていただいてメモを取りまくった

  • わかる事は率先して仕組み化など提案していった(例えばSalesforceのレポートやダッシュボード)

大手からスタートアップの転職で一番不安になったりつまずくところは、Decision Pointが違う事にあると思っています。つまり、1. まずやってから聴く・改善する、2. やる事は任されつつもやっている事は透明性が高い、3. 一人で決めるよりチームで決めていく事が多い、などです。

これは会社ごとに違うことかもしれませんが、特に3.はアーリーステージの組織ではビジョンの近いメンバーで連携しながら意思決定しないとプロダクトやサービスがブレてしまいます。PMF(Product Market Fit)前であれば、一つ一つの案件で得られるフィードバックやNext Stepは重要な事業判断に直結します。アーリー期のスタートアップで、SaaSをプロダクトにしている組織としては共通する部分も多いのではないかと身近な複数人と話をしていて感じるところです。

どこでも重宝されるSalesforceの使い方

Salesforceについては少しだけ追記をすると、進行中の商談管理のレポートやToDoリスト、契約中の案件リストなどを準備してダッシュボード化しました。ここはまだまだ組織内で話をしながら、ビジネスサイド全体が欲しい情報を追える可視化を求めて改善を進めていきたいです。

Salesforceはプレイヤーとしては情報をただインプットして終わってしまうとか、入力が面倒で触りたくないという方もまだまだ多いかもしれません。パイプライン管理、ToDo管理、自分でレポートを作る事を体験すると各フィールド(入力する項目)の意味や使い方、自分の仕事がやりやすくなる管理の仕方が見つかりますし、それを簡単に組織レベルはスケールできるのがSalesforceの魅力だったりします。どんどん触って営業組織のKPI可視化やコミュニケーション促進を自分から提案できる様になれば、どこに行っても一定の存在感を示す事ができると思います。

まとめ: 転職直後はコミットメント勝負、とにかくやる、走る。

転職直前のこと

前職のエルゼビア(学術論文出版のグローバルトップ企業)にいるうちに、特に営業関連の研究論文を読み漁ってnoteにまとめました。エルゼビアではValeu-based Sellingという営業理論を使っていて、この分野を改めて理解したいこと、日本でもっと広めるためにも知見を増やして実証していきたいと思ったからです。(5本のシリーズなので、興味いただけたら是非読んでみてください)

大事な営業理論の深掘りとアウトプット: Value-based Selling

Value-based SellingはSaaSプロダクトのビジネスにとても相性が良いと思っています。なぜならSaaSプロダクトは基本的には顧客の業務に対して部分最適で、尖ったデータや洞察の種を与えるもので、他のツール環境などと合わさって価値を認識して頂くプロダクトと考えられるためです。価値は提供するものではなく顧客と共に価値を創り上げる事を提案する、そして契約した後の顧客の業務プロセスの中でSaaSプロダクトの使用価値を顧客が認識して決定するのです。(詳しくは5本のシリーズのうちのvol. 0に書いてます)

幸いな事に、RightTouch入社前の有休消化期間にSaaSスタートアップ企業でValue-based Sellingの勉強会を企画させていただきました。

この活動はライフワークとして続けたいので、また他の企業様でも実施させていただけたらなーと考えています。

キャリアチェンジはアンラーニングの最高の機会になる

転職前にやった事としてもう一つ、新しい仕事に関する勉強に時間を使いました。今まで関与の少なかったWebサポート、コールセンター、顧客体験(CX)などのキーワードについて本を読んだり資格試験を受けました。中でも顧客ロイヤルティ協会の本ジョン・グッドマン氏の本はバイブルです。

コンタクトセンター検定を受けてスーパーバイザー資格を取得してきたことは、入社してから顧客側の対面になるCS部門(カスタマーサポート)やコンタクトセンター企画部門の方々の目指す使命やミッション、KPIを理解するのにとても役立ちました。

Web系の知識はかなりビハインドだったのですが、エルゼビア入社前の有休消化期間(コロナ初期で旅行とか行けなかった時期)にProgateでHTML/CSSの有料講座をやったり、自分のブログをHTML/CSSで書いてみたりした事が今になって効いてきました。

まとめ: やりたい事はやれる時にやり切る、それが結果として後に繋がってくる

転職を意識した時期のこと

こう書いたものの、具体的に転職を意識するという事はありませんでした。私は社内に不満をもって外の機会を探す事がありません。しかし自分にとってキャリアのnextはどこで何をするべきか?を社内外問わずフラットに考えています。

キャリアゴールを設定できた瞬間の話

実はエルゼビア入社前の転職活動時に、選考がそこそこ進んだVC(ベンチャーキャピタル)がありまして、そこでダイレクターの方から頂いた言葉がその後しばらくの自分のキャリアの方向性を作りました。(2019年末くらい)

「佐藤さんはVCとかコンサルよりも、外資の大きい組織で上のポジション取っていくキャリアの方が似合ってますよ」
とあるVCの3次面接で頂いたアドバイス

これは自分でも目指していた方向性ではあったのですが、何か他者評価を頂けた事で突っ走る覚悟ができた様な気持ちになりました。私が自分のキャリアパスの目標値を外資企業の日本法人カントリーマネジャーになることに設定したのはこのタイミングで、この志向は今でも変わっていません。

RightTouchである理由

では、なぜ日本のスタートアップに転職したのか、RightTouchにジョインしたのかと言うと以下の理由です。

  • 代表の野村の近くで学びたかった(マジでこれが一番でかい)

  • 組織やビジネスを創る経験を積みたかった

  • 一回くらい凝り固まった組織ではなくフリーランできるチームで動いてみたかった

野村との出会いは2021年の半ばで、TwitterをフォローさせてもらってLinkedInでもリプする繋がりになりました。多分、この絡みくらいが最初だった様な。

前回の転職後に新しく始めた事の中にTwitter(正しくはアカウント作り直し)とか社外の方とのネットワーク作りがあったのですが、まさか自分がTwitter経由で転職を実現できるとはこの頃は思ってもいませんでした。社外のイケてる方々とやり取りする中で、自分に足りないものをどうやって埋めるべきか見えてきて、それがエルゼビアの社内で次のステップを考えた時と比較して外での挑戦に舵を切る方向になりました。

自分の営業志向、理念とのマッチングを軸に考える

私の営業志向は継続的なビジネス拡大に向けた関係構築や拡大だったり、売ってからが始まりの伴走型スタイルです。この部分がカスタマーサポート領域をターゲットにするRightTouchのビジネスとも合致していた事も重要なポイントだったと今でも思います。そんな事もあり、グローバルにビジネスを進めたい意図はありつつも、子供が産まれて時間の使い方が(少なくとも向こう3年くらいは)家庭に向いた事もあり、今回の決断に至りました。

実は今年の頭から何社か具体的な話をもらって、選考プロセスを進めていたところがありました。いずれも外資のライフサイエンス企業で、マーケットレポートビジネスや、日本では組織も小さくてビジネスを拡げていくフェーズのSaaSプロダクトの組織の案件でした。前者は最終で落ちてしまったのですが、後者はRightTouchで決まった際にドロップさせていただきました。

これらの選考が進む中で、自分のこれまでのセールス活動の理論や理念、グローバルリーダーになるためのメンタルや自己主張などが一定評価を頂けたのは自信になりました。そして、結果として2022年10月にRightTouchをめちゃめちゃデカくする意気込みで入社しました。

まとめ: 自分に素直に、自分の意思を尊重することの大切さ

将来のこと

いま短期的にはRightTouchのビジネスを大きくする事に全力です。このためのKGI/KPIとして自分をどう持っていくか、組織をどう考えていくか、オペレーションエクセレンスをどう高めるか、突き詰めていきたいと考えています。

中期的には営業研究をもう一段進めたいので、博士課程進学も考えています。長期的に、自分のやりたい外資新興企業の日本法人カントリーマネジャーポジションを達成できる様に、自分の仕事の幅を広げながら、自分自身を広めながら実績を残していきたいです。

その挑戦の場であるRightTouchは今とても面白いフェーズにあります。それはプロダクトが良い事はもちろん、組織にいるメンバーが強いこと、Playgroundで試しながら成長できること、何よりも楽しいチームだということです。RightTouchが掲げる「インパクト志向」「全員プロダクト担当」「コトへの没頭」は私の働き方にめちゃめちゃ合っていると思いますし、いい環境で自分を試す事ができています。

だから、仲間を増やしたいと思ってます。

最近ニュース記事でも見かけるように、大企業からスタートアップに転職する方は増えてきましたし、大企業が新規事業を成功させる上で必要不可欠な起業家精神を磨くためにも、自分をその環境に置かなければ身に付かないものが沢山あると3ヶ月で身に沁みています。魅力的だと思っていただけたら、ぜひRightTouchについても知っていただけたら嬉しいです。

まとめ: Togetherしようぜ!

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