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大切な子どものために金融教育に今こそ真剣に向き合ってほしい

はじめに


大切な我が子の未来を見据えるうえで、金融教育は避けて通れない重要なテーマとなっています。金融教育を身につけることは、子どもたちが自立し、豊かな人生を送るための土台といえます。

私たち親としては、子どもたちに幸せになってほしいと願うもの。そのためにも金融教育が欠かせません。子どもたちには、小さなうちからお金についての基本的な知識を伝える必要があります。

貯金だけではありません。お金の「守る力、増やす力、稼ぐ力、使う力」の具体的な方法を教えることが重要です。将来の夢や目標に向けて、一貫した金融教育により、子ども達の自信と安定感を育てる要素となり得ます。

本記事でわかること

  • 子どもへの金融教育の必要性

  • お金がないとはどういうことか(著者の原体験)

  • 金融教育を始めるタイミング

  • 親子で学ぶ金融教育の楽しさ


我が子にお金で失敗してほしくない方へ必読の内容となっています。ぜひ最後までご覧ください。


なぜ子どもに金融教育が必要なのか?


日本および世界の多くの国々では資本主義の社会で成り立っています。分かりやすく説明するとお金がすべての社会といっても過言ではありません。もちろんお金以外にも生きていく上で大切なことはたくさんあります。

  • 家族とのつながり

  • 会社や学校とのつながり

  • 地域社会とのつながり

人間は社会的な生き物です。したがって資本主義という世の中で生きている以上、ルールを理解しなければいけません。言い換えれば、何も知らなければ生きづらくなってしまうのです。

そもそも大人も金融教育を受けたことがない

とはいえ、私たち大人も金融教育を受けたことがありません。お金は汚いもの、お金の話をするなんで卑しい。私は親から「貯金しなさい」と言われたことはあっても「投資しなさい」とは一度も言われたことがありません。

それもそのはず、私たちの親世代は高度経済成長の真っ只中を駆け抜けてきた人たち。貯金さえすれば、お金が増えていたのですから金融教育の必要性など微塵も感じなかったでしょう。

ですが、時代は変わりました。過去の成功体験にすがっていては、私たちはどんどん貧しくなる一方です。ようやく2022年度から高校の家庭科で資産形成の視点に触れた授業が始まりましたが、まだまだ不十分といえます。

金融教育とはいのちを守ること

「いのちを守るだなんて大げさだ」と思われたでしょうか?

いいえ、決してそんなことはありません。
日本は現在、中国に抜かれながらもGDP(国内総生産)第3位の経済大国です。それにも関わらず、世界で稀に見る自殺大国でもあります。

どうして日本人は、自ら命を絶つ選択肢を選ぶのでしょうか?

自殺の要因の第1位が健康問題。そして第2位が金銭的問題。人は将来の健康とお金に追い込まれたときに絶望し、自らの人生に終止符を打つのです。

ここまで記事を読んだアナタなら、もうお分かりだと思います。金銭問題が起きる一番の原因はお金の勉強をしてこなかったからです。

これ以上、アナタそして子どもたちの将来に暗い影を落としてはならない。だからこそ、金融教育は待ったなしの状態といえます。

子どもの頃お金がなかった我が家に降りかかった出来事


お金がないとは、つまり貧乏です。言い換えれば「選択肢が少ない人生」といえます。ここからは、私の幼少期にお金がなかったために起きた出来事をシェアさせていただきます。

祖母の介護問題そして転校

父は私が2歳のときに、肝臓ガンでなくなりました。まだ39歳という若さでした。父亡き後、母は兄・姉・私の兄弟3人を女手ひとつで育てあげます。父方の親戚に助けられながら細々と暮らしていたのです。あの日が来るまでは…。

私が小学3年生のとき、同居していた祖母(父方)が散歩中にコケて足を骨折したのです。祖母は骨粗鬆症だったため、もう歩けません。つまり誰かの世話なしでは生活ができない状態になったのです。

すぐさま、母と父方の親戚が集まり話し合いがされました。

祖母は以前から「私はお金を持っている」と公言していました。確かに祖母は若かりし頃、田舎では珍しく女学校に通いテニスまで嗜んでいたほどのお嬢さま。曽祖父からの遺産や、自らも株を保有していました。

だから、父方の親戚は完全に祖母の財産をアテにしていました。

「おばあちゃんの財産を切り崩して施設に入れよう」

穏便に済むかと思われていましたが、フタを開けてみて驚きの事実が判明します。なんと、祖母の財産はほぼ底をついていたのです。祖母はすでに財産の大半を慈善団体に寄付していたのです。

そこから母と父方の親戚との話し合いは大荒れになりました。

「Y(私の父)の葬式のとき、おばあちゃんにもしものことがあったら兄貴が世話するって言ってたよな!?」

「当時と今では状況が違うんだよ!!」

父の長兄と次兄の大ゲンカ。

「ここはやっぱり、本家のMさん(私の母)が世話するべきじゃないか?」

結局、3家で週替わりに祖母の介護をすることになりましたが、急速に関係性が悪化。母は相談相手が誰もいませんでした。一人で子育てと祖母の介護は、どう考えても無理ゲー。母の心は折れ、半年で限界が来たのです。

そして私が4年生に進級する前のある夜のこと、母から私たち兄弟に告げられました。

「引越ししよう。新しい場所で一からやり直そうじゃないか」

その瞬間、私は決壊したダムのように涙が放出しました。

「なんで引っ越しせなあかんの?嫌だよ、友達・この町とも離れたくない!なんでおっちゃん達(親戚)と仲良くできんの!?」

今の私なら分かります。お金が尽きたから、選択肢も尽きたのです。それが全てです。


まぼろしのサッカークラブ

母の実家が近くにある地域に引っ越しをしました。

転校初日、不安な気持ちを抱えながら教室に入りました。30年たった今でも鮮明に覚えています。ですが、ありがたいことに私はすぐに友達ができました。

休み時間はいつも友達とサッカーをしたり、下校時は道草を食ったりしていました。帰宅するなり、玄関にカバンを放り投げてすぐに友達の家に遊びに行くなど楽しい日々を過ごしていました。

小学5年生の保護者懇談会にて、母は担任の先生から話を聞きました。

「T君(私)はいつも休み時間に友達とサッカーをしていますよ」

その日の夜、母が私に提案してくれました。

「サッカーが好きなら、クラブに入ってもええよ?」

私は嬉しくなりました。なぜなら、本当にサッカーが好きだったからです。そして周りの友達も習い事をしている子ばかりでした。兄も姉も父が生きているときは習い事をしていました。私はずっと習い事に憧れていたのです。

しかし、私は母に「やらない」と即答。ウチは貧乏だからお金を使うようなことをしちゃいけないと思っていました。

不本意な転校、そして入りたかっサッカークラブ。幼いながらも私は貧乏なことによる選択肢の少なさを感じていました。

子どもに金融教育を始めるタイミング

結論から述べると、何歳からでも始めるべきです。

金融教育に遅すぎることはあっても、早すぎることはありません。
「お金の大学」の著者であり、金融教育系YouTuberの両学長とお笑い芸人でありIT企業の役員でもある厚切りジェイソン氏の対談動画で印象的な発言がありました。

引用元:両学長リベラルアーツ大学のYouTubeチャンネル

”日本は不思議な国です。お金の話をしてはいけない風潮があるのに、いざ就職するタイミングになって「頑張れよ」では決してお金の使い方が上手くなるとは考えられないですね。

金融教育は義務教育じゃないです。日本ではなんでもかんでも学校に任せすぎ。学校が金融教育をしてくれるのを待っていたら、その間に子どもは大きくなっちゃいます。

金融教育は言語習得のプロセスと似ていますね。言語は赤ちゃんのうちから、理解できなくても何度も何度も話しかけることによって自動的に獲得できるものです。金融教育も複利のことや、どうしてお金が増えていくのかを何度も丁寧に説明し、場数を踏むことで身についていくものだと信じています。”

親子で楽しくお金の勉強をする



「我が子にはお金のことで苦労してほしくない」そう願う親も少なくないでしょうう。とはいえ、自分は勉強しないのに子どもにだけ「勉強しなさい」と押し付けるだけでは、子どもも納得しないでしょう。だからこそ金融教育は親子で学ぶことに意義があるのです。

我が家では、つみたてNISAの他に妻が日本の個別株に投資をしています。妻が長男に「今日の株価はねぇ〜」と毎日話しかけていたら、ある日長男の方から「今日の株価はどうなの?」と聞いてきたのです。

難しい話だとしても、熱意を持って接すれば子どもは聞いてくれている。しみじみと実感できるシーンでした。子どもに教えながら、親も一緒に成長していくのが理想のスタイルではないでしょうか。

メッセージ

金融教育とは、いのちを守るための学び。

とはいえ、日本という国は他国に比べて

  • 治安が安定している

  • 社会保険制度などが充実している

  • 美味しいものが食べられる

良くも悪くも、なんとなく歳を重ねて生活できてしまうのです。

したがって「知らず知らずのうちに搾取されていた」なんてこともあり得ます。
気づいたときには「選択肢がなかった」とは誰も望むことではないでしょう。

だからこそ、私は我が子と共に学びたい。そしてアナタ、アナタのお子さん達とも学びたいと思っています。

今後も「子ども 金融教育」で我が家の気づきをシェアしていきたいと思っています。ぜひ、お楽しみに。

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