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薫玉堂匂袋調香体験記

去る1月某日、私は薫玉堂へ足を運んだ。
匂袋の調香体験(ワークショップ)をするためである。

京都に本店を構える老舗のお香屋さん、薫玉堂。以前の記事でも紹介したが、私が長年愛用しているお香のメーカーである。

そんな薫玉堂のホームページをふと見ていると、寺町店でワークショップが開催されていることを知った。曰く、匂袋調香体験線香調香体験が出来るという。

私は匂袋に対して並々ならない思い入れがある。それはまだ私が女児と呼ばれる年齢の頃に読んでいたライトノベルの話になるのだが、今回はその話は割愛する。

以下、体験記である

最初のセット

匂袋調香体験の定員は各回4名とのことだったが、この日はほかに誰もいなかったので私とスタッフさんのマンツーマン。

説明を聞きながらそわそわとする私。

簡単に説明すると、用意されている10種類のお香を好みの量でブレンドするのであるが、これがまた楽しい。

レシピシート

まずはベースになる香りを表の左の二種類から選ぶ。香りは白檀と薫り香(薫玉堂オリジナルブレンド)から選ぶ。
ベースになる香りからスプーン5杯分を選ぶのだが、ここから完全に好みが出てくる。
私は白檀の香りが好きなので白檀4:1薫り香(薫玉堂オリジナルブレンド)の比率でベースを作った。

香りを選びながらバランスを考えて進めていく

それから次に、表の右側にある8種の香りから好みのものを選び、ブレンドしていく。
香りはラベンダー、ローズ、カモミール、月桂樹、龍脳、桂皮(シナモン)、大茴香(だいういきょう/スターアニス)、丁字(クローブ)の8種類。
ハーブ系から調味料系までさまざま。
月桂樹はいわゆるローリエである。龍脳は龍角散のような香りがした。大茴香は台湾料理(中華にも?)によく使われる八角だ。

この8種類の中からスプーン5杯分を選ぶ。

私は
カモミール:1
月桂樹:1
桂皮(シナモン):1
大茴香(スターアニス):2
という配分で調香した。

八角って芳ばしい香りしてて好きなんですよね。

淡々と匂いをかぎ比べながら好みのものとそうでないものを分けていく私。途中で鼻がおかしくなってきたらほうじ茶の香りを嗅いで鼻をリセット。普段嗅ぎ慣れている匂いでリセット出来るらしく、自分の服の匂いでもいいそう。

わりと淡々と進めていく私。スタッフのお姉さん曰く、決断が早く迷いがないとのこと。普段から香りに親しみを持ってらっしゃるんですねという言葉をいただいた。
確かに以前からお香の匂い選びをよくしているので、匂いに関しての好き嫌いがすでに確立している。
香りのプロの方が言うには、私の調香した香りはすっきりした匂いらしい。

木のスプーン10杯分の香りのチップを混ぜ、匂袋に詰めていく。
匂袋の柄は10種類くらいあったが、私は源氏香の柄にした。源氏物語大好きなのである。
袋に詰めながら香木のチップやローリエの葉を潰して押し込んでいく。袋の口を紐で括って閉じれば完成である。
写真のは入れすぎなので、不格好なくらい真ん丸になっている。帰ってから中身を少し減らした。

袋に入りきらなかったものも持ち帰りOK

調香したチップで匂袋に入りきらなかったものはもちろん持ち帰りOKとのこと。家にあるハギレで小袋を作ってもいいし、匂いが薄れてきたときの交換用に置いておいてもいいとのこと。
個人的にはアロマオイルウォーマーで炙って香りを楽しむのもありかと思う。

こういうやつ。
ちなみに最近は線香をこれで炙って香りを楽しむという方法もあるらしい。普通に火をつけると煙たくなって香りの雰囲気が変わるから嫌だ、という方はこの方法をぜひ。


持ち帰った匂袋は今現在、クローゼットに掛けてある。
匂袋のすぐ隣の服にはしっかり匂いが移っていたので、これぞ移り香!と一人にまにました。

平安時代には香炉を使い、伏籠を使って衣類にしっかり香を焚き染めていたんだとか。
んん~あわれ!いとおかし!

私は平安貴族の真似事が大好きなので、京都ではこういう体験をどんどんしていきたい。

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