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金管楽器の2大基礎練習とは

「ウォームアップや基礎練習って何をすれば良いのかわからない」という質問をレッスンでおっしゃる方が多いです。

世の中に山のようにある教則本を開けば、たくさんの楽譜と共にいろんなことが書いてあって、何やればいいのか訳がわかりませんよね。

でもそれらは派生した結果の楽譜です。原点に遡ると2つの大きなテーマに辿り着きます。それは、

ロングトーンとリップスラー

そして、安定した演奏を続けるための正しい解釈による「セッティングルーティン(音を出すまでの準備)」が根底にあることが必須です。

ロングトーンの本来の意味とは

部活動でよくロングトーン練習をするかと思いますが、これ、なぜ行っているか理解できているでしょうか。音をまっすぐ伸ばすことを目的としているのはなんとなくわかると思いますが、音がブレないように一生懸命力で「維持」している状態では限界が来てしまいます。
そうではなく、そもそも音がブレない「体内の空気圧の安定」を求めることが大切です。体内の空気圧を安定させるためには、体の使い方が正しいことが必要です。
このあたりをテーマに、僕はレッスンの最初にオリジナルのメニューで生徒さんと一緒に音を出すことが多いです。

リップスラーの目的とは

トランペットはバルブという、押すと管が長くなり音を低くすることができる機能を搭載しています。これによって開放(バルブを押さない)音を含めたバルブの7種類の組み合わせで半音ずつ低くすることができます。
これは楽器の持っている機能です。しかし、倍音(開放の音から開放の音など)、例えばB音(ド)からF(ソ)の音へ移動する機能を楽器は持ち合わせていません。そこは人間がやるしかないのです。

では具体的にどうすれば倍音を移動できるのか。これを理解し、的確にコントロールできるように練習するのがリップスラーなのです。


常に安定した状態で音を出せるセッティングルーティンを手に入れ、
安定した体から生み出される安定した音を手に入れ、
それを自分の体の機能を使って倍音移動する

この条件を整えることがウォームアップであり、この条件のクオリティを高めていくことが基礎練習の最も基礎であると考えます。

この先に、音階練習や各種技術的な練習がある、と考えれば練習メニューを考える際にもだいぶスッキリするはずです。


では、ロングトーンとリップスラー、具体的にどんな方法で実践するのが良いか、正しい原理を理解して、正しいセッティングルーティンを手に入れるには。これらについてはぜひ毎月複数回開催しております単発参加型の「ツキイチレッスン」で詳しくお話と実践をさせていただきます。

開催日、お申し込みはこちらからお願いしております。

ツキイチレッスンおご参加、お待ちしております!


荻原明(おぎわらあきら)

荻原明(おぎわらあきら)です。記事をご覧いただきありがとうございます。 いただいたサポートは、音楽活動の資金に充てさせていただきます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。