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元受刑者 初めての年越し


明けましておめでとうございます。

私は令和4年7月13日に仮釈放を半年もらい出所したので、今回の年越しが初めての年越しとなります。

約5ヶ月半本当に早かったです。刑務所には約3年収監されていて刑務所の中も時間が経つのが早かったのですが、出所してからの時間と比べると圧倒的に後者の方が時間が経つのが早かったです。

全てが初めてのこと久しぶりにやることなので、新鮮で何一つ飽きるということがなかったのが関係しているのかもしれません。

出所してからの5ヶ月半何をしたのだろうかと考えますが、何も思いつきません。

気がついたら時間が経っていた。そんな感じです。この積み重ねが人生なのかもしれませんね。気がついたら死んでいた。人生ってそんなものなのかもしれません。

令和4年度の反省を考えると色々あって1番心残りなのは、私が犯罪をしていた時に犯罪の道に誘ってしまった友人のことですかね。

その友人は普通の人生を歩んでいたのですが、私が人手欲しさに誘ってしまい私が捕まった後共犯を通してその友人も捕まってしまい執行猶予の判決を受けました。

私が収監されていた約3年その友人は執行猶予だったので、外にいたのですが私が出所してから会うと何も変わっていなかったんです。

何も変わっていなかったというのは犯罪はしていないのですが、何の向上もなくただただ時間が過ぎるのを待っていたということです。

私が中で本を貪るように読んで、外に出てからの計画を立てていた3年間。
その友人は仕事に就くこともなく、就いてもすぐ辞めて朝からパチンコとスロットに行ってお金が無くなったらたまに仕事をしての繰り返しだったそうです。

その友人と会って私は正直がっかりしてしまいました。
何の向上心もないと人間こんなにも堕落してしまうのかと。何故死に物狂いで生きないのか。私たちは前科がついた時点で他の人間よりもずっと後ろにいる状態です。

何故走って追いかけ追い越さないのか。
私には理解ができませんでした。

しかし、その友人を悪の道。人間から逸れる行いに誘ってしまったのは自分です。差し出がましいですが、何とかしてあげたいと思いました。

その友人と出所してすぐに会い
「これから俺は会社を立ち上げるからそこで一緒にやっていこう。人生に近道なんてないし、絶対に遠回りになると思うけど、俺はこんな所で終わる人間じゃないと思ってるから俺についてこい」

と、説得したのですがその友人の心を揺らすことは中々できずその日は別れてしまうことになりました。

それからその友人は毎日パチンコスロットをしながら何のスキルも、碌に働いたこともないのにプログラマーの仕事を探していて、世の中のことを何にも分かっていないなと落胆してしまいました。

これだけ誘ったのについてこなかったのだからもう見捨ててもいいのですが、やっぱり気になってしまうんですよね。

運がいいっていう言葉がありますが、運がいい事っていうのは誰しも平等にあると私は思っていて、それに気づけるか気づけないかで運がいい人と運が悪い人が分かれると思うんですよ。

誰かに手を差し伸べられた時に気づけるかどうか。そういった直感的なものだと思います。
私の誘いにのったからといって人生がいい方向に動き出すかどうかは結果論なので、分かりませんがその友人には私に着いて来てほしかったです。

その友人にはその友人の生き方があって、たまに働きながらパチンコスロットに行って毎日をダラダラと過ごすのが幸せならそれもまた一つの人生の形です。

それに対して私がどうこう言えた問題じゃないですよね。


私事ですが、令和4年12月12日に法人成りいたしましてPayPayでのモバイル決済もできるようになり、何とか法人口座も設立することができました。

2月ぐらいから本格的に動いていこうと思います。勿論ウーバーイーツもやりながら。

今この記事を書いているのは1月1日先程ウーバーイーツでの配達を終えて帰宅した所です。

12月31日まで仕事をして1月1日から仕事が始まります。仕事納めなんてぬるいことは前科者は言ってられません。
仕事を納める時は死ぬ時です。

仕事の始まりも4日からなんてぬるいことは言ってられません。1日から働かないといけないんです。自分に負けたらそこで終わりです。

みんなが働いていない時に働かないでいつ働くのでしょうか。

年末年始しっかり休んでいる人間に限ってもっと稼ぎたくなりたいやら言い出すんですよ。
本当にもっと稼ぎたいのなら人が働いていない時に働くしかないんです。友達と一緒に遊んでたらいつまで経ってもその友達と一緒です。

友達とも遊んで家族との時間も作って尚且つお金も稼ぎたいなんてのは99%の人間には無理なんですよ。

何かを得たければ何かを捨てなければならない。

人生というカバンの大きさなんて決まってるんです。なのにその人生のカバンの中に何から何まで詰めようとする。

そんなのチャックが閉まらなくて当然です。

令和5年度の目標は特にありませんが、強いていうのならば法人の売上を立てて成り立つようにすることですかね。

前科者が何処までできるのか。不安で仕方ありません。いつも1人。

いつも1人で不安に押しつぶされそうになります。孤独というのは時に苦しいものです。

でも全て自分で選んだ道なのですから、仕方ありません。

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