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ポーカー旅行記#02 韓国ソウル編 | ウォーカーヒルにいったい何があると言うんです?

僕が大学生だった頃のSNSの雄と言えば、mixiだった。リアル友達と繋がるためのSNSとしては、Facebookよりはるかに味があって魅力的だった。今でも僕はときどき発作的にmixiの日記みたいに長文を書きたくなる。

ということで、今回は韓国ウォーカーヒルへの一人旅の様子をmixi日記のテンションでダラダラと書こうと思う(それがmixi日記のイメージ)。

ポーカーの話だけ読みたい人はPoker Sessionのパートだけどうぞ。



序章:唐突に韓国行く奴

僕はもともと出不精で休日も家で過ごすことが多い。旅行から帰ってくると「やっぱり我が家が一番だ」と感じるタイプで、自分の記憶の中では一人旅というのをやったことがない。
しかし、僕は数か月前に仕事を辞めて、現在キャリアブレイク中(言い換えれば失業中)。さすがにポーカープレイヤーとして、海外カジノへ行かない訳にはいかない、という誰でも最初に思いつきそうなことに数ヶ月経ってからやっと気づき、唐突にフライトを予約した。

3泊4日一人旅。行き先は韓国のソウル、パラダイスカジノ・ウォーカーヒルである。

僕は過去に、シドニーと韓国の仁川でポーカーをしたことがあるが、どちらもトーナメントがメインで、キャッシュゲームはほんの数時間しか経験がない。なので、今回が初めてのがっつりキャッシュゲーム旅となる。

世の中には週末を使って韓国に行く人もいるらしいが、それくらい韓国旅行はお手軽だとよく言われる。韓国推し勢がよく言うのが「東京から韓国のフライト時間は2時間半くらいだから、新幹線で大阪に行くのと変わらない」という言説だ。
今回は実際に自らの足を使って、2時間半で済むはずがない、という事実を確認しに行ってきた。

このnoteはそんな嘘を暴く様子をまとめたドキュメンタリーである。

1日目(金曜日)

朝9:30に家を出発し、成田エクスプレスに乗って成田空港に向かい、13:30発のフライトで離陸した。
この時点で、自宅を出てから4時間経っている。これが大阪旅行だったら、到着が早すぎてホテルにチェックインを断られてる頃だ。この時点で「2時間半で着くは嘘」が確定し、韓国へ行く目的を失う。

機内はそれほど混んでいない。若い女性が多くて、さすが女性に人気の韓国だと思った。アメリカ行きの便であれば、長時間フライトな上にプラスサイズな方も多いので、"隣の席ガチャ" は一大イベントとなるが、今回はそんな心配は全くなかった。LCCのエコノミーでも全くもって快適だった。
事前に購入しておいたプリペイドSIMを機内で挿し替えておくと、着陸した瞬間からすぐ繋がるというライフハック。16時、韓国・仁川空港着。

仁川空港からはリムジンバスに乗って、ホテルの最寄り駅、江辺(カンビョン)駅まで向かう。ハングルが全く読めない中、一人旅で電車を乗り継ぐのが不安だったので、一本で行けるリムジンバスを選んだ。

席は広いし、すいてるし、USBの充電口まで用意されてるので非常に快適。と思いきや、供給電力が弱すぎて使い物にならなかった。30分ほどスマホを充電してみたが、電池残量は8%減っていた。

リムジンバス(拾い物画像)

予定では90分くらいと聞いていたが、夕方の帰宅ラッシュなのか、高速道路が渋滞していて結局バスには2時間半も乗ることになり、だいぶグロかった。フライトより長時間。次回は電車にしたほうがいいかもと思った。

到着した江辺駅は、街並みが全体的にさびれた温泉街のような雰囲気で、非常にイケてなかった。
宿泊するホテルも街の雰囲気を代表するかのようにイケてなかった。(ただ、これに関しては事前に予約サイトの口コミを見ていたし、宿泊経験者の声も聞いていたので想定通り)

看板のネオンが何文字か壊れて消えてる

フライトと想定外の長時間バス移動でかなり疲れてはいたが、金曜夜のポーカーテーブルの様子はぜひ確認したかったので、初日から早速カジノへ向かう。江辺駅からウォーカーヒルまでは無料のシャトルバスが出ていて15分ほど。
ちなみにバス停がすぐに見つけられず、駅の人に聞いたのだが、韓国人は英語が話せない人が多い模様。たぶん日本と同じレベルだ。

20時ごろ、ついにカジノに到着。

外観。夜は派手だが、昼見ると大変地味

ポーカールームに直行。ウェイティングは13人くらい。この日は2-5が1卓、1-3卓が4卓立っていた。待っている間に、無駄に₩50kをルーレットで浪費する。

ちなみに1-3というのは、実際には₩1,000-3,000のこと。
ざっくり 10ウォン = 1円 なので計算しやすい。

Poker Session #1

21:25に1-3に着席、プレイ開始。

想定していた通り、プリフロップでは、リンプやコールドコールする人が多く、マルチウェイ発生頻度が高い。これはもう世界共通、ローステークスライブポーカーの特徴と言えそうだ。

今回の旅を通じて、こういうプレイヤープールおよび高いレーキ設定に対して、どうプレイを調整すればいいか、悩み続けることになる。

オープンサイズは、₩15k (5bb) がスタンダードな印象。₩20k (6.7bb) を使う人も普通にいるし、それでも全然スチールは通らない。逆に₩10k (3.3bb) は小さすぎる気がする。
(₩5k刻みなのは単純にチップが出しやすいからだと思う)

僕が初めて海外でキャッシュをプレイした時、こういうのを見て「デカすぎだろフィッシュがwww座学しろwww」と思ったものだが、2.5bbオープンなんてしてもリンプ程度のプレッシャーしか与えられず、5way必至である。

高いレーキ設定を考慮しても、レーキキャップに到達しやすいようにプリフロップから大きいサイズを使うのは理にかなっていそう。多分。

同じような理由で、フロップで小さいCBを打つこともどうも違う気がした。全然降ろせないし、ポットも焚けない。頻度を下げて大きいサイズを使うほうが効果的な気がする、という仮説。

公式さんから拝借した画像 @paradise_seoul_

せっかく来たからと無料シャトルバスの最終は無視して、結局1:30までプレイしたが、良い展開に恵まれず、初日は -₩358k (-119bb) で終了。
ポーカーでこれくらいの負けは全然よくあることだが、明らかなレクも多い中で勝てないのは悔しい。

タクシーでホテルに戻って就寝。

2日目(土曜日)

この日は朝からカジノへ向かう。事前にLINEをしてウェイティングリストに入れてもらい、その後ポーカールームに行って来たよーと伝える。現地で来たよーと言わないといけないので、事前にLINEをする意味がどれくらいあるのかはよくわからない。

Poker Session #2

10:50、セッション開始。

午前中は1-3が1卓のみ。
心なしか夜より、朝のほうがぬるい。そういうものなのだろうか。実際、夜になるにつれてREGっぽい人がどんどん増えてきたので、案外朝活ポーカーのほうがレク率は高いのかも知れない。
ちなみに朝から半分くらいが日本人だが、REG・専業っぽい人はおらず、恐らくみんな僕のような観光レク勢。

この日は朝からラッキーもあり、午前中の成績は好調。ご機嫌の状態でカジノのタダ飯を頂く。

色々食べて、結局一番美味しかったのは焼サバ定食だった

バリューしか大きく打たないレクや、プレミアしかオープンレイズしないレクもやはりいるが、なんだかんだ、そういう人がプラスで帰っていったりする(こともある)。
そのリークに気づいてる人は当然オーバーフォールドでエクスプロイトするが、他のプレイヤーのことなんてまるで見てない人は結構いて、ちゃんとマージナルハンドでペイオフする人が一定数いる。
よく言われることではあるけど、「最大限バリューを取り切る意識」はとても大事だなと。

この日同卓した日本人の方が上手いなーと思ってたら、後に長期滞在中の専業さんであることを知る。

午後も引き続き運が味方して、AA vs KKで、着席したばかりの日本人から新品max buy-inを頂くなどする。2日目の収支は+₩835kで、前日のマイナスも取り戻して、プラスへ。


この日は健全な時間で切り上げ、無料シャトルバスがあるうちにホテルに戻って、コンビニで買った済州ビール(クラフトビール)を飲む。

ホテルの目の前にセブンイレブンがあった。日本のビールやほろよいまで並んでいる

そういえば、前に韓国に来たときのホテルもそうだったが、どうやら韓国は洗面所、トイレ、シャワーがおなじ空間にあるのが普通らしい。
そんな中、ここのホテルは日本のホテルのようにバスタブがあり、カーテンレールがある。が、カーテンがない。レールはあるのにカーテンはない。よくわからない。韓国人は洗面所をビショビショにするのが普通なんだろうか。よくわからない。これが異文化。

就寝。

3日目(日曜日)

この日も起きたら、カジノに直行。4日目は帰国するだけなので、この日がポーカーは最終日。

朝食くらい外で食べようかと考えてみたが、結局僕はそれほど韓国料理に興味がないため、またカジノのタダ飯でいいやという結論になってしまった。

Poker Session #3

9:55、セッション開始。

3日目は午前中からずっとハンドが入らず、15時くらいまでひたすらプリフロップでフォールドするだけの時間が続く。

前日からぶっ通しで30時間以上プレイしていた体力モンスターの日本人が強かったので観察していた(聞いたら普段は日本のアミューズでプレイしてて、海外カジノは初めてとのこと)。

この方もトラッシュでリンプしたり、コールドコールしていた。他のプレイヤーを観察していても、どうもFISHだけでなく、REGも戦略的にリンプやCCをしてる感じの人がいる。
ハンド数が限られているライブポーカーで時給を出すためには、時にはレンジを大きく広げてFISHにからみに行くことが利益的だったりするんじゃないか?という仮説を考えながら、まずいカレーライスを食う。

昔誰かが「ライブポーカーではプリフロチャートなんて捨てろ」と言っていたような気がする。初心者に対してはまずプリフロチャートを覚えろって教えるくせになんとも都合がいい。

そして夕方、ほんの30分くらいの間に3発ほど立て続けにBADなBEATを食らい、瞬く間に百万ウォンほど失う。
この相手の一人がまさにバリューしか大きく打たないおじさんだったが、フルハウス vs クワッズ、フルハウス vs 上フルハウス で避けられなかった。"社員"確定である。

まだ財布に金は残ってたが、金降ろしてくるなどと言って一旦離席して心を落ち着かせ、バカラをやっていたチャイニーズマフィアに暗殺の依頼をして席に戻る。

夜になるとなぜか同じ卓に日本人が集まり始めて、9人中8人が日本人状態に。リンパーがいなくなり、この旅で初めてスチールが通る状態の卓を経験する。プリフロから3betを打ち合う環境。韓国まで来ておれ何してんの、と思いつつも、少しずつスタックを回復させていくことに成功。

気のせいかも知れないが、あまり上手くない日本人のほうが、他の国の人より思考が読みやすい。気がする。降りすぎマンへのブラフと、メイドハンド捨てられないマンへの特大バリューがうまくハマった。

夕方からまた2-5卓が立った。100%見た目からの偏見に満ちた推測だが、上手いから座ってるというより、金があるから座ってる風の人が多かった。日本人しかいない1-3卓よりは美味しそうだったので、次の機会があればもっと軍資金を持ち込んで2-5にも挑戦したい。

気づいたら終バスを逃していたので、そのまま朝までプレイしていたが、段々集中力もなくなって、このポット負けたらトータル収支がマイナスになる…とか考え始めてる自分に気付いたので5:30頃に終了。(多分これも一種のマネープレッシャー)

3日目の収支は -₩445k。まあ、一時は -₩1,100kまで落ちてたので、よくここまで戻せた、という気持ち。
これで3日間トータルの収支は +₩31k ということで、ほぼトントンで終了してしまった。

4日目(月曜日)

無料シャトルバスの始発でホテルに戻り、寝たら起きれないと思い、寝ずにシャワーだけ浴びて、再びリムジンバスで仁川空港へ向かう。
今度は急ぐ必要はなく、むしろがっちり寝たかったのでリムジンバスで正解だった。(ちなみに2時間かかったので、やっぱり90分というのは詐欺だ)

仁川空港にて。この旅はじめてのカジノ外の食事。美味しかった。

終章:ウォーカーヒルはアリ

今回海外でキャッシュゲームをがっつりやるのは初めてだったけど、とてもよい経験ができたし、すごく楽しめた。

一人旅というのもなんだかんだで良かった。もちろんポーカー仲間と一緒に行くほうがホテル代も抑えられるし、食事の選択肢も広がるし、楽しさ倍増だと思うが、自分の気が済むまでプレイして、疲れたら帰るという自由なリズムが行動できたのは良かった。

ウォーカーヒルのポーカーは美味しいか?で言うと、レーキは高いし、日本人が多いし、微妙かも知れないけど、FISHは十分いるし、結局日本在住の身分でほんの3、4日で行って帰ってくることができる、と言う気軽さはやっぱり他にない。

2-5以上のレートは立ってないことが多いので、ガチ勢には物足りないかも知れないが、少なくとも海外キャッシュデビューにはちょうどいいし、僕のようなエンジョイ勢にとって、ウォーカーヒルは十分アリである。

今後も海外キャッシュにはどんどん挑戦していきたい。

おまけ:カジノに関する情報

ポーカールームについて

  • カジノの入口およびメインフロアは地下1階で、カジノ内エレベータで1階に上がったところにポーカールームがあります。

  • 訪問した時、ポーカールームは24時間営業でしたが、2023/10/2から変更になり、13:30~翌7:30になるとのFacebookにアナウンスがありました。

  • 全部で7卓(最大6卓くらい稼働してるところを見た)。基本は1-3、時々2-5が1卓立つ程度。各レートのbuy-inは画像の通り。

1-3ならmax 166bb、2-5ならmax 300bb 
  • 日曜はトーナメントをやっていて、結構にぎわってました。トーナメントのスケジュールもFacebookでアナウンスされてます。

カジノでの食事

カジノでタダ飯を食べる方法をポーカールームのスタッフに教えてもらいました。(ポーカー以外のゲームで権利を獲得することもできますが、以下はポーカーの場合です)

  • その日まずポーカーを30分プレイすると無料ご飯の権利1つ獲得

  • 食事後、4時間プレイするごとにまた1権利獲得

  • 1回の食事休憩は30分間

僕が食べたご飯の写真はすべてこちらのツイートスレッドに

というか他に食事する方法がわからない。併設のホテルまで行けばレストランとかありそうだけど。

経費とか、宿泊場所とか

  • ホテル:3泊で3.5万円くらい

  • フライト:5万円くらい (サーチャージ込み)

  • 空港⇔ホテル:KALリムジンバス、片道 1,800円くらい

今回は江辺駅にあるドン ソウル ホテルというところに泊まりました。建物がすごく古いのでオススメということはないですが、ウォーカーヒルの無料シャトルバス圏内では自分がリサーチした範囲では唯一の現実的な選択肢でした。
もちろんカジノ併設のホテルが一番楽だけどお高いので、実質一番アクセスがいいホテルかなと。

もっと安く済ませたければ、江辺駅に江辺スパランドという24時間開いてるチムジルバンがあるので、そこに泊まる手もあるらしい。あと、ラブホを使う手もあるらしい。
ホテルもフライトももっと早く予約すれば安く抑えられた気はする。

食事も基本カジノのタダ飯で済ませてたので、他にはほとんどお金がかかってません。

軍資金

持ち込んだ軍資金は、合計30万円くらい。あまり深く考えた額ではないです。なんか手元にあった₩1,800kに加えて、なんか手元にあった米ドルや豪ドルや日本円をテキトーに握りしめて行きました。結局追加で両替はせずに済んだけど、2-5やるなら、もっとあったほうがよさそう。

現地でお金を引き出す方法とかよくわからないし、手数料高そうだからやってないけど、カジノ内にATMはありました。

参考

行く前にdarvvvさんが韓国ポーカー情報をまとめている一連のnoteは一通り読みました。とても参考になるので、行かれる方は目を通してみるといいと思います。


以上です。これから韓国に行かれる方の参考になれば幸いです。読んで頂いてありがとうございました。

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