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永遠の向こう側

※当文章は2008年3月1日に行われたsyrup16g のラストライブを観に行った際にmixiに残していたレポにならないレポ。17年前の自分もひねくれてて、悲しんでいて笑えるくらいに俺だった。以下は過去の文書

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初めての武道館。初めてのバンドの解散ライブ。
人生でもっとも愛したバンドのそれに参加できた事をまずは感謝したい。

語るべき言葉は、あの会場に行って、あのライブを体験した人がそれぞれの言葉で書いている。2chでは、mixiのやつらキメぇだの、小学生の作文かよという声が書かれていたけれど、小学生の作文上等だと思うよ?

妙に利巧ぶって、誰かを見下したり、蔑まなければ言葉を発する事のできない大人より、感性が剥き出しで、初めてみたものを上手く言葉に出来ず、それでもあらわそうとしてしまうような小学生のような心からの言葉の方が僕は読みたいと思う。

一つの事柄を見ても、感じ方はそれぞれだから、自分の感情を押し付けたくなる人がいるのも理解できるけど、みんながそうなわけじゃなく、一部の一部だろうから。


武道館の前に掲げられたラストライブのタイトル名。黒いそれは、ラストアルバムが白であったことに対しての、光に対しての闇であったように思う。

mixiでも2chでもライブ序盤に眠くなったと書いている人がいたけれど、前日ほとんど眠れなかった僕や友人も同じような感覚に陥った。でもそれは、きっと退屈や眠気なんてものではなくて、あの序盤の曲たちが醸し出す空気だったのだと思う。


一曲目がきこえるかいだったことは、妄想だと笑われるかもしれないけど、きっと武道館に来た人への彼らからの挨拶だったのだろうね。物販に並んでいた時にリハの音が聞こえていたから演奏されるであろう事は分かっていたけど、まさか一曲目だとは思わなかったな。END ROLLのNHK HALLでも最後の解散宣言と翌日の前に披露されていたことからも分かるように、彼らにとって大事な曲なのだなと感じた。

そして無効の日。まさか、まさか聴けるとは思っていなかった。

が、正直、最初のこの辺りまでは演奏のバランスというか、バンドとしてのずれのような、ラストライブ特有の堅さみたいなものがあったように思ったのも事実。


生活→神のカルマ→INMと演奏は続く。
そしてanything fo today。開演前、一緒に行った友人と今日はこの曲やらないかなと話していたのだが、本当にやるとは思わなかった。僕がはじめて彼らのライブに行った時にも演奏されていた曲。


全曲にこうして思ったことを書いたらきりがないけれど、月になっても、もったいないも、上にあげた曲たちも、久しぶりに演奏される曲たちで、改めてSyrup16gというバンドが名曲を奇跡のように生み出してきたのだなと感じた。

五十嵐さんがアコギ一本で弾き語ったセンチメンタルと明日を落としてもは圧倒的で、でも、でも、なんだか切なかった。バンド最後の日は、ずっとバンドで演奏してほしいと・・・。 そう思いながらも、アコギの音が胸に染みて、ステージの暗がりを見つめた。


ラストアルバムからは、途中の行方、さくら、ニセモノ、イマジネーション、scene through,君を壊すのはが披露された。最初のアンコールの時に、さくら→ニセモノという流れだったのだが、昨年のライブでは常に一曲目だったニセモノが、さくらの次に来た事も個人的には感慨深い。

最後は、翌日を演奏し、Reborn。
Syrup16gというバンドを終らせるには、この曲しかなかったのかもしれない。 パレードやシーツで終えられたのなら、きっと悲しさを煽る結果にしかならなかっただろう。


こんな駄文はレポじゃない。感情の垂れ流し。
でも、昨日の、あの会場で僕が見た景色。

悲しさとか、絶望感は昨日感じませんでした。
寂しいけど、Syrupの演奏は、それぞれの明日を感じさせてくれるものだったから。
最後のライブなのに新曲を披露してしまう彼ら。
変わってしまう、物事が行き過ぎてしまう事を歌ったうた。


名前を呼んだり、叫んだり、その人それぞれが、最後の舞台に自分の彼らへの思いを告げていた。それを叩いたり非難する人もいるだろうけど、彼らへの気持ちを伝えたかった。 Last Waltzsを観れた気持ちが止められなかったんだろうと思います。


序盤の演奏のばらつきや、負け犬の時のミス。
MCで、最後までグダグダだった俺みたいなことを五十嵐さんは言っていたけど、それでもそんなことであなたたちの曲の素晴らしさは損なわれなかったです。
歌には力がある。世界は変えられなくても、人の心に強く何かを残す事はできる。

最高のライブを、この腐りきった人生に感謝できるあなたたちとの出会いをありがとう。
歌は心に残り続ける。終演後、涙を流している人もいたし、悲しんでいる人とも居たと思うけど、僕は絶望も喪失感もありませんでした。 END ROLLの時に感じたそれは、今日のライブにはなかった。

だって、本当にそれぞれのこれからが感じられたから。

mixiの文章に対する批判で、もう終った事なのかよとか、自己満足で気持ち悪いという言葉があったけど、この連帯感が解体されて、陵辱された現代で、心からの音楽を求める人たちが、 その想いを綴りたいと思えるほどのライブだったことを、バンドがいたことの方が僕にとっては大事に思います。


このまとまりのない駄文の最後に。

LIVE FOREVER
夢は永遠に君の中で生き続ける事さ
永遠だってそう終わりが来るという
それでも僕らは 生まれ変わっていくのさ

そして毎日は続いていく。
生きることは辛く、しんどいことも多々あるけれど
それでも出会えたから。彼らの音楽と出会えたから

ありがとうと、さようならと。
そして生きていくことを。

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そして現在、あの日のことを再構築して書いている。ツアーが終わるまでに書けたらいいな。


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