去華就実~中学校教師の教育雑感記~

元公立中学校教師。現在,公立中学校非常勤講師。校内研修や教育セミナーで講義,講演,模擬…

去華就実~中学校教師の教育雑感記~

元公立中学校教師。現在,公立中学校非常勤講師。校内研修や教育セミナーで講義,講演,模擬授業を行っています。道徳教育、道徳授業づくり,学級経営、学年主任としての仕事術,教師論,教育論についての研修やセミナーの講師依頼も承り中です。主な著作は「良い行いを導く道徳授業」(日本標準)

最近の記事

ヘリコプターとカーリング

内外教育」(2024年4月26日)の「ラウンジ」に「ヘリコプターペアレント」という言葉が書いてありました。 知らない言葉でしたから,すぐに調べてみました。 ベネッセの公式ホームページにこんな説明がありました。 さらに,調べると「カーリングペアレント」という言葉も見つかりました。子どもの行動に先回りして失敗や困難にぶつからないように整えてしまう過保護で過干渉な保護者を表しているそうです。 いずれにしろ,子どもの自立にとってはやっかいな親のことです。 発達段階に応じて,子ど

    • 虚子と銀河

      今日の読売新聞に俳人の高浜虚子の特集記事が載っていました。 虚子に関する知識はほとんどありませんが,正岡子規から俳句を学んだことは知っていました。 さて,新聞には虚子のこの句が紹介されていました。 詳しい意味はわかりませんが,俳句という凝縮された世界に銀河を読み込むなんと壮大な句だと思いました。宮沢賢治の匂いがしました。 あらためて俳句の世界の素晴らしさを実感した朝でした。 今年は,高浜虚子生誕150周年ということです。

      • 市教委計画訪問

        今日の午前中は,市教委の計画訪問でした。 市教育委員会2名の先生が来校し,先生たちの授業や生徒の様子,学校環境などをみるというものです。 この訪問には2種類あり, A訪問は,事前に指導案を作成し提出する。当日は,初任者と3年未満の先生たちの授業には担当の先生(校長など)が50分間参観する。 B訪問は,当日,学校内を巡回し,数分間だけ授業を参観する。 今回は,B訪問でしたから,楽でした。 市教委にとっては,学校現場と教師の授業力の実態を知る貴重な行事だと思います。 1つだけ要望

        • 中学生の主体性はそんなに重要か

          来年度の公立高校入試では,生徒の主体的に学習に取り組む態度の評価が重視されます。 この主体性を評価する方法としては,ノートやレポートの記述や学習の振り返りシート,授業中の発言などがあります。単純に挙手や発言回数で評価することはありません。 しかし,このような方法で生徒の主体性が公正に評価できるのか疑問を持っています。 今日の読売新聞の「あすへの考」で特集を組んでいました。その中で,こんな意見が紹介されていました。 中学生段階で,学習に対する主体性を本当に重視すべきなのでし

          晴れた日に車を洗う

          とても気持ち良い天気でしたから,久しぶりに車を洗いました。 最後はいつ洗ったかを思い出すと,何と2月以来洗っていませんでした。 しかも2月は,自分で洗ったのではなく,点検の時にディーラーで洗ってもらったのです。 若い時は,日曜日などによく洗っていました。 自分の部屋がなかったので,車が自分の部屋のようにとらえていたのかもしれません。 内装やアクセサリーもこだわっていました。 しかし,だんだん歳をとるにつれて,車は安全に走ればいいという考えになりました。まあ,面倒くさくなった

          宿題って必要か?

          今日の読売新聞の「THE 論点」のページに「宿題って必要か?」という記事が載っていました。 興味をもったのは,世界の宿題です。 「算数の宿題をどのくらい出しますか」の日本,香港,ドイツ,シンガポール,米国,フランス,韓国の調査結果でした。 毎日,宿題を出しているのは,香港が1位で92%,日本は58.7%でした。 逆に出していないのは,フランスが35.4%で1位で,日本が7.1%でした。 必要かどうかは,教師と保護者では意見が分かれるところです。 さて,私は,毎時間配付して

          νガンダムはだてじゃない

          昨日は,2人の息子の仕事の休みに合わせて,私も休みをとり家族で福岡へ行きました。福岡で働いている次男に会うためです。 昼食は次男が選んだ生パスタで有名なイタリア料理店へ行きました。 パスタが太くモチモチとしていて,とても美味しかったです。 その後,妻と次男と買い物に行きましたので,私は以前から行きたいと思っていたららぽーとへ長男と一緒に行きました。 もちろん,νガンダムに会うためです。 実際に見ると迫力があり,今にも動き出しそうなカッコいいガンダムでした。 写真は,正面からは

          麦の花

          高校生の頃,古典の教科書に出ていた「宇治拾遺物語」や「雨月物語」に興味を持ちました。 理由は,怪異譚が収録されていたからです。 昔から,怖い話や怪異現象や超常現象を扱った漫画や小説を読んだり映画やテレビなども見たりしていました。 さて,今日の読売新聞をパラパラとめくっていると「宇治拾遺物語」という言葉に目が留まりました。どんな怖い話かとワクワクしながら読んでみると,これがまったく違いました。 調べてみると麦は,4月桜が散ったあとぐらいに小さい白い花を咲かせるそうです。 こ

          物事には必ず両面がある

          市内の公立中学校HPに授業の様子が紹介されていました。 タブレットを使った国語の授業で, ➀弁論大会の原稿をタブレットで書く。 ②仲間が書いた文章をタブレットを使って推敲する。 という流れでした。 このような授業を見ていつも思うことですが,学級には生身の人間がいるのに,どうしてタブレットを使う必要があるのでしょうか。 効率を優先しているのでしょうか。 国語辞典を使い紙に書いた原稿を持って仲間と交流しながら推敲してもらうような授業ではダメなのでしょうか。 推敲をして変えたほ

          サークル論

          私は3つのサークルに所属しています。 ➀佐世保教育サークル(地元サークル) ②道徳のチカラ(全国サークル) ③佐世保教師塾(若手育成のための地元サークル) この中の佐世保教育サークルは20年以上も続いています。 第1回のサークルは,会議室などの部屋を借りずにファミレスでした。 私を含め3人が持ち寄ったレポートを検討したりセミナーの企画をしたりして,盛り上がりました。 その後,若手を中心に他の先生たちを誘って月に1回の学習会を開きました。 多い時には15名ちかくの参加者があっ

          ヘブンズドア

          NHKドラマ「岸辺露伴は動かない」の新作「密漁海岸」を観ました。 漫画で読んだ時は,このエピソードは実写化は難しいだろうと思いました。理由は,クライマックスが海中バトルシーンとなっていたからです。(ネタバレになるので詳しくは書きません) しかし,ドラマは漫画をほとんど忠実に再現されていてよかったです。 原作漫画「岸辺露伴は動かない」(集英社)をベースにして,漫画「ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない」(集英社)を一部を使っていました。この構成がうまく,登場人物

          「妻の日」

          明日は,母の日です。 私の母はすでに亡くなっていますので,感謝の気持ちを込めて手を合わせるぐらいしかできません。 妻は,昨晩,息子たちから花をもらってとてもうれしそうでした。 では,私は妻に何をプレゼントしようかと考えました。 はたして,感謝の気持ちを伝えるだけで妻は納得するか・・・。 ということで,今朝,友人がオーナーであるケーキ店に行きました。 ここのフルーツ系のケーキが妻のお気に入りなのです。 公園の中の少し高台にある店には,すでに5名程度のお客さんがいました。 ケー

          スベールイス

          昨日の午後は,イスの補修をしました。 長年使っている木製のイスの滑りをよくするための補修です。 今までは,100円ショップで買った滑りが良くなるフェルトやシールを貼っていましたが,次第に滑らなくなっていました。 今回は,アマゾンで良さそうなグッズがありましたので,すぐに購入しました。 補修の手順は,以下の通りです。 ①イスの脚裏のシールをはがす ②はがした部分がベトベトしているので,きれいに取り去る。 ③紙やすりでていねいに磨く。 ④スベルグッズを木ネジで取り付ける。 1

          デンマーク体操

          昨日,体育大会の総練習が終わりました。 S中学校は感染拡大のため競技種目を減らしたことで,すべてが午前中で終わる短縮型プログラムとなっています。 さて,このプログラムの中に「デンマーク体操」というものがありました。この体操は,初めてみました。こんな体操があるんですね。 体操と筋トレを組み合わせたような,動きが激しい体操でした。 ネットで調べると1931年にデンマークのニルス・ブックが来日し,普及させたそうです。 その後,海軍が取り入れ改良し「海軍体操」として完成させました。

          教師に「公」を強制するな

          雑記帳(ノート)にいろいろなことを書いています。 書いている内容はこんなことです。 ・学級通信のネタ ・学年経営の方針 ・行事の構想 ・道徳授業プラン ・新聞の切り抜き ・雑誌の切り抜き ・読んだ本にあった気に入った文や言葉 ・セミナーや講演会のメモ など。 2001年から現在まで28冊のノートを使っています。 さて,14冊目(2014年)にプロ教師の会代表である諏訪哲二さんの「プロ教師の流儀」(中公新書ラクレ)を読んだメモを書いていました。 あまりにも「公」を強制しす

          やる気が出るひとこと

          今日の2・3時間目は,体育大会の全体練習がありました。 この歳になると長時間の立ちっぱなしがとてもつらいです。 非常勤講師ですから,全面的に指導するわけではありません。必要であれば指導したり協力したりするという立ち位置です。 さて,2時間の全体練習が終わり帰宅しようとしていたら,2年生のひとりの女子が近寄ってきて, 「先生,帰らないでください」と言ってきました。 「どうして」とたずねると, 「午後も社会科の授業をしてほしいからです」と言いました。 何とうれしい一言でしょうか