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吾亦紅

ワレモコウです。

7〜10月に出回る可愛らしい花ですね。

気がつけばもうそんな季節になっていました。ツクツクした面白い姿でバラ科の植物です。今の季節、花屋に行けば店先のミニブーケに混ざっていることも多いと思います。

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茎が細くてちょっと寂しい佇まい。

我も亦 紅なりと ひそやかに (高浜虚子)

このような姿の私ですが、私も赤い花なのですよ、という短歌。
控え目な表現が吾亦紅の雰囲気と重なってとてもいじらしいです。

生け方のコツ

ワレモコウのような花は、飛ばし方を間違えると虫が飛んでいるように見えるので注意が必要です。チョコレートコスモスも然り。

せっかくの面白いシルエットを台無しにしないように、いける際にはまず邪魔になりそうな枝を分解します。四方八方に小枝が伸びているような枝振りの花や葉物は一度バラして、生かしたい部分に目がいくように再構築します。

再構築といっても少しグルーピング(まとまりを作る)する事くらいなのですが、生かせる向きをよく観察して1本ずつ足していくような作業です。

細い茎なので剣山には刺さりません。先にいけたガーベラや葉物に寄りかかるようにして、そっと乗せていきます。

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見直し

花に虫がたかっているように見えては台無しなので、いけ終わったら一息置いて見直すことをオススメします。

集中しすぎて違和感に気付けない事ってよくあるんです。なんとなくハマった感覚がない時は何か別のことをして一度時間を置いてから花を見直したり、写真をとって画面越しに眺めたり。

花が咲き出してしまうと困るので、私は手早く写真を撮ってみる事の方が多いですね。そうすると花を客観的に見れて、おかしな所に気付きやすくなります。

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花合わせ色合わせ

色合わせはワレモコウの赤茶色に合わせて、くすみピンクのガーベラと優しいピンクの小菊をいけています。葉物は特別使用せず少しの菊の葉をあしらって。

花の色合わせは反対色を合わせて緊張感を持たせる場合もありますが、今回はアナロガス配色で品よくまとめました。

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地味な花ですが長く愛されている理由が分かります。

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