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【Common Disease】 片頭痛 ②

つづいては、少し医学的な内容を話していこうかと思います!
さっそくどうぞ!


診断基準

診断基準とは、片頭痛と診断されるの条件を示したものです。
少し医学的ですが、内容としては難しくはないのでご確認ください。
この基準を満たしそうだなーと思った方は受診をし、逆に満たさないけど片頭痛と思っている方は要注意です。
前記事に示した前兆があるかどうかで基準が変わります。

前兆がある片頭痛

以下の項目を満たす頭痛が5回以上あるとき

  • 4〜72時間続く

  • 片側、拍動性(ズキズキなど)、痛みが強い、日常生活が困難のうち2つ以上ある

  • 頭痛中に吐き気・吐く、眩しく感じる/音がうるさく・怖く感じるのうち1つ以上がある

前兆がない片頭痛

以下の項目を満たす頭痛が2回以上あるとき
(前兆においては前記事参照ください)

  • 視覚的、感覚的、言語的などの前兆が1つでもある

  • 前兆が5分以上、2つ以上、片側、頭痛併発のうち3つ以上ある


片頭痛になったら、その先(予後)

病気にかかった後に、将来的にどうなるかを示したものを予後と言います。
このセクションでは片頭痛の予後について記載します。

反復性片頭痛の患者の多くは加齢に伴い改善傾向を示す。その一方で、年間約3%の患者は慢性片頭痛に移行する。

頭痛の診療ガイドライン 2021

片頭痛は男女とも加齢により寛解(一時的かも知れないが治る)することが多いと知られています。
予後のパターンは4つほど知られており、①不変、②部分寛解、③寛解、④増悪に大別されます。
つまり一部の方は慢性的に頭痛をしやすくなります。これを慢性片頭痛とよび、年間3%程度の人が発症しています。メカニズムは明らかにされていないようですが、いくつかの危険因子があります。
介入できるものを以下に示しておきます。これらを避けることである程度は慢性化を予防することができるかもしれません。

  • カフェイン過剰摂取

  • 肥満

  • 睡眠障害 など


片頭痛の治療

ここは医学的すぎるかなと思うので簡単簡潔にかきます。
ちなみに急性期治療(おもに救急外来などでする治療)と慢性期治療(上記の慢性片頭痛となった人への治療)がありますが、私は救急医なので急性期治療の紹介をします。慢性期とは治療は異なります

制吐剤(吐き気止め)

メトクロプラミド、ドンペリドンという一般名で、吐き気止めに当たります。
片頭痛の時は高頻度で吐き気、吐くことがありますので、最初に治療をすることが多いです。

鎮痛剤

おもに推奨されているのはアセトアミノフェン、NSAIDs系です。
NSAIDsというのは非ステロイド系抗炎症薬でロキソプロフェン(ロキソニン他)などです。
いずれも薬局で購入可能です。

特効薬的なもの

前記事にも少し記載しましたが、片頭痛にはセロトニンというホルモンが関与していることが考えられています
間接的にセロトニンを稼働する薬があり、トリプタンといいます。
飲み薬、鼻スプレー(点鼻)などがありますが、点鼻は12歳以上での使用となります。

その他

推奨度は高くないもしくは検証の段階ですが、以下の治療も検討されています。

  • 酸素投与

  • ステロイド など


いかがでしたでしょうか。
正直、医学的要素が強すぎて自己満足の内容に近いかもしれません 笑
質問などあれば答えられる範囲でお答えします。
お疲れ様でした!

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