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【日本人のほとんどが経験したことのない癒し】お灸ってなあに?


お灸ってなあに?

お灸を教科書的にいうと、蓬(よもぎ)の葉を乾燥させた艾(もぐさ)を燃焼させ、身体表面の一定部位に「温熱的刺激」を与えるものです。
刺激による生体反応を利用し、生活機能の変調を矯正し、保健および疾病の予防または治療に応用する施術方法です。

お灸の認知度<海外>

お灸は海外での普及率は低いものの、アフリカのサハラ砂漠南部でこんな活動があります”moxafrica”
同地域では結核やHIV/AIDSなどの複合感染との闘いを助けるため、お灸を投薬治療に追加し、薬品が得られない場所での代替治療として利用する研究が進められています。
薬が十分に行き渡らない地方に住む方々に、お灸による免疫力向上を図る目的で活用されています。

お灸の認知度<国内>

では日本ではどうでしょう。
日本では一般の人々に深く浸透しています、数十年前までは。
皆さまのお祖父さんやお祖母さん世代の方は背中や手足にお灸の跡が残っているよ、という方がいらっしゃるかもしれません。でも、私たち世代はほとんど知る機会もありません。

昔は病院に行くのはとても高額なものでした。そこで日頃からの養生として用いられていたのがお灸です。
それから戦後の高度経済成長期、「国民皆保険」を実現したのが田中角栄元首相。これにより負担が少なく病院へ通うことができるようになり、お灸で日々の身体を整える習慣はどんどん廃れていったのだそうです。

今では「お灸をしたことがある」という方は全体の5%ほどなんだとか。

お灸はこうしてつくられる



お灸の原材料は?

原料はヨモギ(蓬)です。葉の裏にある毛茸(もうじょう:T字型をした白い毛)と腺毛を生成します。腺毛は揮発性の精油(チネオール)が含まれ、燃焼すると香りがします。この香りが好きという方はとても多いです。
ちなみに、蓬の中にはビタミンB、ビタミンCが含まれているんだとか。

艾(もぐさ)のつくり方

蓬を5〜8月に採取し、
葉を数ヶ月乾燥させ、
裁断機で葉を刻み、
石臼ですり潰す。
それを篩にかけ、
唐箕(とうみ)にかけ小さな夾雑物を取り除いて完成します。

今現在生産量が多いのは新潟県で、国内生産の約80%を占めているそうです。

まとめ

以上、お灸を教科書に沿って簡単に見ていきました。
授業で実際にもぐさをつくったのですが、たくさんの蓬の葉からホワホワなお灸をちょっぽり作ることができました。

そして艾は火をつけ、直接または間接的に患者さまの身体に温熱刺激を与えることとなります。

次回はお灸の施術はどんなふうにしていくのかについても書いていこうと思います。ご覧いただきありがとうございました。

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