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鮮やかな立ち回りで刀を交える剣劇アクション『巫兎 - KANNAGI USAGI -』

『巫兎 - KANNAGI USAGI -』は火花散る刀の仕合に焦点を当てたアクションゲーム。相手の太刀を弾いて体勢を崩し、渾身の一撃をあびせるシステムはSEKIROの体幹ゲージに近い。和風の世界観でボス戦に特化しており、それぞれの用いる戦術と身のこなしに見惚れてしまう作品だ。

戦いの基本は相手の攻撃に時機をあわせて防御する「弾き」。暇を与えず斬りかかりつつ、本意は後の先をとらえた体幹への衝撃にこそあると心得べし。防御の猶予時間は長めだが、寸分違わず攻め手を受ければ彼の勢いをいなし、素早く太刀を返すことができる。突きや払いは特別の注意を要するが、躱す、跳ぶなどして慮外の一撃を加えれば格別の演出が深慮に報いる。

本作の非凡な所はそれぞれ異なる剣術にあり、神速の連撃から山をも断ち割る一太刀まで、いずれ見事な立ち回りが台詞を用いずして人物の個性を感じさせる。特に相手の呼吸をよむ事が肝要な本作において、攻め手の緩急が立ち合いに限りなき興を添える。圧倒的好評もむべなるかな、宜しく手にとりて一戦交えんことを御検討被下度候。

飲酒・斬撃などの表現のため成人向けとして登録されている。

剣術の実際について書かれた奈良・八起堂治療院さんのnote がおもしろかったのでここに載せておきます。

また、6/22からは 静嘉堂文庫美術館で「超・日本刀入門 revive―鎌倉時代の名刀に学ぶ」という展覧会が復刻開催するそうで、こちらも楽しみ。