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「おいしい」をつくる料理の新常識

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cakesで2018年〜連載していた記事です。一部は『新しい料理の教科書』(マガジンハウス刊)に収録されていますが、cakesクローズに伴いnoteに移行しました。
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2022年12月の記事一覧

おでんは「冷める時に味が染み込む」わけではない!

おでんは「冷める時に味が染み込む」わけではない!

冬にぴったりのおでんはおでん出汁を具材に含ませる料理です。おでん出汁には便利な市販品もありますがわりと濃いめの味付けがおおい印象です。そもそも市販されている練物は甘めの味付けが多いので、くどくなりがちです。せっかく自分でつくるなら出汁から手作りしましょう! すっきりした味に仕上げたいので、今回は「出汁20:醤油1:酒1」でおでん出汁をつくります。一般的なおでん出汁の割合は「出汁20:醤油1:みりん

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フライパンで8分! かんたん激ウマのクリスマス料理

フライパンで8分! かんたん激ウマのクリスマス料理

クリスマス時期になるとスーパーの店頭に並ぶ骨付きの鶏もも肉。鶏もも肉はおおらかな部位で失敗しにくいうえ、骨付きの肉には特別なおいしさがあるので、料理しない手はありません。

ネットで検索すると「骨付き肉がおいしい理由は髄液の旨味とコラーゲン」と出てきますが、『鶏肉の加熱調理─骨の有無が食味に及ぼす影響──』という論文によると骨付きと骨なしではうま味に差はありません。「骨付きの肉は肉が縮みにくい」と

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名店の味をヒントに家庭向けに仕上げた、まろやか〜な豚汁

名店の味をヒントに家庭向けに仕上げた、まろやか〜な豚汁

新潟県妙高市にある『とん汁 たちばな』は豚汁の名店。今日はそのお店の豚汁からヒントを得た家庭用バージョンをご紹介します。ポイントはみその扱いと甘酒です。具材は豚バラ肉、玉ねぎ、豆腐の三種類だけとシンプル。

みそ汁に使う場合、よく「みそは煮込んではいけない」といいますが、今回ははじめから入れてしまいます。すると和風のシチューのようなまろやかな味わいになるのです。

豚汁1.豚バラ肉を5cm幅に切り

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​極上の『さばの味噌煮』

​極上の『さばの味噌煮』

昼ごはんの定番、さばの味噌煮。さばの味噌煮は魚臭さを感じさせない優れた料理法です。今回は事前にさばの切り身を酢が入った湯に通し、さらにセロリの香りをつけることで臭みを抑えました。

さばの味噌煮1.さばの切り身は皮目に浅く切り込みを入れる。セロリは筋をとり、薄切りにする。

2.鍋に分量外のたっぷりの水を沸かす(1L程度が目安)。鍋底から泡が上がってきたら分量外の酢を大さじ1程度入れて、火を止める

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