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「おいしい」をつくる料理の新常識

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cakesで2018年〜連載していた記事です。一部は『新しい料理の教科書』(マガジンハウス刊)に収録されていますが、cakesクローズに伴いnoteに移行しました。
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2022年10月の記事一覧

肉汁たっぷりハンバーグの秘訣は『低温』『肉の鮮度』『塩』

肉汁たっぷりハンバーグの秘訣は『低温』『肉の鮮度』『塩』

洋食の定番ハンバーグは、みんな大好きなメニュー。しかし、料理をする側からすると、なかなか悩ましい料理です。

まず、ハンバーグ自体がむずかしい料理の部類に入ること。一番の問題は焼き加減の見極めです。ハンバーグには空気が入っているので、火の通りが悪いのです。そのため「焼けた!」と思っても、まだ中は生の状態という失敗も多く、かといって火を通し過ぎると肉汁が失われてしまいます。

また、おいしいハンバー

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『青菜炒め』は強めの火で、すばやく加熱せよ

『青菜炒め』は強めの火で、すばやく加熱せよ

今日のテーマは「青菜の炒め物」。中華料理屋さんの定番メニューの一つです。「家庭ではプロとは火力が違うから無理だよ」という意見もありますが、たしかに家でつくっては見たものの「なんかイマイチ……」と思った経験はないでしょうか。

今日は夏が旬の空芯菜の炒め物をつくります。調理開始から終了まで3分とかからないスピードメニューなだけに、出来、不出来には段取りが大きく影響します。お店の味にするなら鶏ガラスー

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肉を焼くときは強火で何度も裏返せ!

肉を焼くときは強火で何度も裏返せ!

今回はステーキの焼き方を考察します。インターネットで牛肉の焼き方を検索すると数え切れないほどの方法がでてきますが、目指すのは表面がカリッとして、なかはジューシー。噛みしめるごとに濃い肉の味がじんわりとする仕上がりです。

ビーフステーキ(一皿分)

牛肉 180g(2cm厚)
塩  適量(肉の重量の0.5%が目安)
胡椒 適量

まずはステーキ用として売られている肉を購入します。

なぜ、ステーキ

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