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料理の基本

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基本的な料理を丁寧に解説します
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2019年2月の記事一覧

エビの春巻き、バジルソース

じdブラックタイガーエビを使って、エビの春巻きをつくります。見る人がわかればすぐにわかりますが、オリジナルはロブションのエビのパピヨットです。 エビのパピヨット アミューズなら6人前 前菜なら3人前 ブラックタイガー 6尾 春巻きの皮    3枚 塩、胡椒    適量 バジル     6枚 バジルソース バジル    30g オリーブオイル 60cc にんにく    2g 塩       1g まずはブラックタイガーエビについて。エビの冷凍品は結構、おいしいのですが、家庭

鰯のリエット

twitterでも書いたレシピシリーズです。今回はジョエル・ロブションのレシピをベースにした鰯のリエット。 オイルサーディン 1缶 クリームチーズ  100g ディジョンマスタード小さじ1 塩、胡椒      適量 シブレットのみじん切り 適量 リエットはパテに似たペースト状の料理です。豚肉でつくる場合は塩漬けにした豚の肩肉をコンフィにしてからほぐし、ラードを加えてつくります。魚の場合も同様にコンフィにしてからつくるのが一般的。このレシピではオイルサーディンの缶詰を使うこ

あめ色の玉ねぎのカガク

今日はカレーやオニオングラタンスープに使うあめ色玉ねぎについてです。 玉ねぎの仲間はエネルギーをデンプンではなく、ショ糖や果糖の鎖として蓄積します。ちなみにショ糖の割合が高い玉ねぎほど保存性が高いので、広く栽培されています。ゆっくりと時間をかけて加熱するとその鎖が外れ、甘くなるのです。あめ色玉ねぎはそのさいたるもの。 玉ねぎをゆっくりと弱火で何時間もかけて加熱したあめ色玉ねぎ。フランス料理ではオニオングラタンスープにしか使いませんが、甘みを好む日本人の口にあったのか、カレ

家でつくるならヒレカツが簡単、という話

家では揚げ物は嫌、という方が多いようですが、実は揚げ物は簡単です。その理由は温度変化がゆるやかで、調整しやすいから。例えるなら安全運転でゆっくりと目的地にたどり着けるイメージです。そのわりには全面から加熱されるので、効率がとてもよく料理を一気につくるのにも向いています。料理屋さん風に言うと「油は仕事が早い」のです。 今日はトンカツを揚げてみようと思います。個人的にはロースが好みですが、今日はヒレカツ。 豚のヒレ肉は内臓側に2本ついている肉なので、特有の癖が出やすい部位です

ブロッコリーの蒸し焼き

欧米と日本の料理本の違いは写真の多寡と言います。欧米では写真のない料理本のベストセラーが結構、ありますが、日本では少ない。(と思う)そもそも日本ではファミレスのメニューにも写真がついていますし、食品サンプルという文化もありますが、料理本でも写真が評価の大きなウェイトを占める印象があります。 とはいえ、日本にももちろん文字だけの料理本はあり、なかでも僕のお気に入りは丸元淑生さんのこの本です。 家の本棚にたまたまあった本なのですが、中学生くらいの頃に手にとり、面白く読んだ記憶

レンズ豆活用法1「煮込み」

以前、ひよこまめの煮込みを紹介したことがありますが、あのとき使ったのは水煮の缶詰でした。豆は水煮の缶詰ではなく、乾燥豆の状態から煮た方がやっぱりおいしい。 とはいえ、豆には戻し時間と調理時間がかかるのが難点。その点、レンズ豆は水戻しが不要で、しかも20分〜30分という短時間で茹で上がるので重宝します。 レンズ豆の煮込み レンズ豆 200g(乾燥した状態) 水    600g ニンジン 1/4個 玉ねぎ  1/4個 ローリエ 1枚 チョリソー 40g(またはソーセージ4本)

ロメスコソースの作り方

ロメスコソースはナッツや赤ピーマンを使ったスペインのソース。ネギを真っ黒になるまで焼いて食べる「カルソッツ」という料理にあわせますが、肉や魚、野菜まで何でもある万能ソースです。 材料 にんにく 1個 赤ピーマン 1個 アーモンド 40g トマト缶のトマト 2個 塩     4g オリーブオイル 85cc シェリービネガー 8g(または米酢8g) スモークパプリカ 3.5g〜4g(なければ普通のパプリカパウダー) まずは下ごしらえから。にんにくはまるごとアルミホイルに包んで

ケールのサラダ

最近、スーパーに並びはじめた新野菜シリーズです。今回はケール。青汁の材料としておなじみでしたが、キャベツの原種に近い品種で栄養豊富です。アブラナ科の野菜は忘れずに摂取したいところ。 これは加熱用のケールです。加熱用のケールと生食用のケールの見分け方は葉が縮れてるか、縮れてないか。 本当はこっちのケールを使ってください。でも、加熱用のケールでも問題なくサラダにできます。 加熱用、サラダ用にかかわらず太い葉脈は切り落とします。ここは薄切りにして味噌汁やスープに入れましょう。

フェンネルとリンゴのサラダ

先日、スーパーに行ったら、フェンネルが売られていました。最近は各地で栽培されていますね。 こういった新顔の野菜の使い方は取り上げられることが少ないので、こちらで紹介します。(フェンネル、すごくおいしい野菜なので) フェンネルはセリ科の野菜で、日本に伝来したのは平安時代とも言われています。ただ、強い香りゆえか定着はしませんでした。そういえば沖縄料理では昔から使われていますね。 種が魚料理に欠かせないフェンネルシードというスパイスになりますが、野菜としては主に鱗茎(葉柄基部

こぼれ梅研究その3「ブランマンジェにする」

スペインを代表するシェフ、フェラン・アドリア氏が酒粕を食べたときの感想は「これは生のアーモンドとか、マジパンみたいだ」というものでした。先入観のない感覚ならではで面白いですが、たしかに言われてみれば風味的に近いのかもしれません。 日本では生のアーモンドを入手することは困難(あっても高い)なので、この方向性 で試作をしていみました。まずはブランマンジェから。 こぼれ梅のブランマンジェ こぼれ梅 50g 牛乳 200cc 砂糖 20g 水 50cc ゼラチン