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パリオリンピックに向けたランキング 24.03.19

2024.03.19 UCI トラック オリンピック ランキング


3月15日から17日まで中国の香港にてNations Cup 第2戦が開催されました。オリンピックランキングに影響する大会は今大会と第3戦(カナダ,ミルトン)を残すのみとなり、出場枠獲得競争も終盤にさしかかっています。
以前お話ししたようにこのネイションズカップは年間3戦が行われますが、オリンピックランキングに加算できるのはそれぞれの種目に於いて上位2戦分のポイントとなるため、出場枠獲得圏内に入っているNation(国・地域)にとっては事実上今大会で出場枠争いが終わる種目も出てきます。日本チームとっても今年2戦目となるこの大会は大きな意味を持つ大会となりました。

今大会日本チームは前回大会同様女子チームスプリント以外全ての種目に日本代表チーム及びチームプリヂストンサイクリング、チーム楽天Kドリームスとしてフル参戦しています。

出場権獲得のためのプロセスについては「パリオリンピックに向けたランキング 23.03.24」で説明していますのでこちらをご覧ください。


男子短距離

男子短距離では前回から引き続き太田海也選手のパフォーマンスが際立っていました。ケイリン、スプリントの個人2種目を制し、チームスプリントでも長迫選手、小原選手と共に2位と男子短距離陣のエースとして大活躍です。オリンピック本番では各国共に仕上げて来ますので楽観視は出来ませんが男子短距離チームの活躍には大きく期待したいと思います。出場枠獲得については、正式な発表はまだ先になりますが現在のランキングを見る限り問題は無いと思います。



女子短距離

女子短距離はスプリントとケイリンにそれぞれ4名のエントリーを行いました。
前回両種目で活躍した佐藤水菜選手でしたが今大会は精細を欠き、ケイリンで5位、スプリントで7位という結果に終わりました。
オリンピックの出場枠はほぼ確定しているだけに2月のアジア選手権に参加しなかったことを含めて、この時期に基礎強化に重点を置いていると考えれば思うように走れないと言うこともあり得ますのであまり心配はいらないと思います。
(勝手な憶測です)



男子中距離

男子中距離は3種目共に順調な強化そして仕上がりを見せていました。特にチームパーシュートでは前回大会で更新した日本記録を更に2秒以上更新して2位。それ以外にもマディソン、オムニアムでそれぞれ3位と全て表彰台に上りました。
マディソンでは第1戦とペアを替えてきている事を考えると、代表4名の国内選考も厳しさを増してきているのだと思われます。(現在チームパーシュートを含め5名で戦っていますがオリンピック出場は4名になります。)
ランキングもチームパーシュートで5位と上げてきているので安全圏に入ったかと思います。



女子中距離

日本チームにおいてここまで最も不安視されていた女子中距離チームは、奇跡に近い大活躍で一気にランキングを上げてきました。
前回大会で中国チームに後れを取ってポイント差を詰められてしまったチームパーシュートは、2月に行われたアジア選手権で日本新記録を約4秒更新し優勝。そして今大会でも予選4位で1stラウンドに進出すると全体で3番目のタイムを出して3-4位決定戦へと進み、オーストラリアを破って3位銅メダル獲得。翌日行われたマディソンでは内野選手・垣田選手のアジアチャンピオンコンビでゴールポイントでの逆転勝利。さらには最終日のオムニアムでは梶原選手と内野選手で1-2フィニッシュと、オリンピックランキングが行われているネイションズカップと言うことが信じられないような大活躍でした。

気になるランキングですが、現状ではチームパーシュートで6位となっています。
各国の状況を見ると、日本より下位に位置しているドイツ,フランス,カナダ,アメリカはまだ今年のネイションズカップを2大会走っていないので、第3戦での上積みが予想されます。現状で11位のアメリカとの差が1080pなので5位に入れば逆転される事になります。他の国も全てポイントを加算するとなると日本の順位は自ずと下がることになります。
ただここで注視するポイントは現在9位に上がってきている中国は日本と同様2大会走っているので、第3戦を走ったとしても5位以上の成績を収めないとポイントの上積みはありません。仮に中国が優勝したとすると優勝での1600pと、第1戦での6位1040pが入れ替えられます。つまり560pが加算されると言うことになります。現在の日本と中国のポイント差は590p。
あくまで個人の集計ですので間違いがある事も考えられますが、今大会の成績を以て日本チームは第3戦に出場しなくても。。。。(以下自粛)



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