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実用的な環境認識(目線決め)について

こんにちは大豆です。

今回は環境認識の話です。
と言っても、前回書いたMTFのnoteの延長線上みたいな話です。
MTFのやつを読んでない方は先にそちらを読んだ方がいいかも。
一応リンク貼っておきます。

今回もよくある環境認識の誤用や間違いについて説明した後、(私なりの)正しい環境認識のやり方についてざっくり解説します。

無料note特有の説教口調&適当解説についてはご容赦を。
ではよろしくお願いします。




環境認識とは


皆さん知っての通りなので飛ばしてもいいんですが、一応簡単に定義を決めておきます。

任意の手段で相場の状況を確認し、確認した状況をもとに、トレード戦略の大枠を決めること。

少し雑ですがこんなところでいいと思います。

環境認識をやる目的は大きく分けて2つ。
①余計な損をしないようにする。
②たくさんの利益を得やすくする。

以上2点になります。
①が低度、②は少し高度な環境認識です。

多くの人はトレンドをMTFで確認して「今日はロング狙うか〜」みたいな感じで方向や目線を決め、その大枠が決まった上で、テクニカルをはじめとした様々な方法で細かい戦略を立ててトレードしていると思います。

そのやり方自体は全然問題ないと思うんですが、やり方を間違えると結構大変なことになりがちです。

トレードを始めたばかりの初心者は短期ばかりを見る傾向にあるので、よほど変なトレードをしない限りは案外収支はトントンくらいに落ち着きます。

が、色々と知識をつけてMTFを使った環境認識を始めたあたりから、なぜかとんでもないペースで負け始める人が現れ始めます。

これが俗に言う「ビギナーズラックの終わり」、「知識をつければつけるほど負ける」みたいな状態です。
まずはこれを解決しましょう。



環境認識の誤用と落とし穴


そろそろ文章に飽きてきた人も出てきてそうなので、手っ取り早く下手くその環境認識を何パターンか紹介します。


①トレンドを信じただけなのに。

こんな感じのチャートがあったとします。
イメージとしては緑の長期は2週間、青の中期が1週間くらい、赤が1日か2日で作られたチャートだと思ってください。

下手くそはこれを見て
「長期中期ともに強い上昇トレンド!短期は下降トレンド!ここは中期押し目買いのロングを狙うべき!!」
と考えます。

では、可哀想な下手くその末路を見ていきましょう。

と、こんな感じで退場します。

そして退場した後で
「最後は上だしやっぱり目線は合ってたんじゃないか。うん。目線は合ってる。エントリーが課題だ。あと、途中のショートが悪いな。短期に惑わされずに目線を信じてやるべきだ、、よーし次こそは、、、」

反省(無意味)をします。

では、(1)この反省がなぜ無意味なのか。(2)本当はどうするべきだったのか。
そして、これはさすがに都合よく負けすぎなので、(3)彼の目線が偶然当たって儲かったパターンも見てみましょう。

まずは下手くそな彼の一連の動作を振り返ってみましょう。

美しいほどに養分ですね。

さて、彼の最初の目線はどうだったでしょうか。

「長期中期ともに強い上昇トレンド!短期は下降トレンド!ここは押し目買いのロングを狙うべき!!」
でしたね。

結果としては
「長期中期ともに強い上昇トレンド。短期は下降トレンド(だった)。」
となっています。

彼の目線はほとんど完璧に当たっていますね。
なのにどうしてここまで完膚なきまでに負けたのでしょうか。


原因を一言で表すのは難しいですが、まとめると「想定が甘すぎる」ことが原因と言ってもいいでしょう。

甘かったポイントをいくつか挙げると
①短期下降トレンドがどれくらい続くかについて甘く見積もっていた。
②中期ダウ転換したとしても中長期ともに上昇トレンドに変わりないという事実が見えていなかった。
③中長期トレンドの押し目に必要な横軸の長さを小さく(自分に都合よく)見積もっていた。

と、こんなところでしょうか。

しかし彼の反省をまとめると
・目線は合ってた。問題ない。
・エントリーが課題。
・短期に惑わされるな。

でしたね。
実に無意味です。

正しくは
・(今とるべき戦略としての)目線が合ってない。
・エントリー以前の想定に問題がある。
・短期ちゃんと見ろ。

と反省すべきでした。真逆ですね。可哀想に。

そして、彼が最初に持つべきだった環境認識(目線)はこんな感じになります。
「中長期上昇トレンドで短期下降トレンドか。この短期が押し目になるか全然わからない。短期下降トレンドが転換して上向いたら押し目だと思ってロングしに行ってもいいけど、それまでは短期トレンドの行方を眺めながら待つ、もしくは(得意なら)短期だけ見てデイやスキャだけやっておこう。」

これは低度な環境認識であり、より利を求めるならもう少し高度な目線が必要になりますが、少なくとも上で出した例みたいな惨事は避けられます。


(1)反省が無意味だった理由、そして(2)本来どうするべきだったかについて書いたため、続いては「運良く彼の思惑通り儲かったパターン」を紹介します。

以上です。

このトレード1つだけを切り取って見れば、危うさはあるものの普通に利確できた悪くないトレードです。
が、先ほど見た負けパターンを引いた時にどうなるのかを知っていると、この程度の利益では彼のトータル収支はいずれ必ずマイナスに傾くというのを容易に想像できますよね。

ちなみに最高値で利確せずに握り続けるパターンは無しです。
運良く高値で利確できた時点でとんでもない幸運であり、握り続けた場合はほぼ確実に握り潰します。
「中途半端な位置で握ったロングが建値に帰りもせず高値を更新して伸び続けるという奇跡」を期待してポジションを持つのは愚か者のやることです。


長くなりましたが次の下手くそ環境認識の例を見ていきましょう。


②相場は待つのが大事なんでしょ?


続いてはこんなチャートです。
長期が上、中期が下、短期が上です。

下手くそはこれを見て
「短期二番底来たら買う!」
もしくは
「二番底まで戻り売り!」
あるいは
「短期の押し目を待って(その押し目を背に)ロング!」

みたいなことを考えます。
運が良ければ勝てますが、こんなのを続けているといつか必ず収支はマイナスに傾きます。

そろそろ読者の集中力が切れてそうなので手短に書きます。
私の集中力も切れてきました。

端的に言うと、これは環境認識や目線ではなく妄想です。

二番底来たら〜とか、二番底まで〜とか。
その形が出る根拠はどこにあるんでしょう。

つまるところ、有利な位置でポジションを持ちたいという浅い欲望に囚われ、来る保証もない「絶好の買い場」を待ち続け、それが来る前提で戦略を立てていることが最大の問題です。

あれ?でも、3つ目の「短期押し目買い」は別にいいのでは?
とか思ってませんよね。
二番底来たら損切りじゃないですか。
損切りした後に二番底でもう一回ロングするか、諦めて何もしないかとかになるんでしょうけど、いずれにせよ「さっきのロングって無駄じゃね?」っていう状態になりますよね。
※損切り位置が問題なのであって、短期見てロング自体は特に問題ないと思います。詳しくはMTFのnote読んでね。


極端に良いリスクリワード(1:3以上)を想定したトレードは、(1)よほど資金管理がしっかりしているか、(2)余剰資金がたっぷりあるか、(3)相場を読む力がすげーあるか、というかこれ全部が揃って初めてできる芸当です。

いつもRR1:5とかの高RRでトレードしてる勝ち組を思い出してみてください。
ほとんど全員アフィかサロンで定期的な収入がありますよね。それが彼らの余剰資金です。
いやーどの方も素晴らしい、天才的な分析力をお持ちですよね。
我々凡人に真似できる芸当ではありません。

我々はちゃんと身の丈を考え、狙う値幅に応じてきちんと相応のリスクを負いましょう。
具体的には、RRは1:2までが良いと考えています。

このツリーにちょっとだけ書いてあるから暇なら読んでね。

さて、話が脱線しましたが2つ目の例はこんな感じです。
3つ目の下手くそ環境認識も書きたいんですが、私の心が(無料noteでここまで書くのちょっと面倒なんだよな)と呟き始めたのでここまでにします。
みんなも集中力切れただろうし良いよね。
次行きます。



実用的な環境認識とは


いよいよ本題ですが、書きたいことは割と前章で書き終わっちゃった感があるのでパパッと書きます。

ここで、最初の方に書いた「環境認識とは」についてもう一度振り返りましょう。

まず環境認識とは

「任意の手段で相場の状況を確認し、確認した状況をもとに、トレード戦略の大枠を決めること。」

でしたよね。

そしてそれをやる目的は
①余計な損を避けるため(低度)
②多くの利益を求めるため(高度)

の2点でした。よって、環境認識は

「余計な損失を避けつつ、(できれば)多くの利益を得るために現在の状況を把握をし、戦略の方針を決めること。」

と言えます。

車の運転で例えると、自分が通る予定の道の渋滞具合を事前にチェックしたり、早く快適に目的地に付ける道順の下調べをした後でどのルートを通るか決めるようなもので、車の運転技術とは全く別の部分の技術です。

環境認識が下手くそな人は、例えるなら渋滞を自分の力で解消しようとしたり、あるいは「俺が行く頃には渋滞は消えてる」と思っていたり、「高速道路はきっと渋滞してる(妄想)から、この車が少ない(これも妄想)下道を通って行った方が早いんだ!」と思っていたりするのと同じで、自分の都合を中心に環境認識を行なっている人が多いです。


正しく実用的な環境認識をする上で最も重要なのは、とにかく事実確認に徹することです。


例えば仮に
1)長期が上昇トレンド
2)中期が上昇トレンド
3)短期が下降トレンド

という情報が与えられた場合

①長期上昇トレンドは終わってない(まだ続くかも)
②中期上昇トレンドは終わってない(短期下降トレンドが続いたら終わるかも)
③短期下降トレンドは終わってない(終わるか続くかわからない)

ぐらいの情報までしか受け取らないことが重要です。
※実際の相場では長期の高安や節目があったり、ロウソクの実体やヒゲ、過去の値動きなども見るのでトレンドだけを見るってことは無く、もう少し詳細な環境認識をすることになると思います。事実確認に徹し、環境認識の時点で希望や妄想を入れないことが重要という趣旨です。

そして受け取った情報をもとに、どういった戦略をとるのが①余計な損失が少なく、②より多くの利益を得ることができるのかを考えます。

ここで重要なのが、「損失が少ない」ではなく「”余計な”損失が少ない」という部分です。

トレードはレバ1倍でスワポ0以上のものをポジらない限り、何をどうやっても確率次第で損します。それはそういうものなので、損自体を過剰に忌避するのはよくありません。そういう人は労働をしましょう。

さて、ここから先の「どういった戦略を取れば余計な損が少なくより多くの利益を得られるのか」の部分に関しては、手法によって様々なので解説は控えます。
自分で使っている手法に合わせて考えてみてください。
丸投げです。ええ。


さすがに全部丸投げは良くないので、いくつか大事なポイントをまとめます。

まず、状況把握をした後の戦略についてですが、すごく雑に言うと
「こうなったら」こう!
「ああなったら」こう!
といった感じに戦略を決めますよね。
その際の「こうなったら」や「ああなったら」の部分はできるだけ条件を緩くし、限定しないようにするのがおすすめです。

例を出すと「この短期下降トレンドで逆三尊の形が出たら」ロング!
とかはおすすめできません。
なぜなら、もし逆三尊が出ずに上げて行ったら、せっかく上目線だったのに買えずに時間を無駄にするからです。
また、仮に逆三尊が出たとしても本当に上がる保証は無く、「逆三尊が出る確率の壁」を超えた上で、さらに「逆三尊が成立してきちんと伸びる確率の壁」を超えなければならないため、実際の勝率としては逆三尊の成否で決まるんですが、体感の勝率は非常に低いものとなり、大抵の場合メンタルがぶっ壊れ、「逆三尊が出ただけで勝ちを確信しフルレバ→死亡」の流れになります。

「この短期下降トレンドが終了した(ように見える客観的根拠が現れた)ら」中期軸でロング!
「短期下降トレンドが続き、中期上昇トレンドが終了した(ように見える客観的根拠が現れた)ら」中期軸の戻り売りに戦略を変える!

といった感じに、条件のうちどちらか一方の事象は概ね発生しやすいように戦略の大筋を決めれば色々楽です。
運悪く負けて損切りしても、損切り後の目線は「逆転した(ドテンする)」か「わからん」の2択なので、余計な損にはなりません。
※もちろん、本当に余計な損じゃなかったか、回避する方法は無かったかどうかは後々反省するべきですがね。


次に、いわゆる「まだ上目線だけど一旦ロング損切りした」みたいなことはできるだけやめましょう。
冷静に考えたら言ってることおかしいですよねこれ。上目線なら持っとけ。

と言っても、狙ってる値幅や時間軸によっては必ずしも矛盾とは言えないですからね。仕方ないことも多いです。
「中期上目線短期も上目線で短期軸ロングしたけど損切り。損切りしたけど中期上目線は変わらないから短期が上向いたらまたロングしよう。」とかは全然あると思います。

ただ「長期の水平ゾーン来た!天井取れる!短期高値背に売り!、、損切り。短期高値更新したけどまだ長期ゾーン超えてない!短期ヒゲつけた!もう一回ヒゲを背に売り!、、、損切り。」
みたいなのは完全に馬鹿なのでやめましょうね
って話です。

損切りの位置はできるだけ「目線が変わるポイント」にしておきましょう。
目線が変わらないのに損切りするの、普通に意味わからないでしょ。

↑ここで少し似たような話してるのでよかったら見ていってね。


さて、無料noteのくせに5600文字くらいに来ちったのでそろそろ終わりにします。




まとめ


最後まで読んでくださりありがとうございました。
最初にも書きましたが、MTFのnoteをしっかり読んだ後で読むことをおすすめします。
なんならこれ読んだ後もう一回MTF読んで。
というか出してる無料note全部30回ずつ読んで。

今年のトレード締めて来年3月まで暇なので気軽に感想とかくれたら嬉しいです。
ではよい年末を〜。

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