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駆け出し理系ライターに聞いた/ライターになった理由~浜松在住 フリーライター コハルさん

”理系ライター”という単語をご存知でしょうか。

科学技術や物理学、生物学などの研究的な内容を記事として取り上げ、たくさんの人に理系の魅力を伝えていく人のことです。

ライターのスキルだけではなく、理系の知識も必要になるため、スキルを掛け合わせた新しいライタースタイルとも言えるでしょう。
理系ライターは、理系の人のセカンドキャリア・リスキリングとしても注目されつつある働き方です。

この、新しいライタースタイルに突き進んでいる方が、コハルさんです。

「やりたいことがピンと来ない」状態から、現実の自分を見つめ直し、確かな自信を積み上げるまでのこと、これから目指す姿を伺いました。

~コハルさんのプロフィール~
1992年生まれ。浜松に住むフリーライター。ライター歴3年目、ディレクター歴1年半。現在はライター業のみ。身近な科学や家電に関する執筆が多い。相対的貧困と貧困の連鎖、社会課題をつくらない・広げない・残さない科学技術がテーマ。前職は製造業開発職。
夫と愛犬(元保護犬)と暮らしている。
▶X アカウント:https://twitter.com/sakurako_kishi

【この記事は文末にPRを含みます】

ライターになるまで

現在ライターとして活動されているコハルさんですが、前職は国内BtoBの理系メーカーに勤めていました。産業資材からデバイス領域、医療領域の開発を行う企業です。

大学院を卒業する際に就職活動を行っていたものの、当時は「やりたいことがぼんやりしていた」と話します。

「大学で専攻していた化学系の学科では卒業後、大学院に行くことが”普通”でした。就職することも多少考えてみましたが、飛び出すほうが勇気も準備も必要です。それに、みんなと違う動きをする人も少なかったので進学しました。

ですが、大学院を卒業する時にもまだ『これをやりたい』というピンと来るものが無くて……。かといって、博士になって研究開発をするほど取り組むこともむずかしいと思ったので、どうにか就職しようと思いました。
結果、就職先には”いろんなことができそうな会社”を選びました。」

タッチセンサーを開発する部署に配属されたコハルさんですが、しばらくして鬱病になり、休職することになります。

次第に、状態が回復して復職を決意した矢先、新たな悩みが発生します。

「今の夫からプロポーズされたんです。当時、遠距離恋愛だったので一緒になるということは、どちらかが仕事を辞めざるを得ませんでした。復職後、恵まれた環境で成長させてもらいながらも悩み続け、夫との相談を重ね、
1年後、私が仕事を辞めて、彼の拠点である浜松に移り、専業主婦になりました。」

しかし、専業主婦として生活するも、自分には向いていないと思い、転職活動をしたコハルさん。

保護犬を引き取ったばかりだったため、在宅での仕事を希望していましたが、条件に合う職場が無く、noteを書き始めます。

ここで、運命的な出来事が重なり「ライター」としての道を歩み始めます。

「大学時代の友達に『普段趣味で書いてるんだったら、Webライターという仕事があるらしい。今やってることがお金になるらしいよ』と、言われました。さらに当時通っていた、ブライダルエステの担当者さんにWebライターのことを話すと『私の友達もやってますよ』と言われて、運命を感じました(笑)これが、ライターになったきっかけです。」

ライターになって感じた違和感

ここから、堰を切ったようにライターとしての活動を始めます。

Webライティングに関する本を2、3冊読んだ後、クラウドソーシングで仕事を探し、すぐに案件を受注。順調に仕事をこなしていきますが、途中で違和感を感じたと言います。

「Twitter(現在はX)で繋がっていった人達のツイートが”単価上げてくぞ!”という内容ばかりで、そういうノリが私は好きじゃない……と感じ始めたんです。そんな時に、理系ライターとして活躍されてる方が”仕事をお願いできる人”を探していたので、挙手しました。」

先方から、試しに1記事書くよう指示されます。どの程度の案件をお願いできるのかを見るためです。しかし、テストの結果は「全然ダメ。基礎から学び直して」と言われてしまいます。
今までのライター活動実績があるなかで、そう言われてしまうと、かなり凹んでしまいそうです。でもコハルさんは「あ、やっぱりそうなんだ」と感じたと話します。

コハルさんが感じた違和感は、自分を取り巻く人たちだけではなく、自分に対してもあったようです。

「私、プライドが高かったんです。本当に素晴らしい書き手だったら、noteもたくさん読まれて、案件もたくさん受かるはずなのに、全く引っかからないという現実を感じていたんです。

そこで、うっすらと”プライドを折る必要がある……”と自覚したけど、なかなか折れませんでした。プライドだけで、この世界に入って、ディレクターもやらせてもらっていたので。

ですが、テストライティングの結果を受けて”これはこのままではいかん。プライドが邪魔だ”と、覚悟を決めた瞬間でした。」

そう話してくれたコハルさんですが、実はまだ残っている「プライド」があり、これから第二波を浴びることになります。

学び直す

プライドを捨て、基礎から学び直すことを決めて、なつみとさんのライター講座と大阪編集教室を受講しはじめます。

なつみとさんのライター講座ではマンツーマン、オンラインでWebライティングを学びます。大阪編集教室はオフライン、少人数のグループワークでエッセイとルポの課題を学んでいるそう。

大阪編集教室のグループワークで、コハルさんは「捨てた」と思っていたものの、残っていたプライドが、完全に剝ぎ取られることになります。

「今、一緒に学んでいるメンバーには、書くことを仕事にしている人はいないんです。その中でライターとして活動してる私は、自己紹介でライターを名乗り、メンバーからももてはやされ、少し調子に乗っていました。

しかし課題を出してみると、周りのほうが上手いと感じることが度々ありました。 当時のことは、未だに恥ずかしいと思ってます。でもそのおかげで、まっさらな状態になり、真に素直になれました。」

コハルさんは、自分の本当のレベルを知り、受け入れ、受講する講座で教えてもらうことで、確かなライティングスキルと自信を身に付けていきます。


今の仕事とこれからの目標

コハルさんは、昨年までディレクター兼ライターとして活動していました。現在はライター1本に注力し、科学技術解説の記事を数か月に1本書いていると言います。

無垢の状態で、多くのことを吸収し、徐々に理想の自分に近づこうとしているコハルさんに、ライターとして思い描いている目標を伺いました。

「ライターとして伝えていきたいことは2つあります。1つは科学技術の素晴らしさを発信することです。

これまでの経験を通して、理系の人たちの頑張りと科学技術の素晴らしさを知っているので、問題を解決する科学技術について、発信する側になりたいと思ってます。

もう1つは市井の人の頑張りを伝えていくことです。

記事にしなければ埋もれてしまう、地域の人たちの頑張りを伝えていきたいと思っています。ひとりひとりが積み重ねてきた、正しい努力や想いを風化させずに、肯定する記事を書いていきたいです。

自分が正しいと思うからやります!と言える人でありたいです。」

NATSUMITO BASE(なつみとWebライティング講座のオンラインコミュニティ)では、インタビュー企画の発案、とりまとめ、進行もしていたコハルさん。

とてもしっかりした方という印象ですが、ご本人は「ここ数年、ようやく自分で自分の人生を選んでいる、と実感しています」と話します。

「今までは、親が選んでくれたものをそのままやっていた。当時はあんまりその意識もなかったんですけど。ここ数年は、自分で選んで進んでいることに気づき、やっと、固まってきたかなと思います。」

やりたいことがぼんやりとしていた時期から、できること、好きなことを仕事にしたコハルさん。今後、好きなことを仕事にしたい人へのメッセージをいただきました。

「好きなことを仕事にする時、ボランティアとして安価でやりたいのか、プロとして満足のいく報酬をいただきたいか、この2択かと思っています。
好きだから安くてもいい、と思っていると、仕事としては続けられなくなります。

ちなみに私は、記事にする内容によって、安価でやるのか、満足の報酬をいただくのかを分けて考えるつもりです。

理系ライターとしての記事は、私のライティングスキルと理系としての知見からできあがります。科学技術の素晴らしさを伝えられることは、私の武器なので、これまでの経験を活かす記事では、満足の行く報酬をいただき、生活費を賄っていきます。

そして、市井の人の頑張りを伝える記事は、ライフワークとして私がやりたいことなので、ボランティアとしてでも書いていきます。

並行して、両方を書くことがいいことかどうかわかりませんが、試しながら動いていきたいです。」

自分に対する違和感を見落とさず、あえて滝行のように突っ込んでいくコハルさん。

自分の人生をようやく歩き始めたことを実感している顔は、とても生き生きとしていました。


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