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経済・投資の「勉強」としての「資産運用EXPO」の利用!

先日、お台場の国際展示場(東京ビックサイト)で開催された資産運用EXPOで登壇をしてきました。高齢・児童・障害者などの福祉物件の保険制度や市場の全体像、福祉物件にオーナーとして社会参加する考え方について、金曜と土曜で3回お話ししました。

社会福祉は我々の税金や社会保険の最も多くを占める出費でありながら、その業界の中身は業界外の人からすると情報を取るのが難しい分野でもあり、また専門用語も多いため易いまとまった資料というのもネットにあまり無いものです。講演を聞いてくださった方からは「非常に勉強になった」「頭の整理ができた」と良いフィードバックをいただきました。

この資産運用EXPOとは、このような見本市を開催している日本最大の企画会社のRXJapanが開催している個人向けの投資・資産運用イベントです。東京では春と秋、大阪でも年1回開催されています。同イベントの昨年の東京春には10000人が訪れたそうです。各企業がお金を払ってブースを借り、来場者への自社や自社製品の説明をしています。この資産運用EXPOの入場料は実質タダです(5000円なのですが事前登録で無料になるため)

イメージ図(RXJapan株式会社HPより)

さて、この資産運用EXPO、過去から私は色々な意味で気に入っています。理由は、ユニークな投資商材について莫大な情報を効率的に取れるから、です。投資家の「勉強」として、これだけROI(Return on Investment:投資効率)が高いリアルな環境はなかなかないと思っています(タイパ的に非常に効率的、かつ、コスパ的には無料ですので無限大)。

私が過去に世界株のファンドマネージャーなどしていた時は、エレクトロニクス、自動車、不動産、ITなど数多くの同種イベントを日本だけでなく世界中で訪れて、産業の構造、技術、トレンドなどをよく勉強していました。やはり紙やネットだけではなく、よりリアルに人を介して情報に触れられる環境は勉強に当たって大事だと思っています。

資産運用EXPOには、商材としては株やFXや日本の不動産などが多くありますが、私自身は、その分野には殆ど時間を使いません(ブースでの話し手よりも私の方が詳しいことも多いので)。私が特に知りたいのはそれ以外の投資になっている案件です。例えば今回で言えば、

・ウイスキーのカスク(樽)買い
・プライベートジェットの小口投資
・キノコ栽培やブルーベリー栽培など農業投資
・キャンピングカーやフードカーへの投資
・エジプトやドバイやカンボジアへの不動産投資
・民泊投資
・海外不動産への小口投資

などなど、自分の見識が高くないジャンルへの勉強に時間を使います。

そして、その投資商材の表面的に儲かる儲からない、僕がそれに取り組むか否か、にはあまり興味がありません。興味があるのは、その投資の裏にあるエコシステムは何か、投資家の新しいお金で誰が幸せで豊かになるのか、業者が表示するリターンが変動する要因は何か、などを探ることです。

つまり、世の中の仕組みを理解する、自分がしらないビジネスの基礎を理解する(投資のお金の後ろには事業や人がありますので)、ために時間を使っています。実際、たった数時間回るだけで、私自身の投資リテラシーも世の中の仕組みのリテラシーも確実に上がります。自分が知らなかった経済の仕組みがかなり理解できるわけです。各ブースでは各企業が商材の仕組みを上手に展示していますし、ミニセミナーで勉強ができたり、数分〜数十分など出店者の人と話せば「この企業は将来的に商材を買う時に怪しくないか?」というスクリーニングもできますしね。

これからの時代、「体験」が非常に重要なキーワードだと言われます。例えば、モノからコトへの消費の移行がそうです。AIは過去のデータ化されている過去のものは扱えますが、まだ我々の世界の殆どの情報はデータ化されていません。旅行などがわかり易いですが、本で読むのもと実際に行くのでは情報量があまりにも違うのです。より五感を全て使って何かを体験する、そこでの空気感や人との触れ合いまでが、我々が学んだり意思決定をするための大切な情報です。

という訳で、私はこのようなイベントは投資の「勉強」としてこれからも積極的に使っていきますが、個人向けのイベントなので「営業・勧誘が凄すぎてもう行きたくない」という声も聞きます。個人の入場料は実質タダである中で、何百万円もかけている業者にとっては積極的に成果を上げようとしてきます。出店している業者から見ると素人が「カモがネギをしょって歩いている」とも言えますので、話しかけられる勧誘はしっかりと無視して(時には話しかけられないように業者さんとは目を合わせないようにして)、目的を持ってこのようなイベントには出かけるべきだと思います。

イベントの性質やエコノミクスを理解した上で環境を上手に利用して、皆さん自身のトウシのトビラを開けていくことが大切だと思います。ではでは。

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