異国に消えた皇族の数奇な生涯
言うまでもなく、皇族は日本で最も高貴な血筋です。実は、天皇の子として生まれながら、遠い異国の地に渡って生涯を終えた人物がいます。平安時代初期の天皇・平城天皇の皇子であった高岳(たかおか)親王がその人です。
高岳親王は、平城天皇の弟・嵯峨天皇の代に皇太子に立てられました。しかし、譲位した平城太上天皇は嵯峨天皇との政争に敗れ(薬子の変)、高岳親王も皇太子を廃されました。大同5(810)年のことです。
その後、高岳親王は空海の弟子として出家し、真如法親王となります。斉衡2