見出し画像

青山剛昌×東野圭吾 | 「このミステリーがすごい!」よだれものの対談で長年の謎が解けた話

皆さま、『このミステリーがすごい!2024年版』に掲載されている『名探偵コナン』青山剛昌先生と、『容疑者Xの献身』東野圭吾先生の対談ご覧になりました?
ファンにとって見逃せない、まさにヨダレものの対談…。やるな『このミス』。

私は本屋で立ち読みして満足しかけたのですが、やっぱり買おうと思い直して再び本屋に戻って購入しました(ので、立ち読みについては何卒お許しください)!

ちなみに、『名探偵コナン』は小学生の頃〜大学生まで漫画を買い、映画はアラフォーになった今でも毎年観に行き、数年前まで工藤新一に恋し続け、現在は安室の女(安室透ファン)です。

東野圭吾は大学生の頃に『秘密』『白夜行』あたりでどハマりし、その時点で発売されていた本は全て読んでいたかと思います。

大学生の頃は月20冊近く小説を読んでいたので、時々、「本を読みたいのに読みたい本がない」という状況に度々陥るんですよ。そんな時にいつもそばにいたのが東野圭吾です。
多数出版されてますし、何より新作を書くのも早い。あそこまで売れっ子にも関わらずコンスタントに本を出してくださる有り難さ。


そもそも、代表作が多すぎてもはや何を代表作と言っていいのかもわからないんですよね。
先ほど『容疑者Xの献身』東野圭吾、と書きましたが、これも「どうしようかな」と思いつつ、直木賞受賞ということで1番わかりやすいかなと書いただけです。
個人的には『秘密』『白夜行』あたりが何度も読んだ好きな本ですし、どちらも映画化•ドラマ化•舞台化のトリプル決めて知名度も高いと思うんですけど、こういう時はやっぱり直木賞かな、ということでの『容疑者Xの献身』です。


さて、対談の詳細は『このミステリーがすごい!』でご覧いただくとして(うちの近所の本屋では山積みされてます)、一つだけ長年の謎が解けたのでそこだけ話させてください。

※これから買って読もうと思っている方はここまでにして、今すぐ本屋に向かってください!


東野圭吾の『祈りの幕が下りる時』を読んだ時の衝撃たるや。


ご覧になった方は分かっていただけると思います。

話自体もめちゃくちゃ面白かったんですけど、それより何より、加賀恭一郎の母親が失踪した謎に迫ってるところに驚愕しました。
だって、母親が失踪したって話、加賀恭一郎シリーズ(つまり「新参者」シリーズ)の初期に出てきた話なんですよ。

母親の失踪について初めて触れた『卒業』は1986年発行。
『祈りの幕が下りる時』は2013年発行。

その間、なんと27年。

設定考えておいて、温めて後から出すっていうのはよくあると思いますよ。
でも、27年ですよ……?


温めすぎにもほどがあるだろうがーーーー!!!!!!


この素晴らしい話を?まさか東野圭吾は27年前からずっと温めてきた?

嘘だろ……。
怖い。そうだったら、怖すぎる。

もし『卒業』を書いた段階で既に母親の失踪の理由を考えていたのだとしたら、なぜ27年間も書かずにいられた?あんなに素晴らしい話を思いついておいて27年間も書かないなんて可能なのか?その間も加賀恭一郎シリーズは書いているにも関わらず?シリーズの最後に残しておくため、書くタイミングを伺い続けた?

まさか。
あんな話を思いついておいて27年も書かないなんて正気じゃない。

でも事実、1986年に母親の失踪については触れているし、理由もないのにそんなこと書くわけない。
ということは、やっぱり最初から決めていたとしか思えない。決めていて、その上で27年も書かなかった……。



怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



ってずっと思ってきたんですけど、なんと最初から決めてたわけじゃなかったということが今回の対談でわかりました。
なんかね、シリーズものは自分が書いた過去のものを見て、使えそうなネタがないか探すそうです。で、後から何で失踪したのか考えるようになって、最終的に『祈りの幕が下りる時』ができたそうな。
昔から考えてたわけじゃなかったんですって!
あー、よかった!あんな話思いついて27年もか書かないなんてどんな変人かと思って震えてましたよ。よかったよかった。

…………って、え、それはそれでめちゃくちゃすごくないですか?


だって、特に何があったかとか考えてたわけじゃなくて、母親は失踪したことにしてたんですよ?
普通失踪したことにさせます?

その失踪の謎から、父親との確執、加賀恭一郎が日本橋署にいる理由に全て繋がっているんです。

なんという鮮やかさ。
なんという切なさ。
なんという悲しさ。
なんという悲惨さ。
そして、なんという子を思う親のあたたかさ。
なんという、親を思う子の真っすぐさ。


人気シリーズのラストに相応しい傑作です。
ご覧になっていない方はぜひ!


最近あんまり読んでなかったけど、久しぶりにまた東野圭吾読んでみようかな〜。


おしまい

コナンの好きなエピソードランキングも載ってたんてますけど全然内容思い出せませんでした…
実家に帰ったら何冊か持ってこようと思います。

そして夫よ、今回の絵、これまででいちばん好きだぞ!!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?