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ポッドキャストができるまで 【収録編】

ポッドキャストの収録にはさまざまなトラブルがつきものですが、ポッドキャスト制作で最初に意識すべきなのは「正しく収録する」ことです。編集ソフトの性能が向上したといっても、もともとの音源が盛大に音割れしていたり、逆に音が小さすぎたりしていると、編集作業でかなり苦労します。トトトトトーキョーの収録について紹介します。

使用機材の紹介

・マイク
・レコーダー
・二つをつなぐケーブル
・マイクスタンド

収録に使用している機材はこれだけです。二人のトーク番組ですので、マイクも2本使います。全て機材をそろえると合計7万円でお釣りがくるといったところでしょうか。

SHURE SM58

「ゴッパー」の愛称で親しまれているダイナミックマイクです。個人的な印象になりますが、音がググッと立ち上がってくる感じです。手頃な価格帯でマイク界の「標準」と言えるのではないでしょうか。最初の1本にオススメしたいマイクです。

ZOOM F3

録音用のレコーダーです。手のひらサイズで持ち運びに便利です。私たちは初回の収録で盛大に音割れしてしまい、2回目の収録からこちらの機材を導入しました。最大の特徴は「音割れしない」ことです。収録のストレスが軽減しました。広く利用されている 16bit規格より高音質で、編集時の音質劣化も防げます。ポッドキャスターにとって強い味方です。ただし、マイクは2本までしかつなげません。出演者が3人以上になる場合は6チャンネルある上位機種を使うことになるのですが、お値段が跳ね上がります。

オーディオテクニカ キャノンケーブルATL458A

マイクとレコーダーをつなぐケーブルです。こだわりはありませんが、ケチるのもオススメしません。長さは3メートルあれば十分だと思います。

ポップガードはなくて大丈夫

アーティストがスタジオで録音するとき、マイクの前に丸い「風防」をつけて歌っている映像を見ることがあります。ポップガードです。パピプペポなどの破裂音や笑った時の息が「ボフボフ」という音になって入るのを防いでくれます。ただ、ポップガードはなくて大丈夫です。マイクの前にこれがある圧迫感の方がマイナスですし、正直、あまり効果を感じられません。持ち運びにも邪魔です。

収録時に意識したいこと

ここから収録時の心得です。収録が始まった後に機材の設定を変更するのは困難ですし、収録途中の変更は、その後の編集作業で余計な手間の原因になります。収録前にしっかり準備して本番に臨みたいですね。

レコーダーの設定

先に紹介したZOOM F3は「音割れしない」ことが強みです。専門的にはなりますが、これは 32bit float(32bit浮動小数) 録音によって可能になった技術です。32bit floatで録音する場合、レコーダーの細かな設定は不要です。

一般的なレコーダーを使った録音についても述べます。通常は 16bit で録音されるはずです。この場合、ゲイン調整(音の入力レベル調整)を事前にしておかないと音割れの原因になります。「マイクチェック、ワンツー」。収録では音割れさせないことが重要です。収録に入るとテンションが上がって声も大きくなりがちです。少し余裕を持たせたゲイン調整をオススメします。

マイクとの距離

ゲイン調整とともに重要なのが、話者とマイクの距離です。ダイナミックマイクを使う場合、拳ひとつ、ないしは二つ程度の距離が適切だと思っています。この辺のバランスは個人差もあり難しいのですが、経験上、マイクから離れすぎて収録してしまうミスの方が多いように思います。マイクがあると話しにくいと感じるとは思いますが、「ちょっと近いかな」と感じるくらいがちょうど良い距離感だと思っています。

環境音は気にするべきか

結論から言うと、「そこまで気にしなくていい」というのが個人的な意見です。ポッドキャストを配信する(配信しようと思っている)人はラジオ好きが多いと思います。当然、「ラジオのようなクオリティーを」と求めがちですが、スタジオで収録できるわけもなく、空調の音、外を走る車の音など環境音は入ります。空調などの単調なノイズは編集で取り除けますし、環境音はコンテンツのスパイスくらいに思って、気にし過ぎない方がいいと思っています。FMラジオっぽくBGMを入れればさほど気になりません。環境音を心配するより、楽しいおしゃべりに集中した方がよくないですか?

レベルアップの近道は?

いかがでしたでしょうか。収録した音源が良いと編集作業がかなり楽になります。しかし、収録に失敗はつきものです。ある程度はしょうがないと割り切って場数を踏むことで、少しずつ解決できるはずです。たくさん収録してたくさん失敗することが、実はレベルアップの近道だと思っています。

私たちの番組「トトトトトーキョー」の紹介

私たちはポッドキャスト番組「トトトトトーキョー 東京初心者にささげるラジオ」を毎週月曜に配信しています。収録は月1回、東京都内の貸し会議室で行っています。毎回、収録場所・収録環境が異なります。私たちは初回の収録でいきなり盛大な音割れを経験して、編集に苦労しました。

ガチャガチャ騒ぎながら収録しているので、収録や編集の苦労も多いですが、楽しく収録・配信することが一番だと思っています。こちらで興味を持っていただいた方は、番組もお聴きいただけると嬉しいです。

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