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#86 2011(平成23)年岩手県における鉱業の県内生産額を再推計

#85から、2011(平成23)年岩手県の産業連関表の県内生産額について再推計を行っています。今回は、#74で推計した鉱業の県内生産額の推計を見直します。

生産額推計の4パターン

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編によると、鉱業については以下の4つのパターンにより生産額の推計を行っているようです。
1.生産動態統計調査を用いて生産額を推計
2.生産動態統計調査を用いて生産数量を、経済センサス―活動調査組替集計、その他業界統計を用いて生産単価を求め、生産額は数量×単価で推計
3.経済センサス―活動調査組替集計を用いて生産額を推計
4.その他の統計を用いて推計。

「#74 2011(平成23)年岩手県鉱業の県内生産額を推計」より

0611(金属鉱物)

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の2〜4で生産額を推計しています。

平成24年経済センサス-活動調査 産業別集計(鉱業,採石業,砂利採取業)統計表データの第2表 経済産業局別、産業分類小分類別事業所数、従業者数、売上(収入)額、費用額及び付加価値額を見てみることにします。

岩手県が含まれる東北経済産業局の「051 金属鉱業」の値が、「該当数字がない」ことを意味する「−」となっています。よって、金属鉱物の県内生産額は0と推計しました。

「#74 2011(平成23)年岩手県鉱業の県内生産額を推計」より

今回も、#74と同様の方法で推計を行います。つまり、0611(金属鉱物)の県内生産額は0と推計しました。

0621(窯業原料鉱物)

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の2または3の方法で推計しているようです。

都道府県別の窯業原料鉱物の生産額または生産量のデータが見つからなかったので、本研究では以下のような方法で県内生産額を推計します。

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計の表11の「055窯業原料用鉱物鉱業(耐火物・陶磁器・ガラス・セメント原料用に限る)」における岩手県の「従業者数総数」の値を入手します。

この値に、表1-2中の「C鉱業,採石業,砂利採取業」における従業者1人当たり売上(収入)金額をかけることで、県内生産額を推計します。

次に、平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業別集計 鉱業,採石業,砂利採取業に関する集計 表番号 3-1 産業分類細分類別事業所数、従業者数、売上(収入)額、費用額及び付加価値額より、全国における窯業原料用鉱物(耐火物・陶磁器・ガラス・セメント原料用に限る)の従業者数のデータを入手します。

平成24年経済センサス- 活動調査事業所に関する集計 産業別集計 鉱業,採石業,砂利採取業に関する集計 表3-4 品目別生産数量及び生産金額より、全国の窯業原料用鉱物(耐火物・陶磁器・ガラス・セメント原料用に限る)の生産金額のデータを入手します。

全国の従業者数及び生産金額から、従業者1人あたりの生産金額を求め、その値に、上述の岩手県における従業者数をかけることで、窯業原料用鉱物の県内生産額を推計しました。
(2022年1月29日 訂正と追記)

「#74 2011(平成23)年岩手県鉱業の県内生産額を推計」より

今回は、「指標の対全国比×平成23年産業連関表(総務省)生産額」で推計を行います。

指標は、経済センサスの「055窯業原料用鉱物鉱業(耐火物・陶磁器・ガラス・セメント原料用に限る)」の従業者数です。

また、平成23年産業連関表(総務省)生産額は、基本分類の「0639091 石灰石」と「0639092 窯業原料鉱物(石灰石を除く)」の合算値となります。

0622(砂利・砕石)

砂利・採石

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の3の方法で推計しているようです。

都道府県別の窯業原料鉱物の生産額または生産量のデータが見つからなかったので、本研究では以下のような方法で県内生産額を推計します。

都道府県別の砂利・採石の生産額または生産量のデータが見つからなかったので、本研究では以下のような方法で県内生産額を推計します。
(2022年1月29日訂正、追記)

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計の表11の「054採石業,砂・砂利・玉石採取業」における「従業者数総数」の値を入手します。

この値に、表1-2中の「C鉱業,採石業,砂利採取業」における従業者1人当たり売上(収入)金額をかけることで、県内生産額を推計しました。

「#74 2011(平成23)年岩手県鉱業の県内生産額を推計」より

今回は、「指標の対全国比×平成23年産業連関表(総務省)生産額」で推計を行います。指標は、経済センサスの「採石業,砂・砂利・玉石採取業」の従業者数です。

砕石

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の4の方法で推計しており、使用している統計資料は、経済産業省平成23年砕石等統計年報及びヒアリング調査になります。

本研究では、経済産業省平成23年砕石等統計年報の(2) 経済産業局別、都道府県別、事業所数及び用途・品種別生産における生産量に、平成23年(2011年)産業連関表 部門別品目別国内生産額表の「砕石」の単価をかけることで推計しました。

「#74 2011(平成23)年岩手県鉱業の県内生産額を推計」より

今回は、「指標の対全国比×平成23年産業連関表(総務省)生産額」で推計を行います。指標は、「平成23年砕石等統計年報の(2) 経済産業局別、都道府県別、事業所数及び用途・品種別生産における生産量」です。


0629(その他の非金属鉱物)

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計の表11の「059その他の鉱業」において事業所数・従業員数ともに「該当データなし」(「−」)でした。

よって、0629(その他の非金属鉱物)の県内生産額は0と推計しました。

「#74 2011(平成23)年岩手県鉱業の県内生産額を推計」より

今回も、#74と同様の方法で推計を行います。つまり、0629(その他の非金属鉱物)の県内生産額は0と推計しました。

0711(石炭・原油・天然ガス)

石炭

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の3の方法で推計しています。

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業別集計 鉱業,採石業,砂利採取業に関する集計の表3-2において、東北経済産業局の石炭・亜炭鉱業の事業所数は、「−」でした。

よって、岩手県の石炭産業の県内生産額は0と推計しました。

「#74 2011(平成23)年岩手県鉱業の県内生産額を推計」より

今回も、#74と同様の方法で推計を行います。つまり、「石炭」の県内生産額は0と推計しました。

原油・天然ガス

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の1または3の方法で推計しています。

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計の表11において、岩手県内の原油・天然ガス鉱業の事業所数は1でした。(2022年1月29日 太字の語句を追記)

次に、経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業別集計 鉱業,採石業,砂利採取業に関する集計の表3−2において、東北経済産業局内の原油・天然ガス鉱業の事業所数が3で、売上(収入金額)は「X」(数字が秘匿されているもの)でした。

したがって、岩手県における原油・天然ガスの県内生産額のデータを得ることは不可能と判断し、0と推計しました。

「#74 2011(平成23)年岩手県鉱業の県内生産額を推計」より

今回も、#74と同様に、「原油・天然ガス」の県内生産額は0と推計しました。


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