がっちりマンデーで学ぶ◆付加サービスを無料提供できる仕組みを創れ

安売りすることは、人口ボーナスの無くなった現在の日本ではお勧めしません。必死に数を売らないと成り立たないビジネスは疲れるだけです。されど、単なる安売りではなく、付加サービスを無料提供できる仕組みを構築できれば、「競争優位性（※専門用語参照）が格段に高まります。コロナ禍の今こそ、ぜひ一度、自社で検討してください。

がっちりマンデー　2019年8月11日放送
儲かる！甘やかしビジネス！
お客さん・仕事相手・社員をも甘やかす会社が登場！
中古パソコンを永久に無料で直す保証サービス！
https://www.tbs.co.jp/gacchiri/archives/2019/0811.html#b1　
リングロー株式会社　中古のパソコンを販売

＜成功のポイント／工夫＞
１）中古パソコンのクリーニング、初期設定化などのノウハウがある（製造ノウハウ）
・基本となる強みがあり、強みである経営資源を活かした取組が大切です。

２）中古パソコンに「永久保証」をつけて販売
・中古パソコン業界で初めて、無期限の無料保証で販売（新品パソコンでも保証期間は1年）
・ターゲットは、中高年の初心者

３）電話サポートも無料化
・基本的な使い方から、トラブルの直し方まで、ちょっと困ったときには、約15名のスタッフが電話で無料サポートしてくれる。
・リングロー直売所の町内に住んでるお客さんには、タダで個人宅に訪問し教えてくれる。

４）無料で永久保証できる仕組みを構築
・中古パソコンの仕入れ値は、無料に近いくらい安いので利益が取りやすい
・中古パソコンは壊れにくい（統計データより）修理の件数は販売数の0.1％程度
・パソコンの場合、壊れてなくても数年で買い換えるお客さんが多い

５）一度購入した顧客を継続顧客（リピーター）にする仕組み構築
・売った中古パソコンをまた下取りして、新しい中古パソコンに買い換えられるサービス実施中
・下取りしたパソコンは、良品時は再度中古機として販売

＜成果＞
・通常中古PCより、1万円高く設定。甘やかし保証付きＰＣは、年5,000台１.３億円を販売。
・中古パソコン業界ではソフマップやゲオなどに続く4位

＜岩井コメント＞
◆パソコン初心者のシニアのニーズにピッタリですね。
しかし、シニアへの電話サポートの無償化については、経験上、あまりおすすめしていません。シニアは質問をしても、毎回忘れて聞いてくるため、利益減少につながらないかが心配です。岩井の経験したメーカーのサポートセンターは、０１２０の無料電話にしていたので、独居老人等から毎日のように同じ質問が来て経費増要因で問題になっていました。電話代は、顧客負担にしたいですね。　　
◆リングローという社名またはサービス名称は、一般の人に分かりやすい名称にしたほうが、もっと販売増になるとおもいます。社名とサービス名と商品名は、会社設立時に戦略的に検討が必要です。

＜専門用語解説＞
競争優位性を創るには、他社が模倣できない、あるいは模倣しようとしないような特長、自社は何が強みなのかを明確にすることです。
現在は、同業他社だけでなく、気が付かないうちに他業種・他業態が競合になるので、注意しましょう。
また、逆手をとれば、自社が他社を攻めるチャンスの時代でもあります。

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