マガジンのカバー画像

ピュアでポップな現代文講義 J-POP歌詞考察

49
「息を止めて見つめる先には長いまつげが揺れてる」(aiko『カブトムシ』)この歌詞を読んで、主人公がどのくらいの距離から相手を見ていると思いますか? 60cm?それとも1m以上?… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

第49講Mr.Children「しるし」考察〜とんでもなく深い!桜井さんが込めた冒頭2行のイン…

志田未来さんが主人公だったドラマ「14歳の母」の主題歌であったMr.Childrenの「しるし」とい…

仙仁透
3週間前
9

第48講米津玄師「さよーならまたいつか!」〜作品との共通項と「春」のモチーフの真意…

NHK連続テレビ小説『虎に翼』のテーマソングになった米津玄師さんの『さよーならまたいつか!…

仙仁透
1か月前
17

第47講aiko「相思相愛」〜「月」のモチーフの意味と「相思相愛」の真意を読み解く〜

映画名探偵コナン『名探偵コナン100万ドルの五稜星』の主題歌になったaikoさんの『相思相愛』…

仙仁透
1か月前
80

第46講E-girls『Pain, pain』考察〜言葉遊びの裏に隠れた「Pain pain,don't go away」…

「濁り」が消えて出てきた本音の「信じたい」と、「濁り」に溺れて見えてきた「キズ」の対比 …

仙仁透
2か月前
3

第45講まどみちお「一年生になったら」考察〜「ともだちひゃくにん」にこめた想いを深…

小さなころから私たちが慣れ親しんできた「童謡」には、大人になって聞き直してみると意外な驚…

仙仁透
3か月前
4

第44講Mrs. GREEN APPLE『ケセラセラ』考察〜ケセラセラの意味とツァラトゥストラの意…

昨年のレコード大賞を獲得したMrs. GREEN APPLEの『ケセラセラ』。 今までも何気なく聞いてい…

仙仁透
5か月前

第43講ヨルシカ『アルジャーノン』考察〜「貴方」の幸せを願う僕の正体と僕が思う幸せを読み解く〜

ドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』の主題歌としてリリースされたヨルシカのアルジャーノン。 曲単体としても良い曲なのはもちろんですが、小説『アルジャーノンに花束を』を踏まえると一層味わい深くなるなと思ったので、今回はこの曲について掘り下げてみようと思います。 歌詞の中に出てくる『アルジャーノンに花束を』のオマージュ 僕がこの曲を聴いて『アルジャーノンに花束を』と結びついたのは、タイトルというよりは歌詞の中に出てくる「長い迷路」というフレーズからでした。 あの小説における「迷路」を

第42講米津玄師「地球儀」考察〜地球儀の意味と宮崎駿さんへのアンサーとしての「地球…

宮崎駿監督の新作映画「君たちはどう生きるか」の主題歌として書かれた米津玄師さんの「地球 …

仙仁透
9か月前
32

第41講コレサワ『たばこ』考察〜「たばこ」というモチーフにこめられた意図を追う〜

「信じてくれるなら話さなくても」 「悪いことしてないなら話せるはずじゃない」 「僕を信じて…

仙仁透
1年前
6

第40講Every Little Thing「Time goes by」考察〜歌い手の変化で徐々に進化している曲…

僕がEvery Little Thingの曲初めて聞いたのは小学生のとき。 父親が好きだったことがきっかけ…

仙仁透
1年前
4

第39講一青窈『かざぐるま』考察〜「かざぐるま」に込められたメタファーを紐解いて主…

「待つことも恋でした」 映画『蝉しぐれ』の主題歌として一青窈さんの『かざぐるま』を聴い…

仙仁透
1年前

第38講Plastic Tree「サナトリウム」考察~引用とメタファーから、「死」の匂いを辿る…

僕の一番好きなアーティストPlastic Tree。 以前から歌詞考察をしたかったのですが、複雑すぎ…

仙仁透
1年前
5

第37講Official髭男dism『Pretender』考察〜遊び人はどっち?「pretender」の「ごっこ…

先日教材作りをしていたらふと流れてきたOfficial髭男dismの『Pretender』。 ちょうど比喩表現…

仙仁透
1年前
24

第36講Mr,Children「HERO」考察~守るものを持った大人にとってのヒーロー像とは何か?~

昔聞いた曲を改めて聞いてみると、大人になって初めて意味が分かる曲があります。 僕にとってミスチルの『HERO』はその代表でした。 小さい頃、母が運転する車の中で何気無く聞いていたこの曲に出てくる「君だけのヒーローになりたい」という歌詞(言い回しは違いますが…)。 大人になって多少経験値を積んだ今だからこそ、桜井さんが言いたかったことが分かるような気がします。 〈例えば誰か一人の命と引き換えに世界を救えるとして僕は誰かが名乗り出るのを待っているだけの男だ〉 桜井さんがこの歌で描